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maM&A買収PMI

M&A評価倍率

EBITDAと業種別の倍率から、M&Aにおける企業価値と株式譲渡価格の目安を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

M&A評価倍率ツール

計算式と考え方

企業価値は「正常化EBITDA × 業種別の倍率」で求めます。実績EBITDA 25,000万円にオーナー報酬などの正常化調整2,000万円を加えると、正常化EBITDAは27,000万円です。製造業の中央値は7.0倍前後とされ、売上成長率8%を反映して7.84倍を適用すると、事業価値は約211,680万円になります。ここから有利子負債と現預金の差額30,000万円を引き、非事業用資産5,000万円を加えた186,680万円が株式価値の目安です。売上200,000万円に対するEV/売上倍率は1.06倍、EBITDAマージンは13.5%となります。

業種別のEV/EBITDA倍率の目安

製造業6〜10倍。設備投資の重さと得意先の集中度で幅が出ます
SaaS・ITサービス12〜20倍。解約率と月次経常収益の伸びが倍率を決めます
ヘルスケア・介護9〜13倍。制度改定の影響を受けるため、報酬改定の織り込みが論点になります
小売・飲食5〜8倍。立地の賃借条件と店舗の減価償却の扱いで評価が変わります
建設・工事4〜7倍。受注残の質と技術者の定着率が重視されます

M&A評価倍率の詳しい解説

EV/EBITDA倍率が業種で大きく異なるのは、同じ1円の利益でも将来にわたって続く確度と、その利益を維持するために必要な再投資額が違うためです。SaaSのように解約率が低く月次で経常収益が積み上がる事業は、来期以降のキャッシュフローの予測精度が高く、倍率が上がります。一方で建設業は受注残が尽きれば売上がゼロになり得るため、同じ利益額でも評価は低くなります。製造業では設備の更新投資がEBITDAには表れないため、減価償却費が大きい会社ほど実質的なキャッシュ創出力はEBITDAより小さく、買い手はその分を倍率で調整します。中小企業のM&Aで最も議論になるのが正常化調整です。オーナー社長の報酬が相場より高い、あるいは低い場合、事業を第三者が運営する前提での適正報酬に置き換えます。同族役員への報酬、社宅や車両など事業に必須でない費用、生命保険料、一過性の訴訟費用や特別賞与も調整の対象になります。これらを加減した正常化EBITDAが評価の出発点になるため、調整の根拠資料を事前に揃えておくかどうかで交渉の速度が変わります。逆に、買い手が引き継いだ後に必要となる費用、たとえばこれまで社長が兼務していた機能を外部から採用して埋める人件費は、EBITDAから差し引く方向の調整として主張されます。株式価値への換算では、ネットデットの定義が論点になります。金融機関からの借入だけでなく、未払いの退職給付債務、社会保険の未納分、リース債務、役員借入金などを負債とみなすかどうかで金額が動きます。非事業用資産についても、遊休不動産や生命保険の解約返戻金を売主が事前に処分するのか、価格に上乗せするのかで交渉の枠組みが変わります。加えて、中小企業のM&Aでは簿外債務のリスクが実質的な価格調整要因になります。未払残業代、労務トラブル、土壌汚染、係争中の案件などはデューデリジェンスで洗い出され、表明保証や価格の減額、エスクローの設定という形で処理されます。倍率はあくまで初期の目線合わせに使う指標であり、最終的な価格は資産負債の実査と契約条件で決まります。個別案件の評価と税務上の扱いについては、M&Aの専門家と税理士に確認したうえで進めてください。

業界・現場での使い方

売却検討の初期試算

自社がおおよそいくらで評価されるのかの目線を、交渉に入る前に把握します。

買収候補の比較

複数の候補企業を同じ基準の倍率で並べ、提示価格の妥当性を判断します。

企業価値の向上計画

EBITDAを何万円増やせば株式価値がいくら上がるかを逆算します。

よくある間違い・注意点

  • 実績EBITDAをそのまま使う — オーナー報酬や一時費用の正常化を行わないと評価が実態からずれます。調整の根拠資料を先に揃えてください。
  • ネットデットの範囲を狭く見る — 退職給付債務や役員借入金、リース債務も控除対象になり得ます。定義を交渉の早い段階で合わせてください。
  • 倍率だけで最終価格を想定する — デューデリジェンスで簿外債務が見つかれば価格は調整されます。倍率は初期の目線合わせに使う指標です。

関連する規格・法規

  • 中小M&A協会
  • 経産省M&A指針

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

EBITDAはどう計算しますか?

営業利益に減価償却費とのれん償却額を加えた額が一般的な定義です。会社ごとに定義がぶれるため、算式を明記して合意しておきます。

赤字の会社でも評価はつきますか?

EBITDAが出なければ売上倍率や純資産をもとにした評価に切り替わります。技術や顧客基盤が評価される場合もあります。

倍率はどこで確認できますか?

上場企業の同業他社の指標や、公表されている中小M&Aの統計が参考になります。個別案件は専門家の見解を確認してください。