計算ツール
旅行医療検疫FORTH

渡航ワクチン費用 計算ツール|地域別必要接種・黄熱・A型肝炎・破傷風・狂犬病の総額見積り

渡航先の地域・滞在期間・現地活動から、必要な渡航ワクチンの種類と接種費用を自動見積り。黄熱・A型肝炎・B型肝炎・破傷風・狂犬病・腸チフス・日本脳炎・髄膜炎菌・麻しん風しんの単価と接種回数、家族人数分の合計、トラベルクリニックの相場、健康保険・一部自治体補助の可否まで解説。厚生労働省検疫所(FORTH)・国立感染症研究所・WHOの渡航感染症ガイドラインに基づき、渡航1〜2ヶ月前の受診計画を支援します。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

渡航ワクチン費用 計算機

費用計算の考え方

総費用 = Σ(ワクチン単価 × 接種回数)× 人数 × クリニック係数 + 初診料

渡航ワクチンは原則自費(自由診療)のため、医療機関で料金設定が異なります。本ツールでは厚生労働省検疫所(FORTH)の情報および国内トラベルクリニックの一般相場をベースに、地域と活動内容で必要ワクチンをマッピングし、家族人数分・クリニック水準(公的検疫所/一般TC/都心プレミアム)で総額を試算します。

特に黄熱ワクチンはアフリカ・南米の一部で国際予防接種証明書(イエローカード)が入国条件となるため、事前確認が必須です。国内では検疫所と厚労省指定の医療機関でのみ接種可能で、通常10,000〜12,000円で接種できます。

主要渡航ワクチンの単価と接種回数

2026年時点の国内トラベルクリニック相場(1回あたり税込)。ワクチンによっては複数回接種で完了、免疫獲得までの期間も含めて計画する必要があります。

ワクチン単価(円/回)推奨回数期間主な対象
黄熱11,0001回接種10日後有効・生涯サハラ以南アフリカ・アマゾン
A型肝炎8,0002〜3回2回目6ヶ月後アジア・アフリカ・中南米
B型肝炎6,5003回0/1/6ヶ月長期滞在・医療従事者
破傷風(Td/DPT)4,5001〜3回10年ごと追加接種全渡航者共通
狂犬病15,0003回0/7/21or28日アジア・アフリカ長期・動物接触
腸チフス9,5001回接種2週間後有効南アジア・東南アジア
日本脳炎7,5002回1〜4週間隔東南アジア農村・南アジア
髄膜炎菌25,0001回接種10日後有効アフリカ髄膜炎ベルト・ハッジ巡礼
ポリオ(追加接種)9,0001回成人追加アフガニスタン・パキスタン等
麻しん風しん(MR)10,0001〜2回抗体不足者のみ全渡航者(未罹患世代)
ダニ媒介脳炎13,0003回0/1〜3/9〜12ヶ月欧州・ロシア森林地帯
コレラ(経口)15,0002回1〜6週間隔アフリカ・南アジア難民キャンプ

単価は厚生労働省検疫所(FORTH)と主要トラベルクリニック(日本検疫衛生協会等)の公表価格を参考にした一般相場です。実際の金額は医療機関ごとに異なります。

地域別の推奨ワクチン一覧

WHO・CDC・厚労省FORTHの推奨に基づく地域別の必要/推奨ワクチンです。都市部滞在と農村・長期滞在で必要度が異なります。

地域必須/要求強く推奨状況により推奨
東南アジアA型肝炎・破傷風・腸チフス日本脳炎・B型肝炎・狂犬病
南アジア(インド等)A型肝炎・破傷風・腸チフス・狂犬病日本脳炎・B型肝炎
サハラ以南アフリカ黄熱(入国時要求国あり)A型肝炎・破傷風・腸チフス・狂犬病・髄膜炎菌B型肝炎・コレラ
南米(アマゾン圏)黄熱(一部要求)A型肝炎・破傷風・腸チフス狂犬病・B型肝炎
中東髄膜炎菌(ハッジ・ウムラ)A型肝炎・破傷風ポリオ(一部国)
中国・東アジア都市部破傷風・MRA型肝炎・B型肝炎
欧州破傷風・MRダニ媒介脳炎(森林・農村)
北米破傷風・MR
オセアニア破傷風・MR—(島嶼部でA肝)

黄熱の入国要求国は年度で変わります。最新の要求国リストはFORTH 黄熱に関する情報で確認してください。

活動内容による追加接種

都市部・観光・短期出張

破傷風+MR+A型肝炎の3本が最低ライン。滞在1〜2週間の都市ホテル泊なら追加接種の必要性は低いが、屋台食・生水はA型肝炎リスクが残る。

農村・トレッキング・野生動物接触

狂犬病の暴露前接種(3回)と日本脳炎が推奨。特に東南アジアの水田地帯、南アジアの村落訪問では狂犬病リスクが世界平均の10倍以上。動物咬傷後の暴露後治療をアクセスできない地域では必須。

医療・救援活動・長期駐在

B型肝炎(血液・体液曝露)・コレラ(難民キャンプ)・ポリオ追加接種が加わる。JICA・NGO派遣者は派遣機関の接種スケジュールに従うのが基本。

巡礼・大規模集会

サウジアラビアのハッジ・ウムラ巡礼では髄膜炎菌ワクチン(4価ACWY)が入国時に要求。証明書提示が必要で、有効期限は3〜5年。

長期滞在(6ヶ月以上)

暴露機会が増えるためB型肝炎・狂犬病・日本脳炎の完全接種を推奨。腸チフスも3年ごと再接種で維持。

妊婦・小児・高齢者

黄熱・MR等の生ワクチンは妊婦禁忌。小児は成人と異なるスケジュール。65歳以上は肺炎球菌の追加検討。個別リスク評価のため専門クリニック受診を推奨。

接種スケジュール(1〜2ヶ月前計画)

渡航ワクチンは接種から免疫獲得まで2週間〜1ヶ月必要で、多くは複数回接種が前提です。渡航6〜8週間前の受診が理想的です。

渡航前接種内容
8週間前初診・抗体検査・A型肝炎1回目・B型肝炎1回目・狂犬病1回目
4週間前狂犬病2回目・日本脳炎2回目・B型肝炎2回目
2週間前黄熱(10日前まで必須)・破傷風・腸チフス・髄膜炎菌
1週間前狂犬病3回目・最終確認・イエローカード受領
渡航後6ヶ月A型肝炎2回目・B型肝炎3回目(帰国後でも継続)

複数ワクチン同日接種は可能ですが、生ワクチン同士は4週間空ける必要があります(黄熱+MR等)。医師と相談してスケジュール調整してください。

典型的な渡航先の総費用例

4人家族(大人2+子2)の予算感の目安です。実費は医療機関により変動します。

渡航先推奨ワクチン1人費用4人家族総額
東南アジア(1週間)破傷風・A肝1回・腸チフス約25,000円約100,000円
東南アジア(1ヶ月+農村)+狂犬病・日本脳炎約80,000円約320,000円
インド観光(2週間)破傷風・A肝・腸チフス・狂犬病約60,000円約240,000円
ケニア(サファリ2週間)黄熱・破傷風・A肝・腸チフス・髄膜炎菌約65,000円約260,000円
ペルー(アマゾン含む)黄熱・破傷風・A肝・腸チフス約40,000円約160,000円
欧州観光(2週間)破傷風・MR約15,000円約60,000円
中東(サウジ・ハッジ)髄膜炎菌ACWY・破傷風・A肝約40,000円約160,000円
北米・オセアニア破傷風・MR約15,000円約60,000円

複数回接種(B肝・狂犬病・A肝2回目)を含む場合、渡航後の帰国後接種で完了させるスケジュールが一般的です。渡航前に全接種完了できない場合の判断は医師と個別に相談してください。

トラベルクリニックの選び方

厚労省検疫所(黄熱)

成田・羽田・関空・福岡・那覇等の検疫所で黄熱接種(イエローカード発行)が可能。予約制で費用は11,000円前後。FORTH 検疫所での黄熱予防接種

一般トラベルクリニック

都心・主要都市に多数。黄熱以外の主要ワクチン全般に対応。単価は検疫所より10〜20%高いが、平日夜・土日診療で通いやすい。日本渡航医学会認定医のいるクリニックを推奨。

大学病院・国立国際医療センター

複雑な既往歴・免疫低下者・妊婦等のリスク評価に強い。狂犬病暴露後の高度治療も対応。

都心プレミアムクリニック

英語対応・予約優先・当日接種可能・海外提携証明書発行等の付加サービス付き。ビジネス渡航者向けだが単価は+30〜50%。

健康保険・自治体補助の可否

渡航ワクチンは原則として健康保険適用外(自由診療)です。ただし例外があります。

  • B型肝炎 ― 医療従事者・血液曝露リスクがある職務では労災または職場負担で接種可能なケースあり。
  • 破傷風 ― 創傷後の緊急接種は健康保険適用。予防接種は自費。
  • MR(麻しん風しん) ― 定期接種期間(1歳・小学校就学前)は公費。成人の追加接種は自費だが、一部自治体で妊婦の同居家族向け助成あり。
  • 狂犬病曝露後 ― 動物咬傷後の治療は健康保険適用。予防接種は自費。
  • 企業海外派遣 ― 就業規則・出張規程で会社負担となるケースが多数。産業医・人事に確認。

自治体の独自助成については厚生労働省 予防接種情報と居住地の保健所・市区町村予防接種担当課にお問い合わせください。

よくある間違い・注意点

  • 渡航直前の駆け込み — 黄熱は接種から10日後に有効、狂犬病は3回接種が必要(0/7/21〜28日)。渡航1週間前では免疫獲得が間に合わない。少なくとも6週間前に初診受診を。
  • イエローカード紛失 — 国際予防接種証明書は入国審査で提示必須の国あり。紛失すると再発行に時間がかかり、最悪入国拒否・強制接種となる。パスポートと同じ扱いで管理する。
  • 「行き先が先進国なら不要」 — 破傷風は先進国でも屋外活動・受傷リスクがあり、10年ごとの追加接種推奨。麻しん風しんは日本国内定期接種未受診世代(1972〜1990年代生)に抗体不足者が多く、欧米で流行の輸入リスクがある。
  • 生ワクチン同時接種の失敗 — 黄熱・MR・水痘等の生ワクチンは異日接種の場合4週間の間隔が必要。同日接種でなければアウトなので、スケジュール見直しで渡航日を数週間ずらす羽目に。
  • 費用の過小見積り — A型肝炎・B型肝炎は複数回接種で1人あたり2〜4万円、狂犬病含めると6〜8万円かかる。家族4人だと20〜30万円。渡航予算に組み込むこと。
  • 「健康保険が使える」誤解 — 一部の例外を除き渡航ワクチンは自費。医療費控除の対象にもならないため、家計計画で考慮を。
  • 子どもの接種歴確認漏れ — 母子手帳・予防接種歴の確認と、抗体検査(A/B肝・MR)で必要接種を絞る。既接種分は追加不要でコスト削減できる。

参考文献・公的資料

※本ページの費用・接種スケジュールは概算値です。実際の医療判断・接種計画は、厚生労働省検疫所(FORTH)および日本渡航医学会認定医の指導に従ってください。既往歴・アレルギー・妊娠・免疫低下等の個別リスクは医師との対面診療で必ず評価してください。国別入国要求は不定期に変更されるため、外務省海外安全ホームページと現地日本大使館の最新情報を必ず確認してください。

よくある質問(FAQ)

黄熱ワクチンはどこで受けられますか?

厚生労働省検疫所(成田・羽田・関空・福岡・那覇・仙台・名古屋・広島・神戸等)と厚労省指定の医療機関で受けられます。予約制で、費用は11,000円前後。接種後10日後から有効で、国際予防接種証明書(イエローカード)が発行され、生涯有効です。

渡航ワクチンは健康保険が使えますか?

原則として自費(自由診療)です。ただし創傷後の破傷風緊急接種、動物咬傷後の狂犬病治療、企業海外派遣の職務接種等は例外的に保険適用や会社負担になるケースがあります。

いつから接種を始めるべきですか?

渡航6〜8週間前が理想。狂犬病(3回)・B型肝炎(3回)等の複数回接種と、生ワクチンの4週間間隔ルールを考慮すると、直前受診では免疫獲得が間に合いません。

1回で複数のワクチンを打てますか?

不活化ワクチン同士は同日接種可能。生ワクチン(黄熱・MR・水痘等)は同日接種か、異日なら4週間の間隔が必要です。医師と相談して効率的なスケジュールを組みます。

破傷風は本当に必要ですか?

先進国・途上国問わず推奨。屋外活動・小さな傷から感染し、致死率20〜30%。10年ごとに追加接種する仕組みです。日本のDPT/DT/Td定期接種を受けた世代でも、10年経過している場合は追加接種を。

妊婦は接種できますか?

生ワクチン(黄熱・MR・水痘)は原則禁忌。不活化ワクチン(A肝・B肝・破傷風・狂犬病等)は必要性とリスクを医師と評価して個別判断します。妊娠中はリスク地域への渡航自体を控えるのが基本。

子どもの接種はどうしますか?

成人と異なる接種スケジュールがあり、小児科医・トラベルクリニックの個別評価が必須。母子手帳の予防接種歴を持参してください。

狂犬病は都市部でも必要ですか?

都市部短期滞在では必ずしも必須ではないが、東南アジア・南アジア・アフリカ・南米では犬・猫・コウモリ等との遭遇リスクあり。子連れ・長期滞在では暴露前接種を推奨。

ワクチンの副反応は?

接種部位の腫れ・発熱・倦怠感が数日出ることがある。重篤なアナフィラキシーは稀(10万〜100万接種に1件)。接種後30分は医療機関で経過観察。

イエローカードの再発行は?

接種した検疫所・医療機関に問い合わせれば再発行可能。時間がかかるため、渡航前に紛失を確認し余裕を持って手続きを。パスポートと同じ扱いで大切に保管。

コロナワクチンは要求されますか?

2026年時点では大半の国で入国時要求は解除されています。ただし医療機関入所・大規模イベント参加時に接種証明を求められる国もあるため、渡航先の最新情報を外務省サイトで確認してください。

家族全員分の予算はどれくらい?

4人家族で東南アジア(A肝+破傷風+腸チフス)なら10〜15万円、アフリカ(黄熱+狂犬病含む)なら30〜40万円が目安。渡航予算に必ず組み込んでください。