フードロス
家庭から出る食品ロスの量と金額を、家族の人数から試算する無料電卓。国の推計(令和5年度)に基づく1人あたりの水準を使います。
フードロスツール
計算式と前提
年廃棄量 = 人数 × 19kg/年廃棄金額 = 年廃棄量 × 860円
1人あたりの量は、令和5年度の家庭系食品ロス233万トンを総人口約1億2,435万人で割った年19kgを使います。金額は、経済損失の推計約4.0兆円を食品ロス量464万トンで割った1kgあたり約860円を掛けて求めます。既定値の4人家族なら、19×4=76kg、76×860=65,360円です。1人なら19kgで16,340円、6人なら114kgで98,040円になります。よく引用される「1人あたり年37kg」は事業系を含めた全体の数字で、家庭だけを見る本ツールとは対象が違います。
人数別の早見表と、家庭から出る食品ロスの内訳
| 家族人数 | 年廃棄量 | 年廃棄金額 | 1か月あたり |
|---|---|---|---|
| 1人 | 19kg | 16,340円 | 約1.6kg・約1,360円 |
| 2人 | 38kg | 32,680円 | 約3.2kg・約2,720円 |
| 3人 | 57kg | 49,020円 | 約4.8kg・約4,090円 |
| 4人 | 76kg | 65,360円 | 約6.3kg・約5,450円 |
| 5人 | 95kg | 81,700円 | 約7.9kg・約6,810円 |
| 6人 | 114kg | 98,040円 | 約9.5kg・約8,170円 |
| 区分 | 内容 | 例 | 減らす手立て |
|---|---|---|---|
| 食べ残し | 作った・出されたが食べきれなかった分 | 盛りすぎた副菜、鍋の残り | 作る量を人数と食欲に合わせる |
| 直接廃棄 | 手つかずのまま捨てた分 | 期限が切れた調味料や缶詰 | 買う前に在庫を見る、手前から取る |
| 過剰除去 | 食べられる部分まで厚く取り除いた分 | 野菜の皮を厚くむく | 皮ごと使える調理に替える |
| (参考)不可食部 | もともと食べない部分 | 魚の骨、とうもろこしの芯 | 食品ロスには数えない |
※参考計算です。実際の量と金額は世帯の食習慣で大きく変わります。数値は国の推計値に基づく平均的な水準です。
家庭の食品ロス計算の詳しい解説
国内の食品ロスは令和5年度の推計で464万トン、うち家庭から出たものが233万トン、事業者から出たものが231万トンとほぼ半々です。家庭系の233万トンを総人口で割ると1人あたり年19kg前後になります。報道でよく見る「1人あたり年37kg」は事業系を含めた全体を人口で割った数字なので、自宅のごみと比べるならおよそ半分の19kgのほうが対応します。本ツールはこの19kgを基準にし、金額は経済損失の推計約4.0兆円を464万トンで割った1kgあたり約860円を掛けて求めています。
金額換算の置き方は立場によって変わります。捨てた食品を買い値で数えるなら、家計の食材の単価で計算するほうが実感に近く、860円より小さい水準になります。逆に、収集して焼却するまでの費用や、作るのに使われた水やエネルギーまで含めれば860円でも足りません。860円は社会全体で見た1kgあたりの損失に近い数字で、家計の財布から出ていった現金そのものではない、という区別を持っておくと読み違えずに済みます。
見落とされやすいのは、食品ロスに数えるのが「本来食べられる部分」だけだという点です。野菜の皮や芯、魚の骨のような不可食部は食品ロスに含みません。家庭から出る生ごみの重さは食品ロスよりかなり大きいので、ごみ袋の重さから逆算すると過大になります。もう一つは期限表示の違いです。賞味期限はおいしく食べられる目安で、過ぎた瞬間に食べられなくなるわけではありません。一方で消費期限は安全に食べられる期限なので、こちらは守る必要があります。体調や食品の状態に不安があるときは、自己判断せず医療機関に相談してください。
世帯の人数が増えるほど、1人あたりのロスは小さくなる傾向があります。まとめ買いの単位を使い切りやすく、余った料理の引き受け手も多いためです。反対に単身世帯では、少量では売られていない食材や、大容量パックの割安さに引かれた買い方がロスにつながりやすくなります。本ツールは人数に比例させる単純なモデルなので、単身世帯ではやや小さめ、大家族ではやや大きめに出ます。世帯の実態と突き合わせるときは、この偏りを踏まえて読んでください。
減らす工夫は、買う前の段階に効くものほど効果が大きくなります。在庫を見てから買う、期限の近い手前の商品から取る、使い切れる量で買う、という順で効いてきます。冷凍は最後の受け皿にすぎず、入れたことを忘れれば結局捨てることになります。
よくある間違い・注意点
- 生ごみの重さをそのまま食品ロスとして数える — 皮や骨などの不可食部は食品ロスに含まないため、実際より大きく見えます。
- 「1人あたり年37kg」を家庭だけの数字と受け取る — 37kgは事業系を含めた全体で、家庭系だけなら約19kgです。
- 賞味期限を消費期限と同じものとして捨てる — 賞味期限はおいしさの目安、消費期限は安全の期限で、意味が違います。
- 大容量パックを使い切れる量か確かめずに買う — 単価は下がっても、捨てる分を入れると割高になります。
- 金額換算を家計から出た現金と同一視する — 1kgあたり860円には処理費用など社会全体の損失が含まれます。
関連する規格・公的資料
- 消費者庁 食品ロス削減 — 推計値・経済損失
- 農林水産省 食品ロスとは — 発生量・削減目標
- 環境省 — 一般廃棄物・食品廃棄物の統計
- 総務省統計局 人口推計 — 1人あたり換算の分母
- 総務省統計局 家計調査 — 世帯の食料支出
- e-Gov法令検索 — 食品ロス削減推進法・食品表示基準
- 国民生活センター — 食品の表示と保存の相談事例
- 国立環境研究所 — 廃棄物・資源循環の研究
- 東京都 — 自治体の食品ロス削減施策
- 国際連合食糧農業機関(FAO)日本事務所 — 世界の food loss and waste
※本ツールは公的統計に基づく参考計算です。食品の安全に関わる判断は表示と保存状態を確認のうえ、必要に応じて専門家に相談してください。
よくある質問(FAQ)
日本全体の食品ロスはどれくらいですか?
令和5年度の推計で464万トンです。内訳は家庭系233万トン、事業系231万トンで、詳細な推計を始めた2012年度以降で最も少ない水準になりました。
1人あたり年19kgと年37kgのどちらが正しいですか?
どちらも正しく、対象が違います。37kgは事業系を含めた食品ロス全体を人口で割った値、19kgは家庭系だけを人口で割った値です。本ツールは家庭から出る分を見るため19kgを使っています。
金額の1kgあたり860円はどこから来ていますか?
食品ロスによる経済損失の推計約4.0兆円を、食品ロス量464万トンで割った値です。国民1人あたりの負担に直すと年間およそ3万2千円という公表値とも整合します。
生ごみの重さと食品ロスは同じものですか?
違います。食品ロスに数えるのは本来食べられる部分だけで、野菜の皮や芯、魚の骨などの不可食部は含みません。ごみ袋の重さから逆算すると過大になります。
賞味期限が切れた食品は捨てるべきですか?
賞味期限はおいしく食べられる目安で、過ぎてすぐ食べられなくなるものではありません。消費期限は安全に食べられる期限なので、こちらは守ってください。においや見た目に不安がある場合は口にせず、体調に不安が出たときは医療機関に相談してください。
世帯人数が多いと1人あたりは減りますか?
実際には減る傾向があります。まとめ買いを使い切りやすく、余った料理の引き受け手も多いためです。本ツールは人数に比例させる単純なモデルなので、単身世帯では小さめ、大家族では大きめに出る点に留意してください。
家庭の食品ロスはどこから出ますか?
食べ残し、手つかずのまま捨てる直接廃棄、食べられる部分まで取り除く過剰除去の3つに分けて考えます。買う量を減らすと直接廃棄が、作る量を調整すると食べ残しが、下ごしらえを見直すと過剰除去が減ります。
削減の目標は決まっていますか?
国は2030年度までに食品ロスを2000年度比で半減させる目標を掲げています。家庭系については目標達成が視野に入る水準まで下がってきていますが、地域や世帯による差は残っています。