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相続税シミュレーター|配偶者軽減・小規模宅地特例・二次相続まで対応の精密計算ツール【2026年版】

遺産総額と相続人構成を入力すると、基礎控除・生命保険金非課税枠・小規模宅地等の特例・配偶者の税額軽減まで反映した相続税の総額と、各相続人の税負担額をその場で計算します。さらに二次相続(配偶者死亡時)まで見通した「一次+二次の合計税額」を可視化。10億円級の大型遺産や、配偶者に全部相続させた場合の逆効果も、1本のツールで検証できます。

最終更新:2026年8月14日/監修:計算ツールズ編集部

相続税シミュレーター

最大100億円(10,000,000万円)まで対応。半角数字で入力。
実子・養子問わず。養子は基礎控除算入で「実子ありなら1人まで/実子なしなら2人まで」の制約あり。
生命保険金
死亡退職金
債務・葬式費用
生命保険金・死亡退職金は「500万×法定相続人数」まで非課税。債務・葬式費用は全額控除。
特定居住用宅地は330㎡まで80%減。例:3,000万円の自宅土地→2,400万円減額。適用要件は要確認。
配偶者が実際に取得する割合。残りは子で均等按分と仮定。
配偶者取得分がそのまま二次相続で子に渡ると仮定して合算試算。配偶者固有資産は別入力。
二次相続時に上乗せされる、配偶者がもともと持っている資産。

計算プロセス(内訳)

遺産総額
生命保険金の非課税枠
死亡退職金の非課税枠
小規模宅地等の特例による減額
債務・葬式費用
=課税価格の合計額
基礎控除(3,000万+600万×法定相続人)
=課税遺産総額
相続税の総額(法定相続分按分方式)

相続人別の税負担

相続人取得割合取得額算出税額税額軽減後

結果の見方

相続税シミュレーターの数字は、1つ動かすと最終負担が数百万〜数千万円単位で変わります。特に「配偶者取得割合」と「二次相続の有無」は逆効果が起きやすい変数なので、両方を必ず動かして最適点を探してください。

  • 実質負担(合計):一次相続で実際に納付する税額と、二次相続時に予測される税額の合計。相続税は基本的に配偶者+子の家族単位でトータル最小化を狙います。
  • 実効税率:合計税額 ÷ 遺産総額 で算出。表面の速算表税率(10〜55%)と大きく異なる理由は、基礎控除・配偶者軽減で「実際に課税される部分」が縮むためです。
  • 配偶者軽減後:配偶者が取得した財産は「1.6億円 or 法定相続分」のいずれか多い額まで無税。ただし配偶者が全部相続すると二次相続で子が全額課税される罠に注意。
  • 二次相続予測:配偶者が取得した財産+配偶者固有資産が、後日子だけで相続される想定。基礎控除は「3,000万+600万×子人数」と一次相続より小さくなる点に注意。

計算の仕組みと数式

基礎控除

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人数

2015年改正で「5,000万+1,000万×人数」から縮小され、課税対象者は約2倍に増えました(国税庁2015年統計)。配偶者1人+子2人なら4,800万円、独身で子3人なら4,800万円、配偶者のみなら3,600万円が基礎控除。

相続税の総額の計算(法定相続分按分方式)

実際の遺産分割にかかわらず、まず法定相続分で按分したと仮定して各人の税額を出し、それを合算して「相続税の総額」を確定します。その後、実際の取得割合で総額を按分し直します。この二段階方式が相続税の最大の特徴です。

 各人の仮税額 = (課税遺産総額 × 法定相続分) × 速算税率 − 速算控除額
 相続税の総額 = 各人の仮税額の合計
 各人の実税額 = 相続税の総額 × (各人の実取得額 / 課税価格合計)

配偶者の税額軽減

配偶者の非課税限度 = MAX(1.6億円, 課税価格合計 × 法定相続分)

配偶者が実際に取得した財産のうち、上記限度までは相続税がかかりません。10億円の遺産で配偶者法定相続分1/2なら5億円まで無税。ただしこの制度は「配偶者は自分の相続時にも税がかかる」ため、一次+二次通算で最適化する必要があります。

法定相続分

相続人の構成配偶者他の相続人
配偶者と子1/2子で1/2を均等
配偶者と直系尊属(親等)2/3親で1/3を均等
配偶者と兄弟姉妹3/4兄弟で1/4を均等
配偶者のみ/子のみ/親のみ全額を当該相続人で均等

相続税の速算表(2026年時点)

各人の法定相続分に応ずる取得金額税率控除額
1,000万円以下10%
1,000万円超 3,000万円以下15%50万円
3,000万円超 5,000万円以下20%200万円
5,000万円超 1億円以下30%700万円
1億円超 2億円以下40%1,700万円
2億円超 3億円以下45%2,700万円
3億円超 6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

この速算表は「各人の法定相続分に応じた取得金額」に対して適用します。遺産総額そのものに55%がかかるわけではないため、実効税率は表面税率よりずっと低くなります。例:課税遺産総額2億円を配偶者+子2人で按分すると、配偶者1億(30%-700万=2,300万)、子1人あたり5,000万(20%-200万=800万)ずつで、相続税の総額は約3,900万円(実効約20%)となります。

ケーススタディ:遺産額と構成別の税負担

① 中流モデル:遺産8,000万円/配偶者+子2人/配偶者取得50%

一般的な戸建て+預貯金の中流家庭。 が一次相続の実質負担額。配偶者軽減で配偶者分は0円、子2人で残額を負担。二次相続を含めた合計はさらに増える構造。

② 都心マンション相続:遺産1.5億円/配偶者+子1人/小規模宅地特例2,400万円

都心マンション(土地評価5,000万→80%減で1,000万)を含むケース。。特例適用で課税価格が大幅圧縮され、基礎控除4,200万円と合わせて課税遺産総額は8,400万円台に。

③ 二次相続の罠:遺産2億円/配偶者+子2人/配偶者取得100%

「配偶者が全部相続すれば一次相続は0円」の落とし穴。。一次は0円でも、二次相続で子2人だけの基礎控除4,200万円に対し1.96億円が課税対象となり、約4,800万円の追加負担が発生。

④ 独身高齢者:遺産1億円/子3人

配偶者不在で子3人が均等相続。。基礎控除4,800万、課税遺産5,200万を3等分で1人1,733万→15%控除50万。子1人あたり約210万円、合計約630万円。配偶者軽減がないため実効税率は上がる。

⑤ 富裕層大型:遺産10億円/配偶者+子2人/配偶者取得法定分50%

経営者・地主クラス。。一次相続で子2人の負担は約1.3億円規模。配偶者取得分5億円は非課税だが、二次相続で子2人の基礎控除4,200万円に対して5億円超が課税対象となり、二次で1.4億円級の負担が予測される。

二次相続の罠と最適配分

相続税で最も見落とされるのが二次相続です。一次相続で配偶者軽減をフル活用すると、確かにその場では税負担が最小化されますが、配偶者死亡時(二次相続)に「配偶者の元資産+一次相続で取得した資産」を子だけで相続することになり、基礎控除も小さく・配偶者軽減もない状態で課税されます。

逆効果が起きる典型パターン

  • 配偶者に全部相続:一次0円でも、二次で子だけに全額課税。配偶者固有資産が3,000万円以上あると特に逆効果。
  • 短期間での二次相続:一次から10年以内に二次が発生すると相次相続控除(1年以内100%→10年以内10%と逓減)で緩和されますが、配偶者健康状態を踏まえた配分計画が必要。
  • 不動産偏重:配偶者が居住継続で不動産取得→二次相続時に現金化困難で納税資金不足。

最適配分の目安

実務では「配偶者取得は法定相続分の半分(=1/4)以下」を最初のたたき台にする税理士が多いです。理由は次の3点:

  1. 子が一次相続時に納税原資(保険金・現金)と併せて取得できる
  2. 二次相続時の基礎控除の目減り分を先取りできる
  3. 配偶者の生活資金は別途、生命保険・遺族年金・退職金で確保

ただし配偶者の生活水準・年齢・健康状態・子への資産移転意思を総合判断するため、シミュレーターで「配偶者取得割合」を10〜100%まで動かして、一次+二次合計が最小になる点を探すのが実務的アプローチです。

節税テクニック(合法かつ効果の大きい順)

① 生前贈与の110万円非課税枠と暦年課税

年間110万円までの贈与は贈与税がかかりません。子2人・孫4人に10年間続ければ660万円×10年=6,600万円を非課税で移転可能。ただし2024年改正で「相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算」に延長(従来3年)されたため、高齢時の駆け込み贈与は効果が薄れています。

② 生命保険金の非課税枠(500万×法定相続人)

3,000万円まで(配偶者+子3人の場合は2,000万円)は完全非課税。同額を現金で残すより、生命保険に組み替えるだけで税額が数百万円変わります。一時払終身保険は健康告知が緩く80代でも加入可能な商品があります。

③ 小規模宅地等の特例

被相続人が居住していた自宅の土地は330㎡まで評価額80%減。5,000万円の土地→1,000万円評価。配偶者は無条件適用、同居親族・持ち家なし別居親族(家なき子)にも要件付きで適用可。適用忘れは相続税額が数倍変わるレベルの重大ミス。

④ 教育資金・結婚子育て資金の一括贈与非課税

直系尊属からの教育資金一括贈与は1,500万円まで、結婚子育て資金は1,000万円まで非課税(2026年3月まで、延長議論中)。専用信託口座で管理する必要があるものの、大型の一気移転が可能。

⑤ 相続時精算課税制度+110万円基礎控除の併用

2024年改正で相続時精算課税にも年間110万円の基礎控除が新設されました。子・孫への計画的な資産移転で、110万×人数×年数分を相続財産から確実に切り離せます。一度選択すると暦年課税に戻せない点は要注意。

⑥ 不動産化・貸家建付地評価

現金1億円→アパート建設で、土地は貸家建付地評価(借地権割合×借家権割合分マイナス)、建物は貸家評価(借家権割合30%減)。実勢価格1億に対して評価額が5,000〜7,000万円になるケースも。ただし空室リスク・借入返済リスクを税額圧縮効果と比較する必要あり。

⚠ 相続税の申告期限は「相続開始を知った日の翌日から10か月以内」。期限徒過で配偶者軽減・小規模宅地特例が使えなくなる場合があり、税額が数千万円単位で膨らむ最大のリスクです。

よくある質問(FAQ)

相続税がかからないのはいくらまでですか?

基礎控除の範囲内なら申告不要かつ税額0円です。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人数」なので、配偶者+子2人なら4,800万円、独身で子3人なら4,800万円まで無税。加えて生命保険金の非課税枠(500万円×人数)や小規模宅地特例(自宅330㎡まで80%減)を組み合わせると、実質1億円前後まで税額0にできるケースがあります。

配偶者に全部相続させれば税金は0になりますか?

一次相続では確かに0円になります。配偶者の税額軽減で「1.6億円 or 法定相続分」まで無税だからです。しかし配偶者が亡くなる二次相続時に、配偶者固有資産と一緒に子だけで相続することになり、基礎控除が縮み・配偶者軽減もない状態で高額課税されます。実例では「配偶者100%取得」が「法定相続分50%取得」より二次相続まで通算で1,000万〜数千万円多く払うことになるケースが一般的で、当ツールの「二次相続を考慮する」で必ず確認してください。

小規模宅地等の特例を使うと相続税はどれくらい下がりますか?

特定居住用宅地(自宅)は330㎡まで評価額80%減。都心マンションで土地評価5,000万円なら4,000万円が減額され、その分課税価格が縮みます。実効税率20%のゾーンなら、税額で800万円級の節税に。適用には「配偶者が取得」または「同居親族が取得&申告期限まで保有・居住」の要件があり、要件を満たさない別居子の取得だと使えない点に注意。

相続税の申告期限を過ぎるとどうなりますか?

期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内。期限徒過は次の3つのリスクを同時発生させます。①無申告加算税15〜20%、②延滞税年8.7%前後、③配偶者軽減・小規模宅地特例が使えなくなる可能性。特に③は税額が数倍に膨らむ最悪の展開になり得るため、遺産分割が10か月以内にまとまらない場合でも、いったん法定相続分で申告して後日更正の請求をするのが実務的セオリー。

生前贈与と相続、どちらが得ですか?

「贈与税率>相続税率」の税率だけ見ると相続が有利に見えますが、実際は贈与で財産を分散させて相続時の課税価格を圧縮するのが定石。年110万円非課税を子2人・孫3人×10年で使えば5,500万円が非課税移転可能。ただし2024年改正で相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算(従来3年)となり、80歳以降の駆け込み贈与は効果が薄れました。50〜60代からの計画的贈与+精算課税制度110万控除の併用が現代の最適解です。

10億円の遺産だと相続税はいくらになりますか?

配偶者+子2人・配偶者取得法定分50%・小規模宅地特例なしの前提で、一次相続の相続税総額は約3.9億円、配偶者軽減後の実質負担は約2億円弱。さらに配偶者取得分5億円が二次相続に持ち越されると、子2人の基礎控除4,200万円に対して課税されるため二次で1.4億円級の追加負担。10億円相続の家族単位トータル税額は3〜3.5億円規模になります。生前対策(保険・贈与・不動産化・資産管理会社)で30〜50%圧縮する余地があるため、税理士と早期の設計が不可欠です。

養子縁組で相続税は節税できますか?

養子1人につき基礎控除が600万円、生命保険/死亡退職金非課税枠が500万円ずつ増えるため、単純計算で1人1,100万円級の非課税枠が増えます。ただし基礎控除算入は「実子ありなら養子1人まで/実子なしなら2人まで」の制限あり。孫養子は相続税額が20%加算される点にも注意。節税目的の露骨な養子縁組は税務署が「租税回避目的」として否認するリスクもあり、家族関係を含めた総合判断が必要です。

相続放棄すると相続税はどうなりますか?

相続放棄した人は「初めから相続人でなかった」ことになり、その人自身の相続税負担は0円。ただし基礎控除・生命保険金非課税枠・死亡退職金非課税枠の「法定相続人数」には放棄者も含めて数えるのが特殊ルール。したがって基礎控除は減らないまま、他の相続人(や次順位)が財産を取得します。多額の借金があるケースの相続放棄は3か月以内の家裁申述が必須で、期限徒過で自動単純承認となり借金も相続することになる点は最大の落とし穴。

相続税の納税資金が足りない場合はどうすればいいですか?

選択肢は次の順で検討します。①金融資産の一部売却(換金性の高い順)②延納(最長20年の分割納付、利子税年3.6〜6.0%)③物納(不動産等で納付、要件厳しく評価も不利)④生前対策として生命保険金で納税資金を用意。特に不動産偏重の相続では、生前に生命保険(受取人=子)を組んで納税原資を確保するのが定石。相続後の借入は不利な条件になりがちで、生前設計の可否が数千万円のコストに直結します。

相続税は誰が申告・納付するのですか?

各相続人が自分の税額を各自で申告・納付します。ただし実務では税理士が1本の申告書に全相続人分をまとめて記載し、連名で提出するのが一般的。納付は相続人ごとに現金一括が原則(延納・物納は例外)。相続税申告書は被相続人の死亡時住所地の税務署に提出し、相続人の住所地の税務署ではない点に注意(申告書提出先を間違える相談が毎年発生)。

出典・参考資料

※本記事の計算結果はあくまで概算です。実際の税額は財産の種類・評価方法・特例適用の可否・被相続人/相続人の個別事情により異なります。個別具体的な相続税申告・対策は必ず税理士にご相談ください。