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サブリース保証率

想定家賃と保証率から、サブリース契約と自主管理の手取りを比較します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

サブリース保証率ツール

計算式と考え方

満室時の賃料は8戸×75,000円で月600,000円です。家賃保証型では保証率88%で528,000円が入り、所有者負担の修繕費30,000円を引いた手取りは498,000円になります。自主管理では空室率8%を引いた552,000円から管理手数料5%(27,600円)と修繕費30,000円、運営費15,000円を差し引いて479,400円です。この条件では保証型が月18,600円多く、ローン返済380,000円を引いたキャッシュフローは月118,000円、年間1,416,000円です。損益分岐となる保証率は約84.9%で、更新時に5ポイント下げられると手取りは468,000円となり自主管理を下回ります。

契約形態の違い

家賃保証型空室にかかわらず定額が入る。保証率は85〜90%が一般的で、更新時に見直される
実績連動型実際に入った家賃から手数料を引く。空室のリスクは所有者が負う
自主管理・管理委託入居者の募集と管理を委託し、手数料は賃料の3〜5%程度。空室の影響を直接受ける
所有者の負担保証型でも修繕と原状回復、大規模修繕は所有者負担とする契約が多い

サブリース保証率の詳しい解説

サブリースは、空室のリスクを事業者に移す代わりに、満室時の賃料の10〜15%を対価として支払う仕組みです。この構造自体は合理的で、空室率が高い地域や、管理に手間をかけられない所有者にとっては意味があります。問題は、契約が長期にわたるなかで条件が変わっていく点にあります。まず理解しておくべきは、サブリース契約が借地借家法上の賃貸借契約にあたるという点です。事業者は所有者から建物を借りる借主の立場になるため、借主を保護する規定が事業者にも適用されます。その結果、事業者からの賃料減額の請求が認められる余地があり、契約書に「賃料は変更しない」と書かれていても、その条項だけで減額を拒めるとは限らないという判断が示されています。30年一括借り上げという表現があっても、30年間同じ賃料が保証されるという意味ではありません。多くの契約では2年ごとの賃料見直しが定められており、周辺の賃料相場が下がった、あるいは築年数が進んだことを理由に保証賃料の引き下げが提案されます。所有者がこれに応じない場合、事業者から解約を申し入れられることもあります。この点で、当初の高い保証率を前提に返済計画を組むと、数年後に返済が苦しくなる事態が起きます。事業計画を検討する段階では、保証率が5ポイントから10ポイント下がった場合でも返済が続けられるかを確認しておく必要があります。所有者の負担範囲も契約ごとに差があります。保証型であっても、建物の修繕、退去時の原状回復、設備の交換、大規模修繕は所有者の負担とする契約が一般的です。これらは築年数が進むほど増えるため、当初の手取りだけで判断すると、後年になって想定より手残りが少なくなります。月額換算した修繕の積立を最初から費用に織り込んで比較することが実務的です。また、入居者からの礼金や更新料は事業者の収入になる契約が多く、この分も所有者の収入からは外れます。2020年に施行された賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律により、サブリースの勧誘と契約に関する規制が設けられました。誇大な広告の禁止、不当な勧誘の禁止、契約前の重要事項の説明が義務づけられており、家賃の減額の可能性や契約期間中の解約の条件について書面での説明を受けられます。この説明の内容を、口頭の説明ではなく書面で確認することが判断の出発点になります。判断の分かれ目は、空室率をどう見積もるかです。想定空室率が5%程度に収まる立地であれば、保証型の対価は割高になります。逆に15%を超えるような立地では、保証型のほうが手取りが安定します。ただし空室率が高い立地は、事業者にとっても採算が悪いため、更新時の引き下げ提案が起きやすくなります。契約前に、周辺の同種の物件の空室状況を自分で確認することが、条件を評価する土台になります。契約内容の法的な評価については、弁護士や不動産に詳しい専門家への相談が確実です。

業界・現場での使い方

保証型と自主管理の比較

同じ物件でどちらの手取りが多いかを空室率を変えて確認します。

損益分岐の保証率の確認

自主管理と同等になる保証率を計算し、提示条件を評価します。

更新後の耐性の確認

保証率が引き下げられた場合に返済が続けられるかを確認します。

よくある間違い・注意点

  • 保証率が変わらないと考える — 多くの契約で数年ごとの見直しが定められています。引き下げ後の数字で返済計画を確認してください。
  • 所有者の負担範囲を確認しない — 修繕と原状回復、大規模修繕は所有者負担とする契約が一般的です。月額換算して比較します。
  • 空室率を確認せず契約する — 空室率が5%程度の立地では保証の対価が割高になります。周辺の空室状況を自分で確認します。

関連する規格・法規

  • 日本不動産研究所
  • 日本賃貸住宅管理協会

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

保証率の相場はどのくらいですか?

85〜90%が一般的な範囲です。立地と築年数、事業者の方針によって差があります。

30年一括借り上げは30年同じ賃料ですか?

そうとは限りません。多くは2年ごとの見直しが定められており、賃料の減額が請求される場合があります。

途中で解約できますか?

所有者からの解約には正当な事由が必要とされ、容易ではありません。契約前に解約の条件の確認が必要です。