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RPA工数削減

RPAで自動化した業務の年間削減時間と、ライセンスや保守を差し引いた正味の効果を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

RPA工数削減ツール

計算式と考え方

削減時間は「業務数 × 1件あたりの作業時間 × 月間実行回数 × 自動化できる割合」で求めます。20業務を1件25分、月20回、8割を自動化できるとすると月133.3時間、年1,600時間です。時間単価3,000円なら年480万円の人件費削減にあたります。一方、開発400時間分の120万円が初期費用として、保守にその20%にあたる80時間分の24万円とライセンス120万円が毎年かかるため、運用コストは年144万円です。差し引いた正味効果は年336万円で、初期投資は約4.3か月で回収する計算になります。

RPAに向く業務と向かない業務

向く業務入力元と手順が決まっている転記、照合、集計。判断が入らず件数が多いほど効果が出る
条件付きで向く業務例外処理が数パターンに限られる申請の受付など。例外は人が処理する設計にすると安定する
向かない業務画面や帳票の様式が頻繁に変わる業務。保守工数が削減時間を上回りやすい
別の手段が適する業務システム間の連携はAPIで直接つなぐほうが安定する。RPAは画面操作を代替する手段

RPA工数削減の詳しい解説

RPAの削減時間が試算どおりに出ないことが多いのは、分子である作業時間の見積と、分母である保守工数の見積の両方に偏りが生じやすいためです。作業時間は現場に聞くと長めに申告されがちで、実際にはその業務を行う日が月に数日に限られていることがあります。逆に、切り替え時の集中や確認の待ち時間といった見えない時間が抜け落ちることもあります。したがって、初期の候補選定では業務数を並べるのではなく、件数の多い上位数件の実測から始めるほうが精度が上がります。自動化できる割合を百パーセントに置かないことも重要です。例外処理をすべてロボットに実装しようとすると開発工数が跳ね上がり、保守の対象も増えます。八割を自動で処理し、残りを人が拾う設計のほうが、総工数では小さく収まることが多いという整理です。保守工数は導入の意思決定で最も軽く見積もられる項目です。RPAは対象システムの画面構成に依存するため、業務システムの更新、ブラウザの更新、社内の様式変更のたびにロボットが止まります。開発工数の二割前後を年間の保守として見込むのが一つの目安ですが、対象システムの改修頻度が高い環境では三割を超えることもあります。開発したロボットの数が増えるほど保守は積み上がるので、稼働していないロボットを定期的に棚卸しして止める運用がないと、削減した時間が保守で相殺されていきます。効果の測り方についても、実務では判断が分かれます。削減した時間を人件費に換算して金額で示す方法は分かりやすい一方、実際に人員が減るわけではない場合、その金額は会計上のどこにも現れません。残業時間の減少として表れるなら実額の効果になりますし、空いた時間を別の業務に振り向けたのであれば、その業務の価値で評価するほうが実態に合います。導入の稟議では換算額を使い、事後の評価では残業時間や処理件数といった実測値も併せて見るという二段構えが現実的です。業種による違いもあります。金融や保険のように件数が多く様式が安定している業務では効果が出やすく、製造業の生産管理のように現場ごとに手順が異なる領域では標準化のほうが先になります。近年は生成AIと組み合わせて、非定型の文書から必要な項目を抜き出す処理まで含める構成が試されていますが、抽出結果の検証を誰がどう行うかを決めないまま自動化すると、誤りが下流に流れる危険があります。自動化の対象を広げる前に、業務そのものを廃止できないか、あるいは入力の様式を統一できないかを検討したほうが、投資対効果は高くなる場面が多くあります。

業界・現場での使い方

導入判断

削減時間と運用コストを並べて正味の効果を確かめます。

対象業務の絞り込み

件数と作業時間を変えて、効果が出る業務の条件を探ります。

回収期間の把握

初期の開発費用が何か月で回収できるかを見ます。

よくある間違い・注意点

  • 保守工数を見込まずに効果を計算する — 対象システムの更新のたびにロボットは止まります。開発工数の2割前後を年間の保守として見込んでください。
  • 例外処理まで全部自動化しようとする — 開発と保守の工数が跳ね上がります。8割を自動で処理し残りを人が拾う設計のほうが総工数は小さくなります。
  • 削減時間を人員削減額としてそのまま報告する — 人員が減らなければ会計上の効果は現れません。残業時間や処理件数の実測も併せて見てください。

関連する規格・法規

  • 経産省DXレポート
  • IPA

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

どのくらいの件数から効果が出ますか?

月間の実行回数が多いほど効果が出ます。年間の削減時間が開発と保守の工数を明確に上回るかが判断の基準になります。

RPAとAPI連携はどちらがよいですか?

システム間の連携はAPIのほうが安定します。RPAは画面操作を代替する手段で、APIが提供されない業務の補完にあたります。

ロボットが止まったらどうなりますか?

手作業に戻す手順を残しておく必要があります。止まったことに気づく監視の仕組みも導入時に決めておいてください。