火災・地震保険料 計算ツール
火災保険と地震保険の年間保険料を、建物構造・地域・保険金額から試算します。地震保険金額は建物保険金額の50%で設定した場合の概算です。
保険料 計算機
計算式と前提
火災保険料(年) =(建物保険金額 + 家財保険金額)× 構造別料率 × 地域係数
構造別料率:RC造マンション0.04% / 木造戸建0.08%
地震保険料(年) = 建物保険金額 × 50% × 構造別料率 × 地域係数
構造別料率:非木造0.118% / 木造0.212%(1,000万円あたり11,800円・21,200円)
5年一括払 = 合計年額 × 4.70(長期係数)
既定値はRC造マンション・標準地域・建物2,000万円・家財500万円・地震保険ありです。火災保険は(2,000+500)万円×0.04%=10,000円、地震保険は建物の50%にあたる1,000万円×0.118%=11,800円で、合計21,800円になります。月平均は1,817円、5年一括払は102,460円です。木造戸建に切り替えると火災20,000円・地震21,200円で合計41,200円と、およそ2倍になります。
保険料の早見表
建物2,000万円・家財500万円・地震保険ありの場合の年間保険料です。計算機に同じ条件を入れると同じ数字になります。
| 構造・地域 | 火災保険(年) | 地震保険(年) | 合計年額 |
|---|---|---|---|
| RC造マンション・低リスク地域 | 7,000円 | 8,260円 | 15,260円 |
| RC造マンション・標準地域 | 10,000円 | 11,800円 | 21,800円 |
| RC造マンション・高リスク地域 | 15,000円 | 17,700円 | 32,700円 |
| 木造戸建・低リスク地域 | 14,000円 | 14,840円 | 28,840円 |
| 木造戸建・標準地域 | 20,000円 | 21,200円 | 41,200円 |
| 木造戸建・高リスク地域 | 30,000円 | 31,800円 | 61,800円 |
保険金額別の年間保険料(RC造マンション・標準地域・地震保険あり)
| 建物/家財 | 火災保険(年) | 地震保険(年) | 合計年額 | 月平均 | 5年一括払 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1,000万/300万 | 5,200円 | 5,900円 | 11,100円 | 925円 | 52,170円 |
| 1,500万/400万 | 7,600円 | 8,850円 | 16,450円 | 1,371円 | 77,315円 |
| 2,000万/500万 | 10,000円 | 11,800円 | 21,800円 | 1,817円 | 102,460円 |
| 3,000万/700万 | 14,800円 | 17,700円 | 32,500円 | 2,708円 | 152,750円 |
地震保険は建物保険金額だけを基準に計算するため、家財を増やしても地震保険料は変わりません。家財に地震補償を付ける場合は別途契約が必要です。
火災保険と地震保険の詳しい解説
火災保険料の水準を決めているのは、建物の構造級別と所在地、それに補償範囲です。構造級別はコンクリート造の共同住宅がM構造、耐火建築物の戸建がT構造、木造戸建がH構造に分かれ、燃え広がりにくさと復旧のしやすさが料率に直結します。同じ保険金額でもM構造とH構造で2倍から4倍の開きが出るのは、統計上の焼損面積と支払保険金の差がそのまま反映されるためです。一方で地震保険は仕組みが違います。地震保険は政府が再保険で支える公的性格の強い制度で、料率は建物構造区分(非木造のイ構造と木造のロ構造)と都道府県の2軸だけで決まり、どの保険会社で契約しても同じです。本ツールの地域係数はこの都道府県差を3段階に丸めていますが、実際の地震保険料は最も低い県と最も高い県で5倍以上開きます。
実務でまず判断が分かれるのは、地震保険を付けるかどうかです。地震保険の保険金額は火災保険金額の30〜50%の範囲でしか設定できず、全損認定を受けても建て直しの費用には届きません。ここから「建て直しの保険ではなく、当座の生活再建資金と割り切って最低限で入る」という考え方と、「住宅ローンが残っている家は、住めなくなっても返済が続くので上限いっぱいで入る」という考え方に分かれます。
見落とされやすい要素も整理しておきます。地震が原因の火災は火災保険では支払われず、地震保険からの支払いになります。地震保険の支払いは全損100%、大半損60%、小半損30%、一部損5%の4区分で、損害の程度によっては契約金額の5%しか出ません。火災保険の契約期間は2022年10月から最長5年に短縮され、長期一括払いの割引効果は以前より小さくなりました。税制面では地震保険料控除があり、所得税で最高5万円、住民税で最高2万5千円が所得から差し引かれます。火災保険料部分は原則として控除の対象外です。
条件による違いも押さえておきます。分譲マンションでは、火災保険の対象は専有部分と家財で、共用部分は管理組合が別途契約しています。専有部分の範囲がどこまでかは管理規約の定め方で変わるため、内装や設備の扱いを確認しないと二重に掛けることになります。賃貸では建物は貸主が掛けており、借主は家財保険と借家人賠償責任、個人賠償責任を組み合わせて契約するのが一般的です。本ツールは基本補償だけの概算で、築年数や耐火性能による割引、特約、免責金額の設定を含みません。木造戸建で水災まで付けると、年額が3万円から6万円になることもあります。実際の契約内容や保険金の支払可否は約款で決まるため、判断に迷う場合は保険会社や代理店に確認してください。
よくある間違い・注意点
- 地震による火災も火災保険で出ると考える — 地震・噴火・津波を原因とする火災は火災保険の対象外で、地震保険に入っていなければ支払われません。
- 地震保険で建て直せると考える — 保険金額は火災保険金額の30〜50%が上限で、支払いも全損100%から一部損5%までの4区分です。全額が出る前提で資金計画を立てないでください。
- 家財を少なく見積もる — 家電・家具・衣類を買い直す前提で積み上げると、二人以上の世帯では数百万円になります。建物だけ手厚くして家財を最低額にすると、実際の再調達費に届きません。
- 保険料の安さだけで会社を選ぶ — 地震保険の料率は全社共通なので差が出るのは火災保険部分だけです。差の理由が補償範囲や免責金額の違いにないか確認してください。
- 被災後の請求を後回しにする — 保険金請求権の時効は3年です。修理前の写真、罹災証明、見積書を早い段階でそろえておくと手続きが進みやすくなります。
参考資料
制度や料率の根拠は、以下の公的機関・業界団体の情報で確認できます。
- 財務省 地震保険制度 ― 政府再保険を含む地震保険の制度概要。
- 損害保険料率算出機構 ― 火災保険の参考純率・地震保険基準料率の算出機関。
- 日本損害保険協会 ― 火災保険・地震保険の仕組みと請求手続きの解説。
- 国税庁 地震保険料控除 ― 所得税5万円・住民税2万5千円の控除限度額。
- 国土交通省 ハザードマップポータルサイト ― 洪水・内水・土砂災害の想定区域。
- 地震調査研究推進本部 ― 全国地震動予測地図と長期評価。
- 内閣府 防災情報のページ ― 被災者生活再建支援制度と罹災証明の手続き。
- 金融庁 ― 保険業法に基づく監督と保険商品の届出制度。
- そんぽADRセンター(日本損害保険協会) ― 保険金支払いをめぐる紛争解決手続。
- 国民生活センター ― 保険金請求の代行をうたう業者に関する注意喚起。
よくある質問(FAQ)
地震保険の保険料は会社によって違いますか
違いません。地震保険は政府が再保険で支える公的性格の強い制度で、料率は建物構造区分と都道府県で一律に決まっています。差が出るのは火災保険部分と割引の適用有無だけです。
地震保険はいくらまで掛けられますか
火災保険の保険金額の30〜50%の範囲で、建物5,000万円・家財1,000万円が上限です。本ツールは50%で設定した場合を計算しています。上限まで掛けても建て直しの費用には届かないため、当座の生活資金という位置づけで考えるのが現実的です。
建築年割引や耐震等級割引はありますか
地震保険には建築年割引(昭和56年6月以降の新築)、耐震等級割引、免震建築物割引、耐震診断割引があり、10〜50%の割引が適用されます。重複適用はできません。本ツールの計算にはこれらの割引を含めていないため、条件に当てはまる場合は実際の保険料はさらに下がります。
水災補償は外してもよいですか
ハザードマップで浸水想定区域から外れ、周囲より高い土地に建つ建物では外す判断もあります。ただし内水氾濫は想定区域外でも起きるため、下水の排水能力や周辺の冠水履歴も確認してください。2024年10月から水災の料率は浸水リスクに応じて5区分に分かれています。
マンションの共用部分も自分で保険を掛けますか
分譲マンションの共用部分は管理組合が一括して契約するのが一般的です。区分所有者が掛けるのは専有部分と家財で、専有部分の範囲は管理規約で決まります。内装や設備の扱いを確認しないと補償が重なることがあります。
火災保険料は所得控除の対象になりますか
火災保険料は原則として控除の対象外です。控除できるのは地震保険料部分で、所得税は最高5万円、住民税は最高2万5千円が所得から差し引かれます。年末調整または確定申告で控除証明書を提出してください。具体的な適用可否は税理士や所轄の税務署にご確認ください。
何年契約にするのが有利ですか
火災保険の契約期間は2022年10月から最長5年です。5年一括払は長期係数4.70が適用されるので、年払いを5回続けるより6%ほど安くなります。ただし途中で売却や引越しをすると解約返戻の手続きが必要になるため、住み続ける見込みと合わせて選んでください。
この計算結果は見積書とどのくらいずれますか
本ツールは基本補償だけの概算で、築年数や耐火性能による割引、水災・破損汚損などの特約、免責金額の設定を含みません。木造戸建で水災まで付けると年額が3万円から6万円になることもあります。水準の把握に使い、金額は見積書で確認してください。
※本ツールの計算結果は基本補償ベースの概算です。実際の保険料と保険金の支払可否は約款で決まります。税務にかかわる判断は税理士や所轄の税務署にご相談ください。