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屋根工事積算リフォーム見積葺替

屋根工事費計算ツール|スレート・ガルバ・瓦・シングルの材質別総額と工法別シミュレーション

屋根の材質・面積・工法から屋根工事費を即算出。新設・葺替(既存撤去+新設)・カバー工法(重ね葺き)・塗装メンテナンスの4パターンを一括シミュレーション。㎡単価だけでは分からない足場費・撤去処分費・下地(野地板)補修費・棟包み等の役物工事費を分離明示し、屋根材ごとの耐用年数・長期ライフサイクルコストを比較できます。戸建て住宅リフォーム、アパート・マンション大規模修繕、工場・倉庫の折板屋根改修など、施主・工務店・建築士の見積検討の実務基準として使えます。

最終更新:2026-08-08/監修:計算ツールズ編集部

屋根工事費 計算機

計算式と内訳項目

基本式

屋根工事総額 = (屋根材㎡単価 × 面積) + 撤去費 + 下地補修 + 足場費 + 役物工事 + 諸経費(15-20%)

屋根工事の見積は「屋根材本体だけでなく付帯工事の合計」で決まります。㎡単価だけを比較して業者を選ぶと、後から「足場別」「撤去別」「下地補修別」で総額が1.5-2倍になるトラブルが頻発。国土交通省「公共建築工事標準積算基準」でも、上記の項目を分けて積算することが求められています。

内訳項目の詳細

  • 屋根材本体+葺工事:材料費+葺き手間。㎡単価は屋根材ごとに5,500〜30,000円と幅広い。
  • 既存屋根撤去処分:葺替工法時のみ発生。1,500〜3,000円/㎡。アスベスト含有スレートは追加で5,000〜10,000円/㎡かかる。
  • 下地(野地板・防水シート)補修:野地板張替800〜1,500円/㎡、ルーフィング(防水シート)500〜800円/㎡。劣化状況で30-100%施工。
  • 足場工事:外周m×高さで算出、700〜1,200円/㎡(足場面積)。80㎡屋根の一般的な2階建てで15-20万円。
  • 棟包み・雪止め・水切り・軒樋等の役物:総工事費の5-15%。
  • 諸経費:現場管理費(5-8%)+一般管理費(8-12%)。公共工事積算基準では合計15-20%が標準。

屋根材別㎡単価と特性(2026年目安)

屋根材㎡単価(材工共)重量kg/㎡耐用年数メンテナンス特徴
化粧スレート(コロニアル)5,500-7,500円2020-30年10年毎塗装安価・軽量・シェア高い
アスファルトシングル5,000-8,000円10-1220-30年15-20年で葺替米国主流・柔軟・遮音性
ガルバリウム鋼板(横葺)7,000-9,500円5-630-50年15年毎塗装軽量・耐震有利・現代建築
ガルバリウム鋼板(縦葺・立平)6,500-9,000円5-630-50年15年毎塗装低勾配可・雨仕舞良好
SGL(次世代ガルバリウム)8,500-11,000円5-640-60年ほぼ不要マグネシウム添加で高耐久
陶器瓦(釉薬瓦)9,000-15,000円40-6050-100年ほぼ不要最高耐久・重量あり
いぶし瓦(無釉)10,000-18,000円40-6050年10年毎点検和風・銀色仕上
セメント瓦・モニエル瓦7,000-10,000円40-5030-40年10年毎塗装現在生産終了・要葺替判断
金属瓦(ジンカリウム)10,000-14,000円7-830-50年ほぼ不要石粒コート・遮音性
ステンレス葺15,000-25,000円560-80年ほぼ不要塩害地域向け高級
銅板葺18,000-30,000円660-100年ほぼ不要神社仏閣・文化財
チタン葺25,000-40,000円4-5100年+不要究極高耐久・寺社
折板屋根(工場・倉庫)6,000-9,000円8-1225-40年10-15年毎塗装大スパン対応・工業用

2020年以降のウッドショック・材料費高騰で、木製下地(野地板)・防水シートも値上がりが継続。国交省の「建設物価調査会」統計では、2019年比で屋根工事関連材料が10-30%値上がりしています。

工法別の選択基準

1. 葺替(既存撤去+新設)

既存屋根材を完全撤去し、下地から見直して新規屋根材を施工する最も本格的な方法。下地(野地板・ルーフィング)の劣化が進んでいる場合は必須。耐用年数はリセットされ、屋根荷重を大幅に軽減できる(重い瓦→軽いガルバへの置換で耐震性向上)メリット大。デメリットは費用が最も高い(80㎡で120-180万円)ことと工期(1-2週間)。

2. カバー工法(重ね葺き)

既存屋根(主にスレート)の上に、新しい防水シートと軽量金属屋根(ガルバリウム鋼板)を重ねる工法。撤去処分費が不要で、葺替の6-7割の費用で施工可能。工期も3-7日と短い。ただし屋根重量が増える(耐震性やや低下)、下地劣化を根本改善しない、瓦屋根には適用不可、アスベスト含有スレートの完全解決にならない等の制約あり。

3. 塗装メンテナンス

スレート・セメント瓦・ガルバリウム等の表面を再塗装。防水性・美観の維持が目的で、屋根材そのものは更新しない。㎡単価2,000-3,500円+足場費で、80㎡2階建てなら35-50万円。10-15年周期で実施が標準。ただし劣化が進みすぎたスレート(縁割れ・反り)は塗装しても寿命延長効果なし。

4. 部分補修

台風被害・部分的な雨漏り対応。差し替え・棟包み交換・コーキング補修等で数万〜30万円。火災保険の風災補償が使えるケース多い。

屋根面積の算定方法

実屋根面積 = 建物投影面積(1階床面積+庇) × 勾配係数

屋根勾配勾配係数備考
1寸(5.7°)1.010ほぼフラット、金属屋根専用
2.5寸(14°)1.031陸屋根近い、雨仕舞注意
3寸(16.7°)1.044スレート最低勾配
4寸(21.8°)1.077スレート標準勾配
5寸(26.6°)1.118瓦標準勾配
6寸(30.9°)1.166急勾配、和風住宅
10寸(45°)1.414マンサード・北欧住宅

1階床面積60㎡・4寸勾配(係数1.077)なら、実屋根面積 = 60 × 1.077 ≒ 64.6㎡。建築面積(投影面積)と実屋根面積の混同は見積の代表的エラーで、勾配が急なほど差が大きくなります。屋根勾配は屋根勾配計算ツールで寸・度・%を相互換算できます。

長期ライフサイクルコスト比較(50年)

初期費用が安くても、寿命が短ければ再工事コストで結局高くつきます。80㎡屋根の50年累計コスト目安。

屋根材初期費用50年間メンテ回数累計コスト年間コスト
スレート+塗装55万円塗装4回+葺替1回約240万円4.8万円/年
ガルバリウム75万円塗装2-3回約170万円3.4万円/年
SGL鋼板90万円塗装1-2回約150万円3.0万円/年
陶器瓦110万円ほぼメンテ不要約130万円2.6万円/年
ステンレス葺180万円ほぼメンテ不要約190万円3.8万円/年

長期居住予定なら瓦・SGLが有利、10-15年で売却検討なら初期費用重視でスレート・カバー工法が合理的。ライフプランと組み合わせて選択します。

補助金・助成金・火災保険適用

省エネ・断熱リフォーム補助金

子育てエコホーム支援事業(国交省)先進的窓リノベ事業、各自治体の住宅リフォーム助成金(1-30万円)。屋根断熱工事や遮熱塗装は対象になるケース多い。

耐震改修補助金

1981年以前の旧耐震建物の屋根軽量化(瓦→ガルバ葺替)は、耐震改修補助金の対象になる自治体が多く最大80-150万円/戸の助成。

アスベスト除去補助金

2004年以前製造のスレートはアスベスト含有の可能性あり。分析調査費・除去処分費に補助金が出る自治体多数。

火災保険(風災・雪災補償)

台風・突風・雪害等での屋根被害は、火災保険の風災補償で修理費全額(または大半)がカバーされます。修理から3年以内なら遡って請求可能。悪徳リフォーム業者の「保険で無料修理」勧誘には注意。

現場での使い方

🏠 戸建て住宅の葺替リフォーム

築15-30年で最初の大規模屋根メンテナンスを迎える戸建てで、スレート→ガルバのカバー工法、瓦→ガルバの葺替、耐震性向上目的の重い屋根軽量化などのシミュレーションに使用。相見積(3社以上)で価格妥当性を検証。

🏢 アパート・マンション大規模修繕

12-18年周期の大規模修繕で、屋根防水・シート工事の予算計上。管理組合の長期修繕計画(30年計画)の見直しにも活用。

🏭 工場・倉庫の折板屋根改修

大スパン折板屋根の防錆塗装・折板重ね葺き・遮熱塗装のコスト積算。工場稼働を止めずに施工する工程管理が重要で、屋根足場・落下防止設備の追加コストも計上。

👷 工務店・リフォーム業者の見積作成

初回訪問時に施主に概算を提示するツールとして活用。自社の㎡単価を入力してカスタマイズすれば、より精緻な見積が可能。国土交通省「公共建築工事標準積算基準」に準拠した内訳表示。

📐 建築士の設計積算

実施設計時の概算工事費算定、コスト管理表(BOQ)への反映。JASS12屋根工事仕様書、日本建築学会の材料規格に基づく標準㎡単価。

🏘️ 不動産投資家の物件評価

中古一棟アパート・戸建て取得時の「屋根残存耐用年数」評価と、購入後の必要修繕費織り込み。DCF法・NCF計算に反映してキャップレートに影響。

よくある間違い・注意点

  • 投影面積と実屋根面積の混同 — 建築面積(投影面積)でしか見積書を作成しない業者は要注意。実屋根面積は勾配で1.05〜1.4倍増えます。屋根勾配3寸で4%、5寸で12%、10寸で41%増。
  • 足場・撤去別途で総額が想定超え — 「㎡6,000円で60万円!」の広告が実は「+足場15万+撤去16万+役物5万」で総額100万円になるパターン多発。必ず総額見積を取得。
  • アスベスト含有スレートの見落とし — 2004年以前製造の化粧スレートはアスベスト含有の可能性大。撤去処分費が通常の2-3倍(1万円/㎡以上)になります。事前調査必須(石綿事前調査結果の労基署届出も義務化)。
  • カバー工法の重量増無視 — スレートの上にガルバを重ねると屋根重量が5-8kg/㎡増加。耐震設計を無視すると建物全体の耐震性が低下します。特に旧耐震住宅では要注意。
  • 下地(野地板・ルーフィング)を確認せずに屋根材だけ更新 — 屋根の寿命の6-7割は下地(ルーフィング)の寿命で決まります。表面だけ新品でも下地が20年以上経過なら雨漏りリスク。葺替時に必ず下地状態を写真確認。
  • 訪問販売・悪徳業者の「近所で工事中、無料点検」 — 屋根に上って「瓦がずれてる」「今すぐ工事必要」と煽り、法外な料金を請求する消費者トラブル多発。国民生活センター・消費生活センターへの相談急増。
  • 火災保険申請代行の高額手数料 — 「保険金の30-50%が手数料」の代行業者に依頼するトラブルも。保険申請は本来施主自身で可能で、業者は必要書類(見積・写真)提供のみで十分。

関連する規格・法令

  • 建築基準法・同施行令 ― 屋根の構造性能(耐風・耐雪・耐火)の基本要件。屋根仕上材の不燃材料規定(法22条区域・防火地域・準防火地域)。
  • 建築基準法施行令 第39条 ― 屋根ふき材、外装材、屋外に面する帳壁が風圧・地震で脱落しない構造とすること。
  • JASS 12 屋根工事(日本建築学会) ― 屋根工事標準仕様書。スレート・金属・瓦・アスファルトシングル等の施工基準。
  • JIS A 5423 ― 住宅屋根用化粧スレート。
  • JIS A 5208 ― 粘土がわら(陶器瓦)。
  • 公共建築工事標準積算基準(国土交通省) ― 屋根工事を含む建築工事の積算基準。㎡単価・歩掛・諸経費率の公式基準。
  • 石綿障害予防規則(石綿則) ― アスベスト含有建材の解体・撤去時の事前調査・作業計画・粉じん対策・労基署届出義務。2022年から強化。
  • 建設リサイクル法 ― 80㎡以上の解体工事等での屋根材の分別解体・再資源化義務。
  • 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法) ― 新築住宅の屋根雨水侵入部分は10年瑕疵担保責任(住宅瑕疵担保責任保険加入義務)。

参考文献・公的資料

より正確な材料単価や施工基準を確認したい場合は、以下の公的機関の資料を参照してください。

※本ページの計算結果は概算目安です。実際の工事費は屋根形状の複雑さ・地域・業者・材料流通事情・現況調査結果により大きく変動します。契約前に必ず複数社(3社以上)の相見積を取得し、内訳項目・工程・使用材料型番・保証内容を書面で確認してください。特にアスベスト含有屋根、雨漏り・耐震改修が絡む案件では、建築士(1級・2級)または住宅リフォーム紛争処理支援センター、地域の消費生活センターにご相談ください。

よくある質問(FAQ)

80㎡スレート屋根の葺替はいくら?

スレート新設(6,000-7,500円/㎡)なら屋根材本体で48-60万円。実際は足場15-20万+撤去処分16万(1.5万×80㎡はアスベストありの場合)+下地補修10-30万+役物5-10万+諸経費15-20%で総額110-180万円が一般的相場です。相見積で必ず内訳を確認してください。

葺替とカバー工法、どちらがお得?

初期費用はカバー工法が3-4割安い(80㎡で葺替130万vsカバー85万)ですが、下地劣化が進むと後で雨漏り修繕コストが発生。築15-25年で下地良好→カバー、築30年以上や雨漏り歴あり→葺替が原則。屋根裏の下地状態を写真確認して判断しましょう。

アスファルトシングルとガルバリウム、どちらがおすすめ?

ガルバが総合的に優位。耐用年数30-50年、軽量、メンテ簡単が特徴。シングルは初期費用がやや安く柔軟で複雑形状に対応可、遮音性が高いメリットあり。日本の湿潤な気候ではガルバが標準で、シングルは意匠性を重視する住宅で採用されます。

瓦屋根は本当に100年もつ?

陶器瓦(釉薬瓦)の本体は50-100年もちますが、漆喰・棟の下地(木材・銅線)は20-30年で補修が必要。「瓦は無メンテ」ではなく「本体は長寿命だが漆喰・棟部分の定期補修は必須」が正しい理解。10年毎の目視点検を推奨します。

屋根塗装の適切な周期は?

スレート・セメント瓦・ガルバリウム鋼板は10-15年周期が標準。フッ素塗料等の高耐候塗料なら15-20年に延長可能。塗装より重要な劣化サイン(縁割れ・反り・雨漏り)がある場合は塗装しても寿命延長効果がないため、葺替・カバー工法の検討を。

屋根の面積は建築図面のどこを見ればわかる?

「屋根伏図」に実屋根面積が記載。無い場合は「配置図」の建築面積(投影面積)に勾配係数(3寸=1.044、4寸=1.077、5寸=1.118等)を掛けて算出。屋根勾配計算ツールで勾配寸法から係数を求められます。

足場費が高いのはなぜ?

屋根工事は労働安全衛生規則で高さ2m以上の作業に足場設置義務があります。2階建て住宅なら外周m×高さで足場面積を計算し、700-1,200円/㎡が相場。外壁塗装と屋根工事を同時実施すると足場費が1回で済み、10-20万円節約できるため一体発注が推奨されます。

アスベスト含有スレートの見分け方は?

2004年以前製造の化粧スレート(コロニアル・カラーベスト等)は含有の可能性大。屋根裏の梁や小屋組みに残る「JIS表示・製品ロゴ・製造年」の写真で判別、または業者に事前調査(石綿分析10-30万円)を依頼。撤去時は石綿則に基づく届出・粉じん対策が必須です。

耐震のために屋根を軽くしたい

瓦(40-60kg/㎡)→ガルバ(5-6kg/㎡)への葺替で屋根重量が約1/10に減り、耐震性が大きく向上。旧耐震(1981年5月以前)住宅では自治体の耐震改修補助金(50-150万円)対象になるケースが多く、屋根軽量化+耐震補強で活用できます。

台風で屋根が破損。火災保険は使える?

使えます。火災保険の風災補償は台風・突風・竜巻等での屋根損害を補償対象とし、免責金額(通常0円〜数千円)を超えた修理費が全額支払われます。被害から3年以内なら遡って申請可。ただし「保険申請代行料30-50%」の悪徳業者に注意。自身で保険会社に直接連絡し、業者は見積・写真提供のみで済ませましょう。

屋根リフォームで使える補助金は?

2026年時点で子育てエコホーム支援事業(遮熱・断熱屋根工事)、先進的窓リノベ事業、住宅省エネ改修促進税制、耐震改修補助金、各自治体の住宅リフォーム助成金等。屋根単独より、外壁・窓・断熱と組み合わせると補助金要件を満たしやすくなります。

屋根の寿命が短いサイン(要葺替のサイン)は?

屋根裏の雨漏り跡、②スレートの縁割れ・反り、③棟包みの浮き・釘抜け、④塗装が剥がれて基材が露出、⑤瓦のずれ・欠損、⑥樋のオーバーフロー。3項目以上該当なら葺替検討、雨漏りありなら緊急対応。定期点検は10年毎が理想です。