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レイテンシバッファDTM録音

オーディオレイテンシの計算

バッファサイズ・サンプルレート・プラグインの遅延から、入力と出力、往復のレイテンシを算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

オーディオレイテンシの計算ツール

バッファ1段あたりの遅延はバッファサイズ÷サンプルレート×1000です。既定値の128サンプル・48kHzでは2.67ms。入力側は1段+ドライバ固定遅延の半分で3.67ms、出力側は1段にプラグイン64サンプル分の1.33msと固定遅延の半分を加えて5.00msとなり、往復では8.67msです。音速343m/sで換算すると2.97m離れた相手の音を聞くのと同じで、この水準なら違和感なく演奏できます。

バッファサイズと遅延(48kHz・1段あたり)

バッファ1段の遅延往復の目安用途
64サンプル1.33ms約4〜6ms録音・生演奏
128サンプル2.67ms約7〜10ms録音の標準
256サンプル5.33ms約13〜16ms編集作業
512サンプル10.67ms約25〜28msミックス作業
1024サンプル21.33ms約48〜52ms再生のみ

往復レイテンシと演奏感

往復の遅延距離に換算演奏への影響
5ms未満約1.7mほぼ感じません
5〜10ms約1.7〜3.4m違和感なく演奏できます
10〜20ms約3.4〜6.9m打楽器では気になります
20ms以上約6.9m以上演奏に支障が出ます

※参考計算です。機材の仕様・気象条件・料金体系によって結果は変わるため、実機の表示や販売店の案内で確認してください。

オーディオレイテンシの計算の詳しい解説

レイテンシは、音をひとまとまりずつ区切って処理する仕組みから生まれます。バッファに指定した数のサンプルが溜まるまで処理は始まらず、その待ち時間がそのまま遅延になります。128サンプル・48kHzなら1段で2.67ミリ秒。入力と出力で最低2段を通るため往復では倍以上になり、ここにドライバ側の固定的な遅延が加わります。同じ設定でも機器によって往復の実測が数ミリ秒違うのはこの固定分の差です。

判断が分かれるのは、どこまでバッファを下げるかです。小さくすれば遅延は減りますが、処理が間に合わないとノイズや音切れが生じます。録音時だけ小さくし、ミックス時は大きくするという切り替えが定着しているのは、必要な性能が工程ごとに違うためです。プラグインを多く挿した状態で無理に下げるより、録音時はプラグインを外すほうが安定します。

見落とされやすいのはプラグインが持つ固有の遅延です。低域を扱う機器や位相を厳密に扱う処理は、内部で先読みを行うため数百から数千サンプルの遅延を生みます。多くの環境では自動で補正されますが、補正は再生側の話であり、演奏しながら音を聞く経路には遅れがそのまま乗ります。録音時にこの種のプラグインを通していると、バッファを下げても改善しません。

許容できる範囲は楽器で異なります。打楽器と鍵盤は10ミリ秒を超えると違和感が出やすく、弦楽器や歌はもう少し許容があります。距離に換算すると3メートル離れた相手の音を聞く程度で、合奏の経験からすればさほど大きくありません。むしろ問題になるのは、直接聞こえる生の音と遅れた音が混ざる状況で、二重に聞こえて演奏が乱れます。

対策としては、機器側で入力音をそのまま返す仕組みを使う方法があります。この経路は処理を通らないため遅延がほぼ生じません。歌に残響を薄くかけながら録りたい場合も、機器側で処理して返す構成なら遅れずに聞けます。ただし返ってくるのは加工前の音なので、加工後の音を聞きながら演奏したい場面では使えません。用途に応じて、機器側で返す経路と処理を通す経路を切り替えられるようにしておくと、録音とミックスのどちらでも困りません。

業界・現場での使い方

宅録環境の設定

録音時とミックス時でバッファを切り替える基準を決めます。

オーディオ機器の選定

固定遅延の違いが往復にどれだけ効くかを比べ、機材を選びます。

配信・オンライン合奏

遅延の合計から同時演奏が成立する範囲を判断します。

教育現場での説明

レイテンシを距離に換算し、体感と結びつけて理解を助けます。

よくある間違い・注意点

  • バッファサイズだけで遅延を判断する — ドライバの固定遅延とプラグインの遅延が加わり、実測は計算より大きくなります。
  • 録音とミックスで同じ設定を使う — 工程ごとに必要な性能が違い、録音時は小さく、ミックス時は大きくするのが合理的です。
  • プラグインを挿したまま録音する — 先読みを行う処理は数百サンプルの遅延を生み、バッファを下げても改善しません。
  • サンプルレートを上げれば遅延が減ると考える — 同じサンプル数なら遅延は半分になりますが、処理の負荷が倍になり音切れの原因になります。
  • 直接音と遅れた音が混ざる状態で演奏する — 二重に聞こえて演奏が乱れます。片方を遮る配慮が必要です。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

128サンプル・48kHzの往復レイテンシはいくつですか?

プラグイン64サンプルとドライバ2msを含めて約8.67ms、距離に換算すると2.97mです。

何ミリ秒までなら演奏に支障が出ませんか?

10ms未満なら多くの人が違和感なく演奏できます。打楽器では5ms前後が快適な水準です。

サンプルレートを上げると遅延は減りますか?

同じバッファサイズなら遅延は減りますが、処理の負荷が上がって音切れが起きやすくなります。

プラグインの遅延はどこで確認できますか?

多くの制作環境ではプラグインごとの遅延サンプル数が表示されます。録音時は外すのが確実です。

ノイズが出る場合はどうしますか?

バッファサイズを一段上げます。それでも解決しない場合は電源設定や常駐ソフトの見直しが有効です。

機器側で音を返す機能とは何ですか?

入力した音を処理を通さずそのまま出力へ返す仕組みで、遅延がほぼ生じません。

入力段数と出力段数は何を指しますか?

機器や環境が内部で確保するバッファの数です。多くは各1段ですが、構成によって増えます。

オンラインでの同時演奏は可能ですか?

通信の遅延が加わるため往復で数十ミリ秒になります。専用の仕組みを使わないと合奏は困難です。