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厚生年金月額

現役時代の年収と加入期間から、老齢厚生年金と老齢基礎年金の月額を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

厚生年金月額ツール

計算式と考え方

老齢厚生年金の報酬比例部分は「平均標準報酬額 × 乗率 × 加入月数」で求めます。平均年収550万円を12で割った月額約45万8,333円に、乗率5.481/1000と加入480か月を掛けると年約120万5,800円、月にすると約10万500円です。老齢基礎年金は満額83万1,700円に納付月数480か月分を掛けてそのまま83万1,700円、月約6万9,308円になります。65歳から受け取る場合は増減の調整がないため、本人の月額は約16万9,800円です。配偶者が老齢基礎年金を満額受給していれば、世帯では約23万9,100円となり、想定生活費25万円に対して月約1万900円の不足になります。

受給開始年齢による増減

60歳から受給1か月あたり0.4%の減額で、5年繰り上げると24%減。生涯にわたり減額が続く
65歳から受給増減なしの基準。多くの試算はこの時点を前提に置く
70歳から受給1か月あたり0.7%の増額で、5年繰り下げると42%増
75歳から受給10年繰り下げると84%増。ただし受給開始までの生活費を別に用意する必要がある

厚生年金月額の詳しい解説

公的年金の受給額は、老齢基礎年金と老齢厚生年金という二階建ての構造で決まります。一階部分の老齢基礎年金は、保険料を納めた月数だけで決まり、収入の多寡は関係しません。40年間すべて納付していれば満額を受け取れ、未納や免除の期間があればその分だけ減ります。二階部分の老齢厚生年金は、現役時代の報酬と加入期間に比例するため、収入が高く長く働いた人ほど多くなります。報道などで示される「モデル世帯の受給額」は、平均的な収入で40年間就業した夫と、その期間ずっと専業主婦であった妻という組み合わせを前提としており、実際の家族の姿とは合わないことが増えています。自分の条件で計算してみると、この前提との差が大きいことに気づく場合が少なくありません。報酬比例部分の計算で使う乗率は、加入していた時期によって異なります。平成15年4月以降は賞与を含めた総報酬に対して1000分の5.481、それ以前は月給のみを対象に1000分の7.125という水準が用いられます。長く働いた人ほど両方の期間を持つことになり、実際の計算は期間ごとに分けて行われます。この試算では平成15年4月以降の乗率で簡略化していますが、それ以前の加入期間が長い場合は、実際の受給額がこの計算より多くなる方向に働きます。正確な金額は、日本年金機構が発行する通知や、加入記録を確認できる公的な仕組みで確かめることができます。実務で判断が分かれるのは、受給を繰り上げるか繰り下げるかという選択です。65歳より早く受け取れば1か月あたり0.4%減額され、遅らせれば1か月あたり0.7%増額されます。単純な損益分岐の年齢は、繰り上げでおよそ81歳、繰り下げでおよそ82歳前後になりますが、この計算だけで決めるべきではありません。繰り下げている間の生活費をどう賄うか、健康状態はどうか、遺族年金との関係はどうかといった要素が絡みます。また、繰り下げによって増えた年金は課税所得も増えるため、手取りベースでの増加率は額面ほどではありません。加給年金は、厚生年金の加入期間が20年以上ある人に、生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合などに加算されるもので、配偶者が65歳になると終了します。この加算があるうちは世帯の受給額が大きく見えますが、期限付きであることを前提に生活設計を立てる必要があります。また、加給年金は本人の年金を繰り下げても増額されません。見落とされやすいのが、年金からも税と社会保険料が差し引かれる点です。一定額を超える年金には所得税と住民税がかかり、介護保険料と後期高齢者医療の保険料も年金から天引きされます。額面と手取りの差は、受給額によっては1割を超えます。生活設計は手取りベースで行うことが実務的です。制度の内容と金額は改定されるため、具体的な受給の見込みは公的な照会窓口で確認することが確実です。

業界・現場での使い方

受給見込みの把握

年収と加入期間から月額の目安を確認します。

繰上げ・繰下げの検討

受給開始年齢を変えた場合の増減を比較します。

生活設計

想定生活費との差額から不足額を把握します。

よくある間違い・注意点

  • モデル世帯の金額を自分に当てはめる — 平均的な収入で40年就業という前提に基づく数値です。自分の加入記録で計算してください。
  • 額面で生活設計を立てる — 税と社会保険料が差し引かれます。受給額によっては1割以上減ります。
  • 繰下げを損益分岐だけで判断する — 繰下げ期間の生活費、健康状態、税負担の増加も関わります。総合的な判断が必要です。

関連する規格・法規

  • 厚労省
  • 日本アクチュアリー会

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

平均的な受給額はいくらですか?

厚生年金の受給者では、基礎年金を含めて月14万円台という統計が示されています。加入期間と報酬で大きく変わります。

繰下げはどのくらい増えますか?

1か月あたり0.7%の増額で、70歳まで繰り下げると42%増、75歳まで繰り下げると84%増になります。

正確な金額はどこで確認できますか?

公的な年金記録の照会窓口や、毎年送付される通知で確認できます。加入期間の記録の誤りがないかも併せて確認してください。