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相対リスクRR

曝露の有無と発症数から、相対リスクとオッズ比、絶対リスク差を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

相対リスクRRツール

計算式と考え方

曝露群の発症率は「発症数 ÷ 人数」で、60 ÷ 500 で12.000%です。非曝露群は20 ÷ 500 で4.000%になります。相対リスクは両者の比で、12 ÷ 4 で3.000倍です。オッズ比は「発症 ÷ 非発症」の比で計算し、曝露群は60 ÷ 440、非曝露群は20 ÷ 480 となり、その比は3.273倍になります。絶対リスク差は12% − 4% で8.000ポイント、その逆数から、1件の発症を防ぐには12.5人で曝露を避ける必要があるという計算になります。10万人の集団では8,000人の超過発症が生じる規模です。追跡年数で割ると時間あたりの大きさが分かります。追跡5年であれば、曝露群の罹患率は12% ÷ 5 で2.40件/100人年、超過発症は8,000 ÷ 5 で年1,600人という規模になります。

指標の使い分け

相対リスク何倍になるかを示す。コホート研究や介入研究で算出できる
オッズ比症例対照研究で用いる。発症率が低ければ相対リスクに近づく
絶対リスク差実際に何ポイント増えるか。臨床的な意義の判断に必要
必要人数1件を防ぐのに何人に介入が必要か。リスク差の逆数

相対リスクRRの詳しい解説

曝露と疾病の関連を測る指標には複数の種類があり、それぞれ算出できる研究の設計と、解釈の意味が異なります。相対リスクは、曝露した群の発症率を曝露していない群の発症率で割った値で、リスクが何倍になるかを直接示します。この指標を算出するには、両群の人数と発症数が分かっている必要があり、集団を追跡する研究の設計で得られます。オッズ比は、発症した人と発症しなかった人の比を両群で比べたものです。すでに発症した人と発症していない人を集めて過去の曝露を調べる設計では、各群の人数の比が研究者によって決められるため、発症率そのものを算出できません。この場合にオッズ比が用いられます。発症率が低い疾患であれば、オッズ比は相対リスクに近い値になりますが、発症率が高い場合には両者が大きく乖離します。この点を理解せずにオッズ比を「何倍」と読むと、リスクの大きさを過大に伝えることになります。相対リスクだけでは、実際の影響の大きさが分かりません。もともとの発症率が0.01%であれば、3倍になっても0.03%であり、実際に増える人数はわずかです。一方、発症率が10%であれば3倍で30%となり、影響は大きく異なります。この違いを示すのが絶対リスク差で、実際に何ポイント増減するかを表します。臨床や政策の判断では、この絶対的な大きさが重要になります。絶対リスク差の逆数は、1件の事象を防ぐために何人に介入する必要があるかを示します。この値が小さいほど介入の効率が高いことになります。治療の効果を評価する際、この指標により、費用や副作用と比較した判断がしやすくなります。これらの指標が示すのは関連であり、因果関係ではありません。関連が観察されても、第三の要因が両者に影響している、逆の方向の因果である、偶然によるものであるという可能性が残ります。因果を論じるには、研究の設計、時間的な前後関係、他の要因の調整、複数の研究での再現といった検討が必要になります。医療上の判断は、これらを踏まえたうえで専門家との相談により行うべき事柄です。

業界・現場での使い方

研究結果の解釈

報告された数値から各指標を算出し直します。

影響の大きさの評価

相対的な倍率だけでなく絶対的な差を確認します。

介入の効率

1件を防ぐのに必要な人数を算出します。

よくある間違い・注意点

  • オッズ比を相対リスクとして読む — 発症率が高い場合は大きく乖離します。10%を超えると差が顕著になります。
  • 相対リスクだけで影響を判断する — もともとの発症率により実際の増加人数は大きく変わります。絶対リスク差の確認が必要です。
  • 関連を因果と解釈する — 第三の要因や偶然の可能性が残ります。研究の設計と再現の確認が必要です。

関連する規格・法規

  • 日本疫学会
  • STROBE声明

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

相対リスクとオッズ比の違いは?

前者はリスクの比、後者は発症と非発症の比の比です。発症率が低ければ近い値になります。

どちらの指標を見るべきですか?

研究の設計により算出できる指標が決まります。影響の大きさは絶対リスク差で確認してください。

関連があれば原因といえますか?

いえません。第三の要因や偶然の可能性があり、複数の観点からの検討が必要です。