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渡航ワクチン計画

渡航ワクチンの計画を立てるための無料電卓。渡航先の地域から必要なワクチンの組合せと費用の目安を出し、接種回数と間隔から逆算して、いつ動き出せばよいかを確かめられます。

最終更新:2026-08-20/監修:計算ツールズ編集部

渡航ワクチン計画ツール

計算式と前提

必要ワクチン = 渡航先の地域に対応する組合せ/費用目安 = その組合せを自費で受けたときの合計の目安

既定のアフリカ(サハラ以南)では、黄熱・A型肝炎・髄膜炎菌の3つと、費用目安50,000円が表示されます。東南アジアはA型肝炎・破傷風で30,000円、南アメリカは黄熱・A型肝炎で40,000円です。ワクチンの組合せは、厚生労働省検疫所(FORTH)が示している渡航地域別の目安に沿って置いています。

費用は本ツールが置いた目安です。渡航のための予防接種は任意接種で全額自己負担となり、料金は医療機関ごとに異なります。A型肝炎のように2回から3回受けるワクチンは回数分がかかり、初診料や英文証明書の発行料が別に必要になることもあります。実際に何を受けるかは、渡航先・滞在期間・過去の接種歴・年齢・健康状態で変わるため、医療機関でご確認ください。

早見表

地域別のワクチンと費用目安[本ツールの出力]

渡航先本ツールが挙げるワクチン本数費用目安
アフリカ(サハラ以南)黄熱・A型肝炎・髄膜炎菌3種類50,000円
南アメリカ黄熱・A型肝炎2種類40,000円
東南アジアA型肝炎・破傷風2種類30,000円
最大と最小の差1種類20,000円

主なワクチンの接種回数と間隔[厚生労働省検疫所FORTH]

ワクチン接種回数と間隔効果・証明書の扱い
黄熱1回証明書は接種後10日目から生涯有効。過去に発行された有効期間10年の証明書もそのまま生涯有効
A型肝炎2〜4週間隔で2回6か月以上滞在するなら6か月目にもう1回で5年以上
B型肝炎4週間隔で2回、20〜24週後に1回合計3回で基礎免疫
破傷風追加接種1回12歳の定期接種を受けていれば20代前半までは免疫あり。その後は1回の追加で約10年
日本脳炎1〜4週間隔で2回、約1年後に1回基礎免疫完了後は1回で4〜5年
狂犬病暴露前は基本的に3回接種済みでも咬まれたら暴露後接種が必要
麻しん風しん定期接種で小児期に2回渡航しない人も含めてすべての人が対象
髄膜炎菌A・C・Y・W-135の4価結合型B群は予防できない。定期接種実施国への留学では接種済証を求められることがある

詳しい解説

渡航ワクチンで最初に押さえるべきなのは、必要な期間が「何を受けるか」ではなく「何回受けるか」で決まるという点です。厚生労働省検疫所は、予防接種の種類によっては2〜3回接種する必要があるとして、できるだけ出発の3か月以上前からトラベルクリニックや渡航外来に相談するよう案内しています。たとえばA型肝炎は2〜4週間隔で2回、長期滞在ならさらに6か月目に1回、B型肝炎は4週間隔で2回のあと20〜24週後にもう1回です。出発の1か月前に動き出すと、受けられるのは1回目だけという事態になりかねません。

黄熱だけは性質が違います。接種は1回で、証明書は接種後10日目から生涯有効です。以前は10年ごとの再接種が必要でしたが、過去に発行された有効期間10年の証明書もそのまま生涯有効として扱われるため、古い証明書は捨てずに保管してください。ここで見落とされやすいのが、証明書を求められるのは目的地だけとは限らないことです。黄熱の流行国から入国する場合に提示を求める国があるため、乗り継ぎの経路によって必要になることがあります。接種できる医療機関も限られており、直前の予約は取りにくくなります。

費用の考え方も整理しておく必要があります。渡航のための予防接種は任意接種で、原則として全額自己負担です。料金は医療機関が個別に決めているため、同じワクチンでも金額が変わります。本ツールの費用目安は組合せごとの概算であり、複数回受けるワクチンは回数分、初診料や再診料、英文の接種証明書の発行料は別、と考えて余裕を見ておくのが安全です。勤務先や留学先が費用を負担する制度を持っている場合もあるため、手続の前に確認しておくと無駄がありません。

見落とされやすいのが、過去の接種歴です。破傷風は1968年に始まった3種混合ワクチンに含まれており、12歳の定期接種を受けていれば20代前半までは免疫があるとされます。その後は1回の追加接種で約10年の免疫がつくため、母子健康手帳や接種記録を持って受診すると、不要な接種を避けられます。麻しん風しんについては、渡航の有無にかかわらずすべての人が対象とされており、2回接種が済んでいるかの確認が先に来ます。また狂犬病は、暴露前接種を済ませていても、発生地域で咬まれた場合には暴露後の接種が別に必要です。「打ったから安心」とはならないワクチンがある点は押さえておいてください。

同じ地域でも、必要な接種は渡航形態で大きく変わります。検疫所の目安は短期の観光客向けと、冒険旅行や1か月以上の長期滞在者向けとで別に整理されており、後者では狂犬病やB型肝炎、ポリオ、日本脳炎などが加わります。年齢や持病、妊娠の可能性、免疫の状態によって受けられないワクチンもあります。本ツールの結果は計画を立てる前の目安として使い、最終的な種類と日程はトラベルクリニックや渡航外来の医師にご相談ください。

よくある間違い・注意点

  • 出発1か月前から動けば間に合うと考える — 検疫所はできるだけ出発の3か月以上前からの相談を勧めています。A型肝炎は2〜4週間隔で2回、B型肝炎は4週間隔で2回のあと20〜24週後に1回と、複数回の接種に時間がかかるためです。
  • 目的地だけを見て黄熱証明書の要否を判断する — 黄熱の流行国から入国する際に証明書の提示を求める国があります。乗り継ぎの経路によって必要になることがあるため、経由地も含めて確認してください。
  • 古い黄熱の証明書を捨ててしまう — 証明書は接種後10日目から生涯有効で、過去に発行された有効期間10年のものもそのまま生涯有効として扱われます。再接種の前に手元を探してください。
  • 接種歴を確認しないまま受診する — 破傷風は12歳の定期接種を受けていれば20代前半までは免疫があるとされます。母子健康手帳や接種記録を持参すると、不要な接種と費用を避けられます。
  • 狂犬病は打っておけば咬まれても大丈夫だと考える — 暴露前接種を済ませていても、発生地域で咬まれた場合は暴露後の接種が別に必要です。必要性と回数はワクチンの種類で変わるため、現地で速やかに医療機関へ行ってください。

参考資料

よくある質問(FAQ)

いつから準備を始めればよいですか?

厚生労働省検疫所は、予防接種の種類によっては2〜3回接種する必要があるとして、できるだけ出発の3か月以上前からトラベルクリニックや渡航外来へ相談するよう案内しています。1か月前では複数回のワクチンが間に合わないことがあります。

健康保険は使えますか?

渡航のための予防接種は任意接種で、原則として全額自己負担です。料金は医療機関ごとに決められているため、同じワクチンでも金額が変わります。勤務先や留学先に費用の補助制度がある場合もあります。

黄熱の証明書はどのくらい有効ですか?

接種後10日目から生涯有効です。過去に発行された有効期間10年の証明書もそのまま生涯有効として扱われるため、廃棄せずに保管してください。

乗り継ぎだけでも黄熱の証明書は必要ですか?

必要になることがあります。黄熱の流行国から入国する際に証明書の提示を求める国があるため、経由地も含めて、渡航先の在日大使館や最寄りの検疫所で確認してください。

A型肝炎は何回受けますか?

2〜4週間隔で2回接種します。6か月以上滞在するのであれば6か月目にもう1回接種すると、少なくとも5年以上効果が続くとされています。

破傷風は受けたほうがよいですか?

冒険旅行などでけがをする可能性が高い人に勧められています。12歳の定期接種で破傷風・ジフテリアワクチンを受けていれば20代前半までは免疫があり、その後は1回の追加接種で約10年の免疫がつきます。母子健康手帳で接種歴を確認してください。

狂犬病ワクチンを受けていれば咬まれても平気ですか?

いいえ。暴露前の接種を済ませていても、発生地域で咬まれた場合は暴露後の接種が必要です。使用できるワクチンの種類で回数が変わるため、現地で速やかに医療機関を受診してください。

本ツールの組合せをそのまま受ければよいですか?

目安としてお使いください。必要な予防接種は渡航先・渡航期間・渡航形態・年齢・健康状態・接種歴によって変わり、短期の観光と1か月以上の長期滞在でも内容が異なります。最終的な判断は医療機関でご相談ください。