アーチェリー スコア計算ツール|720ラウンド・X10率・段位級を自動算出
アーチェリーのスコアを、矢数・平均得点・X10(センターXマーク)数から即時算出する無料電卓。720ラウンド(70m×72矢)・50m/30mシングルラウンドに対応し、平均点・X10率・パーフェクト達成率・段位級判定・世界記録との差まで一括表示。全日本アーチェリー連盟(JAA)・World Archery(WA)公式ルールに準拠し、リカーブ・コンパウンドの現場スコアリング業務、選手の練習ログ、指導者の育成基準として活用できます。
アーチェリー スコア計算機
スコア計算式と得点区分
基本式
総合スコア = Σ(各矢の得点)
X10率 = X10数 ÷ 矢数 × 100 (%)
達成率 = 総合スコア ÷ 満点 × 100 (%)
アーチェリーの得点は、的の中心から外側に向かって10点・9点・8点・…・1点で採点します。同じ10点のうち、中心の小さな円(内側10点、直径6.1cm@70m用122cm的)に入ったものはX10(クロスマーク)として別途カウントし、同点時のタイブレーク判定に使用します。World Archery公式ルール(Book 3, 7.2)およびJAA競技規則に基づく採点方式です。
ラウンド別の満点
720ラウンド = 72矢 × 10点 = 720点
シングルラウンド = 36矢 × 10点 = 360点
ダブル720ラウンド = 144矢 × 10点 = 1440点(旧FITAラウンド)
五輪・世界選手権のランキングラウンドは70m 72矢=720点満点が標準です。距離は男女とも70m、的直径122cmの10ゾーン的を使用します。
主要ラウンド種目一覧
アーチェリーには複数の競技ラウンドがあり、距離・矢数・的サイズが異なります。実際の練習・大会でどのラウンドを行っているかで満点が変わるため、スコア比較時は必ずラウンド種目を明示してください。
| ラウンド名 | 距離 | 矢数 | 満点 | 的直径 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| 70mラウンド | 70m | 72矢 | 720点 | 122cm | 五輪ランキング・WCS本戦 |
| 50mラウンド | 50m | 72矢 | 720点 | 80cm(6ゾーン) | コンパウンド世界選手権 |
| 30mラウンド | 30m | 36矢 | 360点 | 80cm | 初心者・室内基準 |
| 60mラウンド | 60m | 36矢 | 360点 | 122cm | ジュニア女子・シニア女子 |
| 90mラウンド | 90m | 36矢 | 360点 | 122cm | 男子シニア長距離 |
| WA1440ラウンド | 90/70/50/30m | 144矢 | 1440点 | 各種 | 旧FITAラウンド |
| 18mインドア | 18m | 60矢 | 600点 | 40cm | 室内世界選手権 |
| 25mインドア | 25m | 60矢 | 600点 | 60cm | 屋内競技 |
| マッチプレー | 70m | 15矢/セット | セット制 | 122cm | 五輪決勝トーナメント |
的サイズと距離の関係
アーチェリーの的は10ゾーン(10点から1点まで)に区分されており、距離とラウンド種目により直径が変わります。以下は主要な的サイズと得点圏の詳細です。
| 的直径 | 10点圏 | X10圏 | 使用距離 |
|---|---|---|---|
| 122cm | 12.2cm | 6.1cm | 70m/60m/90m |
| 80cm(10ゾーン) | 8cm | 4cm | 50m/30m |
| 80cm(6ゾーン) | 8cm | — | コンパウンド50m |
| 60cm | 6cm | 3cm | 25m屋内 |
| 40cm(3スポット) | 4cm | 2cm | 18m屋内 |
屋内の40cm的は3スポット(縦3枚配置)で使用することも多く、1本目でX10圏に入っても2本目・3本目は別スポットを狙うルールです。
段位・級・世界基準の目安
全日本アーチェリー連盟(JAA)の段位制度は、720ラウンドの得点により1段〜7段までの区分があります。世界記録との差を測る目安として活用してください。
| 720スコア | 段位・レベル | 該当水準 |
|---|---|---|
| 690点以上 | 世界トップ | 五輪金メダル圏 |
| 670-689点 | 7段(JAA最高段位) | 世界選手権本戦圏 |
| 640-669点 | 6段 | 全日本ナショナル代表級 |
| 610-639点 | 5段 | 全日本選手権上位 |
| 580-609点 | 4段 | 全国大会常連 |
| 540-579点 | 3段 | 県代表選手 |
| 500-539点 | 2段 | 県大会入賞 |
| 450-499点 | 1段 | 県大会出場圏 |
| 400-449点 | 1級 | 大学・実業団の中位 |
| 350-399点 | 2級 | クラブ活動2-3年 |
| 250-349点 | 3級 | 初中級 |
| 250点未満 | 4級以下 | 入門〜半年 |
リカーブ男子72矢70m 世界記録はキム・ウジン(韓国、2019年オランダ)702点(2026年時点)。女子はカン・チェヨン(韓国、2019年)692点。日本記録は男子古川高晴685点級、女子曽根綾香670点級です。
用具の解説と価格帯
アーチェリーの用具(弓・矢・リリース・アクセサリー)は精度・耐久性・選手体格に応じて多岐にわたります。以下は主要用具の価格帯と選定ポイントです。
| 用具 | 価格帯 | 選定ポイント |
|---|---|---|
| ハンドル(ライザー) | 3〜15万円 | アルミ・カーボン、選手身長・引き手に合致 |
| リム(リカーブ) | 3〜10万円/組 | ドローウェイト30-50ポンド、選手筋力に合致 |
| ストリング | 3千〜1万円 | Dyneema素材、8〜12ヶ月で交換 |
| 矢(1ダース) | 3〜15万円 | カーボン、選手ドローに合わせたスパイン |
| サイト | 1〜8万円 | アルミ・カーボン、距離目盛付き |
| スタビライザー | 2〜10万円/セット | V型/W型配置、振動吸収 |
| クリッカー | 500〜3千円 | ドロー長判定用の音マーカー |
| アームガード | 2千〜1万円 | ストリング衝撃保護 |
| フィンガータブ | 2千〜1万円 | 指保護・リリース精度向上 |
| クイーバー | 1〜5万円 | 矢の携帯、腰装着型が主流 |
スコア計算の活用シーン
選手の練習ログ管理
毎日の射込みで72矢の合計・X10数を記録し、週次・月次で平均スコアの推移を追跡。伸び悩みの時期・フォーム変更後の影響を数値で把握し、コーチと共有します。トップ選手は年間3000〜5000本を射ち、平均得点0.1点の差が最終ラウンドで7点差になります。
指導者・コーチの育成指標
ジュニア・大学生・実業団選手のレベル判定に活用。JAA段位基準(500点で2段、600点で5段など)を参考に、大会エントリー種別(オープン・ジュニア・マスターズ)の選定、コーチング計画の立案に使用します。
大会運営・スコアリング
全日本アーチェリー連盟主催大会・地方連盟大会でのスコアシート集計。各選手の合計点・X10数・順位を素早く算出し、公式リザルトの作成をサポート。同点時のタイブレークにはX10数、次に10点数の多寡で判定します(WA Rule 14.4.2)。
初心者の目標設定
アーチェリー教室・入門クラブでの目標スコア設定。30m 36矢の場合、初回100点前後→3ヶ月200点→半年300点が一般的な成長曲線。「県大会出場基準の30m 300点」など、具体的な目標値の設定に活用します。
用具選定・チューニング
弓・矢・リリースを変更した際の平均スコア変化を計測。ベアシャフト射・グルーピング試験で「ドローウェイト40lbで平均9.2点→42lbで9.4点」といった数値化されたチューニング結果を蓄積し、機材選定の裏付けとします。
コンパウンド・リカーブの比較
同じ選手がリカーブとコンパウンドで練習する場合、種目別のスコアを分離して管理。コンパウンドは機構が高精度なため平均点が高く出る傾向にあり、リカーブと同一視すると育成方針を誤ります。
よくある間違い・注意点
- X10と10点の混同 — X10は10点の中でも内側の小円に入ったものを指し、単独では10点として集計されます。合計スコアにX10数を加算する二重カウントは誤り。X10はタイブレーク・順位決定の補助指標です。
- ラウンド種目の未記載 — 720点と360点はラウンド種目が違うため単純比較不可。「720ラウンド」「50mシングル」など、必ずラウンド名を併記します。段位認定はJAA公式ラウンド(70m 720ラウンドなど)が対象。
- 矢の跳ね返り・的抜けの扱い — 的から反発して落ちた矢、または的を貫通した矢は、審判が的の穴を確認して得点を判定します。跳ね返り矢は「0点」ではなくその穴の得点として集計する場合が多いのが実務です(WA Rule 15.5)。
- ラインコール(線判定)の誤り — 得点圏の境界線に触れている矢は「大きい方の得点」で採点します(例:10点と9点の境界にかかる→10点)。矢の側面が線に接触しているかが基準で、判定に迷ったら審判の目視確認が優先されます。
- タイム管理の失念 — 各エンド(3矢または6矢)には制限時間があり、超過矢は0点扱い。屋外は3矢2分・6矢4分、屋内は3矢2分が標準で、時計・シグナルライトを確認するのが本番運用の基本です。
- プラクティスラウンドと公式ラウンドの混同 — 練習時のスコアはJAA・WAの公式記録に使用できません。段位認定・記録公認には主催者・審判の立会いによる公式試合参加が必須です。
- 10ゾーン的と6ゾーン的の同一視 — コンパウンド50mでは6ゾーン的(5〜10点)を使用し、10ゾーン的とはスコア分布が異なります。統計比較時は同一的での成績で行うのが原則です。
関連ルール・規則
- World Archery Rulebook Book 3 ― Target Archery Rules。オリンピック・世界選手権の公式ルール。矢数・距離・的サイズ・時間制限・審判規則まで規定。
- JAA競技規則 ― 公益社団法人全日本アーチェリー連盟の国内公式規則。国民スポーツ大会・全日本選手権・都道府県対抗などの適用ルール。
- JAA段位規程 ― 720ラウンドスコアを基準とした段位認定制度。1〜7段まで、公認記録会での申請が必要。
- WA Field Archery Rules (Book 4) ― フィールドアーチェリーの公式ルール。屋外複雑地形での競技用。
- JIS S 6215 ― 弓具の品質・材質基準(一部関連)。国内スポーツ用具の適合性判定。
- IOC (国際オリンピック委員会) 種目規定 ― 五輪アーチェリー種目のエントリー条件・順位決定方式。
- JAA審判員規程 ― 大会審判の資格・任務・判定手順の国内基準。
参考文献・公的資料
より正確なルール・世界記録・段位基準を確認したい場合は、以下の公的機関・団体の資料を参照してください。
- World Archery Federation (WA) ― アーチェリー世界統括団体。公式ルールブック、世界記録、選手ランキング、大会結果の一次情報源。
- 公益社団法人 全日本アーチェリー連盟(JAA) ― 日本国内の統括団体。国内競技規則、段位規程、全日本選手権・国民スポーツ大会の公式情報。
- 公益財団法人 日本オリンピック委員会(JOC) ― 五輪日本代表選手・成績・出場基準の公式情報。
- スポーツ庁 ― 日本のスポーツ振興政策、競技団体助成、アンチ・ドーピング関連情報。
- Olympics.com アーチェリー ― 国際オリンピック委員会(IOC)公式ページ。競技概要、五輪記録、選手情報。
- 独立行政法人 日本スポーツ振興センター(JSC) ― 国立トレーニングセンター・スポーツ科学研究の実施機関。
- 公益財団法人 日本スポーツ協会(JSPO) ― スポーツ指導者資格、国民スポーツ大会の運営元。
- 公益財団法人 日本アンチ・ドーピング機構(JADA) ― 競技者の禁止物質管理、TUE申請、教育資料。
よくある質問(FAQ)
720ラウンドの世界記録は?
リカーブ男子720ラウンド世界記録はキム・ウジン(韓国)702点(2019年ワールドカップ、オランダ)。女子はカン・チェヨン(韓国)692点(2019年)。コンパウンドは男女とも約720点近くまで到達し、パーフェクト(720点)の可能性が現実的な水準です。国内記録は男子古川高晴685点級、女子曽根綾香670点級。
リカーブとコンパウンドの違いは?
リカーブは五輪種目で、シンプルな弓身構造・指でストリングを引いてリリースする伝統的な弓。コンパウンドはプーリー(カム)機構を持ち、機械的な支援でドローウェイトを最大時の20〜40%まで軽減できる高精度弓。コンパウンドは世界選手権・アジア大会で採用されており、平均得点はリカーブより10-15点高くなる傾向です。
初心者リカーブ弓の費用は?
入門セット10-20万円(弓身+ハンドル+リムセット+矢セット12本+リリース+アローレスト+サイト)。中級20-40万円、上級50-100万円の価格帯。加えて年間の消耗品(弦・アロー・グリップテープ等)で3-5万円、大会遠征費・所属クラブ会費が別途かかります。
矢1本あたり平均何点で720点になる?
72矢で720点満点なので、1矢あたり平均10点が満点条件。実際の世界トップ選手は平均9.7点前後(合計698点級)、6段レベルで平均8.9点、初心者3級で平均5点前後です。1矢あたり平均を0.1点上げるだけで、72矢合計は7.2点上がります。
X10率はどの水準を目指すべき?
世界トップ選手(キム・ウジン等)はX10率50%超、五輪代表級で35-45%、6段レベルで20-30%、県大会入賞級で10-15%が一つの目安です。X10率はタイブレーク・順位決定の重要指標で、同点合計スコアの場合はX10数の多い選手が上位となります。
アーチェリーの段位はどう取得する?
JAA(全日本アーチェリー連盟)公認の記録会・大会での720ラウンドスコアが基準。1段=450点、5段=610点、7段=670点(男子リカーブ)。申請は所属都道府県連盟経由でJAA本部へ、記録認定と審査料を経て段位認定書が発行されます。
的の10点圏の直径は?
70m/60m/90m用の122cm的では10点圏直径12.2cm、X10圏(内側10点)直径6.1cm。50m/30m用80cm的では10点圏8cm、X10圏4cm。距離が長く的が大きくても、実際に狙う10点圏の見かけの大きさはほぼ同じで、集中力が求められる設計になっています。
五輪本戦の形式は?
予選(ランキングラウンド)で70m 72矢を撃ち、64名のランキングを決定。決勝トーナメントはマッチプレー方式で、リカーブは1セット3矢×最大5セット、セット制(勝1点/引分0.5点/敗0点)で6点先取が勝利。同点の場合はシュートオフ(1矢中央近さ判定)で決着します。
日本の主要な五輪メダリストは?
山本博(2004アテネ団体銅、2004個人銀・1984LA銀)、古川高晴(2012ロンドン個人銀)が有名。女子は林勇気(1984LA団体銅)、川中香緒里・早川漣らが個人・団体で活躍。近年は山内梓・野田紗世・上野孝行らジュニア世代の台頭が顕著です。
矢が的から跳ね返った場合の得点は?
WA競技規則15.5により、跳ね返り矢(Rebound)は的の穴の中心位置で得点判定します。的抜け(Pass-through)も同様。ただし、審判が穴の特定ができない場合はエンド全員の同意で決定するか、再射(Reshot)となります。近年は的紙の裏に得点を記録するテープの使用が普及。
屋内アーチェリーと屋外の違いは?
屋内は18m/25m、的直径40-60cmで冬季・雨天対応。屋外は30-90m、風・天候の影響が加わる本格的な競技環境。世界屋内選手権はWorld Archery主催で毎年開催、屋外は五輪・世界選手権が主戦場。得点分布は屋内の方が高く、屋内18mで平均9.5点、屋外70mで平均8.5点程度が同レベル選手の相場です。
アーチェリーは何歳から始められる?
JAA公式競技は小学生から参加可能(U12・U15・U18のジュニアカテゴリあり)。安全のため専門クラブ・指導者の下で開始することが推奨されます。上限年齢はなく、80代の現役選手もマスターズ大会(40代・50代・60代・70代の年齢別)で活躍しており、生涯スポーツとして定着しています。