救命講習の費用|普通救命・上級救命の受講料と所要時間を計算
消防本部が実施する救命講習の費用を計算する無料電卓。講習の種別・実施主体・受講人数から、受講料の合計と1人あたりの額、所要時間を算出します。受講料は自治体によって0円から3,400円まで幅があります。
救命講習ツール
費用の計算式
1 計算式
費用の合計 = 1人あたりの受講料(教材費) × 受講人数
東京消防庁:普通救命講習1,700円/上級救命講習3,400円
横浜市:普通救命講習1,200円/上級救命講習1,800円
受講料が無料の消防本部:0円
2 既定値の流れ
既定値は普通救命講習・東京消防庁の額・1人です。1人あたり1,700円、合計1,700円、所要時間3時間と表示されます。同じ内容を職場の10人で受ける場合は人数を10にすると合計17,000円になります。上級救命講習に切り替えると1人3,400円・8時間です。
講習の種別・自治体別の早見表
本ツールの出力(1人あたり・合計)
| 種別 | 実施主体の水準 | 1人あたり | 10人の合計 | 所要時間 |
|---|---|---|---|---|
| 普通救命講習 | 東京消防庁の額(既定値) | 1,700円 | 17,000円 | 3時間 |
| 上級救命講習 | 東京消防庁の額 | 3,400円 | 34,000円 | 8時間 |
| 普通救命講習 | 横浜市の額 | 1,200円 | 12,000円 | 3時間 |
| 上級救命講習 | 横浜市の額 | 1,800円 | 18,000円 | 8時間 |
| 普通救命講習 | 無料の消防本部 | 0円 | 0円 | 3時間 |
| 上級救命講習 | 無料の消防本部 | 0円 | 0円 | 8時間 |
東京消防庁の講習種別・教材費・時間
| 講習 | 教材費 | 時間 | 対象 |
|---|---|---|---|
| 普通救命講習 | 1,700円 | 3時間(短縮2時間) | 成人への心肺蘇生とAED、窒息・止血の手当 |
| 普通救命講習(3) | 1,700円 | 3時間 | 小児・乳児・新生児への心肺蘇生に特化 |
| 上級救命講習 | 3,400円 | 8時間(短縮6時間) | 普通救命の内容に加え、傷病者の管理・搬送・外傷の手当 |
| 普通救命再講習 | 1,500円 | 2時間20分 | 前回の受講から3年以内の方 |
| 上級救命再講習 | 2,200円 | 3時間 | 上級救命技能認定証を持つ方 |
短縮講習は、事前にオンライン学習を修了した場合に適用されます。教材費は変わりませんが、当日の拘束時間が1〜2時間短くなります。再講習は新規より安く設定されており、3年ごとの更新を続けるほうが総額を抑えられます。
自治体による金額の差(公表資料より)
| 実施主体 | 普通救命講習 | 上級救命講習 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 東京消防庁 | 1,700円 | 3,400円 | 教材費として徴収。支払いは郵便振込が原則 |
| 横浜市 | 1,200円 | 1,800円 | 教材費(税込)。当日受付で現金または電子決済 |
| 大阪市 | 無料 | 無料 | 上級救命講習も費用は無料と公表 |
同じ内容の講習でも、実施する消防本部によって0円から3,400円まで開きがあります。金額の差は講習の質ではなく、教材費を受講者から徴収するかどうかという運用の違いによるものです。勤務先や学校が主催する場合は、団体で申し込んで費用を組織が負担する例も多くみられます。
詳しい解説
救命講習の受講料が自治体によって0円から3,400円まで散らばるのは、講習そのものが消防本部の業務として行われ、費用の中身がテキストと実習用具の実費に限られるからです。徴収している自治体でも名目は受講料ではなく教材費で、テキストや人工呼吸用マウスピース、上級では三角巾といった持ち帰る物の代金にあたります。実費を予算で負担する自治体は無料になり、受益者から回収する自治体は1,000円台から3,000円台になります。金額は講習の質を表すものではありません。
判断が分かれるのは、普通救命講習と上級救命講習のどちらを受けるかです。普通救命講習は3時間で、心肺蘇生とAEDの使用、窒息と大出血への対応を扱います。家庭や職場で倒れた人に遭遇したときに必要な行動はここでほぼ網羅されます。上級救命講習は8時間で、これに傷病者の管理、外傷の手当、搬送法が加わります。防災担当者や施設の管理者、スポーツ指導者のように外傷まで想定する立場なら上級が向いています。費用差は東京消防庁の額で1,700円ですが、実際に効くのは丸1日を確保できるかという時間の制約です。
見落とされやすいのは、認定証の有効期間と再講習の存在です。救命技能認定証・上級救命技能認定証はいずれも3年間有効で、期限内であれば新規より短く安い再講習で更新できます。東京消防庁の場合、普通救命再講習は2時間20分・1,500円、上級救命再講習は3時間・2,200円です。期限が切れてから受けようとすると新規扱いになる自治体があるため、更新の時期は逃さないほうが得です。もう一つ、事前にオンライン学習を済ませると講習時間が短縮される制度があります。教材費は変わりませんが、平日に半日を空ける必要がなくなる点で効果は小さくありません。
条件によって選ぶべき講習も変わります。乳幼児と接する保育や子育ての現場では、小児・乳児・新生児に特化した種別が用意されており、成人向けとは胸骨圧迫の深さも手技も違います。企業で従業員に受講させる場合は、団体申込で日程を組むほうが早く進みます。学校や地域の防災組織が主催する講習は費用負担が生じないことも多いので、個人で申し込む前に勤務先や自治体の防災担当に確認してみてください。
本ツールが出すのは、公表されている教材費をもとにした費用の目安です。受講料の設定は自治体ごとに異なり、改定もあります。申し込みの前に、実施する消防本部の案内で最新の金額と日程を確認してください。なお、講習で学ぶ内容は医療行為ではなく、居合わせた人が行う応急手当です。実際の傷病者への対応や持病がある方の判断については、医師や救急隊の指示に従ってください。
よくある間違い・注意点
- どこでも無料だと思い込む ― 無料の消防本部もありますが、東京消防庁は普通救命講習1,700円、上級救命講習3,400円を教材費として徴収します。申し込み先の案内で金額を確認してください。
- 認定証の期限を切らしてから申し込む ― 認定証の有効期間は3年です。期限内なら短く安い再講習で更新できますが、切れると新規扱いになる自治体があります。更新月を控えておいてください。
- 普通と上級を時間の差だけで比べる ― 上級救命講習は8時間ですが、増えるのは時間だけではなく外傷の手当や搬送法という内容です。必要かどうかは立場で決めてください。
- 成人向けの講習で乳幼児への対応も学べると考える ― 小児・乳児・新生児に特化した種別が別に用意されています。胸骨圧迫の深さも手技も異なるため、対象を確かめて申し込んでください。
- 個人で申し込んでから職場の制度に気づく ― 勤務先の負担や、学校・地域の防災組織による無料開催がある場合があります。申し込み前に確認すると費用がかからないことがあります。
- 受講しただけで医療行為ができると考える ― 講習で学ぶのは居合わせた人が行う応急手当です。実際の場面での判断や治療については、医師や救急隊の指示に従ってください。
参考資料
- 総務省消防庁 ― 応急手当の普及啓発活動の推進に関する実施要綱、講習種別の全国的な枠組み。
- 東京消防庁 応急手当講習会・救命講習のご案内 ― 講習種別ごとの時間と認定証の有効期間。
- 公益財団法人 東京防災救急協会 ― 東京消防庁管内の救命講習の受付と認定証の再交付。
- 横浜市 救命講習WEB予約 ― 講習種別・時間・教材費の一覧(普通1,200円、上級1,800円)。
- 大阪市 上級救命講習のご案内 ― 費用は無料と明記されている実施例。
- 総務省消防庁 応急手当の普及 ― 市民による応急手当の効果と、救命率に関する統計。
- 日本赤十字社 講習 ― 救急法救急員養成講習など、消防本部以外の選択肢。
- 一般財団法人 日本救急医療財団 ― AEDの適正配置に関するガイドラインとAED設置情報。
- 厚生労働省 ― 非医療従事者によるAED使用の取り扱いに関する通知。
- 文部科学省 ― 学校における応急手当と救急体制に関する指針。
よくある質問(FAQ)
救命講習は無料で受けられますか。
自治体によります。大阪市のように費用は無料と公表している消防本部がある一方、東京消防庁は普通救命講習1,700円、上級救命講習3,400円を教材費として徴収します。横浜市は普通1,200円、上級1,800円です。名目は受講料ではなく教材費で、テキストや人工呼吸用マウスピースなどの実費にあたります。
講習の時間はどのくらいですか。
普通救命講習は3時間、上級救命講習は8時間が標準です。事前にオンライン学習を修了した場合は短縮講習が用意されており、東京消防庁では普通が2時間、上級が6時間になります。再講習は普通が2時間20分、上級が3時間です。
認定証の有効期間は何年ですか。
3年です。期限内であれば、新規より短く安い再講習で更新できます。東京消防庁の場合、普通救命再講習は2時間20分で1,500円、上級救命再講習は3時間で2,200円です。期限が切れると新規扱いになる自治体があるので、更新の時期は控えておいてください。
普通救命講習と上級救命講習はどちらを受けるべきですか。
家庭や職場で倒れた人に対応できるようにしたいのであれば、心肺蘇生・AED・窒息と大出血への対応を扱う普通救命講習で足ります。防災担当者や施設の管理者、スポーツ指導者のように、外傷や搬送まで想定する立場であれば上級救命講習が向いています。費用差より、8時間を確保できるかどうかが判断の分かれ目になりやすい点です。
職場でまとめて受講することはできますか。
できます。多くの消防本部が団体申込を受け付けており、一定人数以上で日程を組めます。費用は人数×教材費で計算され、事業所への一括請求に対応する消防署もあります。本ツールの受講人数欄に人数を入れると合計が出ます。会場や資器材の運搬について条件が付く場合があるので、事前に相談してください。
乳幼児向けの心肺蘇生も学べますか。
成人向けとは別に、小児・乳児・新生児に特化した種別が用意されています。東京消防庁では普通救命講習(3)がこれにあたり、時間と教材費は成人向けと同じです。胸骨圧迫の深さも手技も異なるため、対象を確認して申し込んでください。
消防署以外で受講する方法はありますか。
あります。日本赤十字社が救急法の講習を実施しているほか、業界団体や民間の事業者が独自の講習を行っています。修了証の名称や有効期間、費用は主催者によって異なるため、資格として提出先が指定されている場合は、要求されている講習の種類を先に確認してください。
受講すれば医療行為をしてよいことになりますか。
なりません。講習で学ぶのは、救急隊が到着するまでに居合わせた人が行う応急手当です。心肺蘇生やAEDの使用は非医療従事者でも実施できますが、それ以上の処置や治療の判断は医師や救急隊に委ねてください。持病のある方への対応で迷う場合は、事前にかかりつけ医に相談しておくことをお勧めします。