計算ツールズ
数学幾何

三平方の定理 計算ツール

三平方の定理で直角三角形の辺の長さを計算。a²+b²=c²。

ピタゴラス 計算機

計算式と前提

a² + b² = c²(cは斜辺、直角は辺aと辺bのあいだ)

斜辺を求める: c = √(a² + b²) / 辺aを求める: a = √(c² − b²)

面積 = a × b ÷ 2 / 角A(辺aの対角) = arctan(a ÷ b) を度に換算

既定値の「斜辺cモード・a=3・b=4」であれば、a²=9.00、b²=16.00、9+16=25 なので c=5.0000、c²=25.00、面積は3×4÷2=6.00、角Aは arctan(3÷4)=36.87度と表示されます。「辺a」モードに切り替えるとcとbから a=√(c²−b²) を求め、面積・角度・各辺の2乗もすべて求めたaを使って再計算します。斜辺cが辺b以下だと直角三角形になり得ないため、その場合は「無効」と表示します。

ピタゴラス数と近似値の早見表

整数の組(ピタゴラス数)

辺a辺b斜辺ca²+b²=c²面積角A(度)
345.00009+16=256.0036.87
51213.000025+144=16930.0022.62
6810.000036+64=10024.0036.87
81517.000064+225=28960.0028.07
72425.000049+576=62584.0016.26
202129.0000400+441=841210.0043.60

6:8:10 は 3:4:5 を2倍しただけなので角度は同じ36.87度です。比が同じ組は相似で、角度も面積の比も決まります。

斜辺が整数にならない組

辺a辺b斜辺c面積角A(度)
111.41422.000.5045.00
122.23615.001.0026.57
233.605613.003.0033.69
334.242618.004.5045.00
567.810261.0015.0039.81

整数比にならない組では斜辺が無理数になります。表示は小数第4位までの丸めなので、そのまま次の計算に使うと桁が落ちます。正確に扱いたいときは √2 や √13 のまま持ち回してください。

三平方の定理が成り立つ理由と、実測で使うときの限界

a²+b²=c² が成り立つのは、この式が長さではなく面積の関係を述べているからです。直角をはさむ2辺の上に立てた正方形の面積を足すと、斜辺の上に立てた正方形の面積にちょうど等しくなります。より一般の三角形では余弦定理 c²=a²+b²−2ab·cosC が成り立ちますが、Cが90度のとき cosC がゼロになるので補正項が消え、三平方の定理の形に戻ります。つまり三平方の定理は余弦定理の特別な場合であり、直角という条件が外れた瞬間に成立しなくなります。斜辺が3辺のうち必ず最長になるのも、この補正項が負にならないことから説明できます。

実務で判断が分かれるのは、直角を出すために「どの長さで測るか」です。建築や日曜大工では3:4:5の比を使って直角を確認しますが、30cm・40cm・50cmで合わせるのと、3m・4m・5mで合わせるのとでは精度がまったく違います。メジャーの読み取り誤差を1mmとすると、辺が短いほどその1mmが角度に与える影響が大きくなり、角度の誤差はおおむね辺の長さに反比例して縮みます。可能な範囲でいちばん長い辺で合わせるのが定石です。もう一つの流儀は、直角を測らずに四角形の対角線2本を実測して長さを揃える方法で、こちらは基準辺を必要としない代わりに、平行四辺形にゆがんでいないかを別途確かめる必要があります。

見落とされやすいのは、単位と丸めの扱いです。この計算機は入力された数値の単位を判定しないので、aをセンチ、bをミリで入れても警告は出ません。さらに斜辺は多くの場合に無理数になり、表示は小数第4位までの丸めです。丸めた値をそのまま次の計算に入れると誤差が積み上がるので、途中の値は√の形か、より多い桁で保持してください。実測値から直角かどうかを判定する使い方にも注意が必要です。測定誤差がある以上 a²+b² と c² が完全に一致することはまずなく、どこまでのずれを許容するかは用途ごとに決めるほかありません。

条件によって使える範囲も変わります。この定理が成り立つのは平らな面の上、いわゆるユークリッド幾何の世界に限られます。遠く離れた2地点の距離を緯度経度から出す場面では球面での計算が必要になります。立体では対角線が √(a²+b²+c²) に拡張されます。整数の組は無数にあり、互いに素な自然数m>nから a=m²−n²、b=2mn、c=m²+n² で作れます。なお本ツールが表示する面積と角Aは直角三角形であることを前提にしているため、直角でない三角形の3辺を入れても正しい値にはなりません。

よくある間違い・注意点

  • 斜辺と他の辺を取り違える — cは必ず直角の向かい側にある最長の辺です。斜辺の位置を間違えると a²+b²=c² ではなく引き算の関係になり、答えが実際より大きく出ます。
  • 単位を混ぜて入力する — cmとmm、mとcmを混ぜても計算機は警告しません。すべて同じ単位に揃えてから入力してください。面積は入力単位の2乗として読みます。
  • 丸めた斜辺を次の計算に使う — 表示は小数第4位までです。√2や√13のような無理数を4桁で丸めて何度も掛け合わせると、誤差が目に見える大きさまで育ちます。
  • 実測値で「a²+b²=c²」の一致を求める — 測定には必ず誤差があるので完全一致はしません。直角かどうかの判定は、許容できるずれの幅を先に決めてから行ってください。
  • 直角でない三角形に使う — 直角がなければ余弦定理 c²=a²+b²−2ab·cosC が必要です。本ツールの面積と角Aも直角三角形を前提にしているため、そのままでは使えません。

参考になる公的資料

※本ツールは平面上の直角三角形を前提にした計算です。面積と角Aも直角三角形として算出しているため、直角でない三角形には使えません。

よくある質問(FAQ)

三平方の定理とピタゴラスの定理は違うものですか?

同じ定理の別名です。日本の教科書では三平方の定理、海外ではピタゴラスの定理と呼ぶことが多く、内容はどちらも a²+b²=c² です。直角をはさむ2辺の平方の和が、斜辺の平方に等しいという関係を表します。

なぜ2乗して足すと斜辺の2乗になるのですか?

この式が長さではなく面積の関係を述べているからです。各辺の上に正方形を描くと、直角をはさむ2つの正方形の面積の合計が、斜辺の上の正方形の面積とちょうど等しくなります。一般の三角形では c²=a²+b²−2ab·cosC が成り立ち、Cが90度のとき補正項が消えて三平方の定理になります。

ピタゴラス数にはどんな組がありますか?

3:4:5、5:12:13、8:15:17、7:24:25、20:21:29 などです。互いに素な自然数 m>n を使って a=m²−n²、b=2mn、c=m²+n² と作れば無限に得られます。3:4:5 は m=2・n=1、5:12:13 は m=3・n=2 に対応します。整数倍した 6:8:10 も直角三角形になり、角度は元の組と同じです。

3辺の長さから直角かどうかを判定できますか?

理屈のうえでは a²+b²=c² を満たせば直角です。ただし実測値では誤差があるため完全一致はしません。判定に使うときは、どこまでのずれを許すかを先に決めてください。木工なら数ミリ、精密加工なら1ミリ未満など、用途によって基準は変わります。

直角を出すときはどれくらいの長さで測るとよいですか?

可能な範囲で長い辺で合わせるほど精度が上がります。読み取り誤差が同じ1mmでも、30cmで合わせるのと3mで合わせるのでは角度への影響が10倍違います。3:4:5の比はそのままで、桁を上げて測るのが基本です。

斜辺が小数になるときはどう扱えばよいですか?

本ツールの表示は小数第4位までの丸めです。√2 や √13 のような無理数は割り切れないため、丸めた値をそのまま次の計算に入れると誤差が積み上がります。途中の計算では√の形か、より多い桁のまま保持してください。

「辺a」モードで無効と出るのはなぜですか?

斜辺cが辺b以下になっているためです。斜辺は必ず3辺のうちいちばん長い辺なので、c ≦ b では直角三角形が成立しません。cにいちばん長い値を入れているか確認してください。なお辺aモードでは、面積・角A・各辺の2乗もすべて求めたaを使って計算します。

立体や地図上の距離にも使えますか?

直方体の対角線は √(a²+b²+c²) と3辺に拡張して求められます。一方、地図上で遠く離れた2地点の距離を緯度経度から出す場合は地球が球面なので、平面として扱うと距離が短めに出ます。数キロ程度の近距離なら平面近似で実用になりますが、長距離では球面での計算が必要です。