平均余命
年齢と性別から平均余命を求め、その期間に資産が持つかを試算します。
平均余命ツール
計算式と考え方
平均余命は簡易生命表の年齢別の値を補間して求めます。65歳男性の平均余命は約19.6年で、平均的な到達年齢は約84.6歳です。要介護期間を5年と見込むと、健康に過ごせるのは約14.6年になります。資金は、生活費25万円から年金18万円を引いた月7万円の不足を年84万円として、資産2,000万円を年2%で運用しながら取り崩す形で計算します。最後の5年は介護費用として月8万円が加わり年180万円の取り崩しになります。この条件では20年間資産が持ち、平均余命の時点で約431万円が残る計算です。
年齢別の平均余命の目安
| 65歳 | 男性 約19.6年・女性 約24.7年。退職後の資金計画の起点になる年齢 |
|---|---|
| 75歳 | 男性 約12.4年・女性 約16.1年。後期高齢者医療制度に移行する年齢 |
| 85歳 | 男性 約6.4年・女性 約8.6年。要介護認定率が大きく上がる年代 |
| 90歳 | 男性 約4.4年・女性 約5.7年。長生きリスクへの備えが問われる年代 |
平均余命の詳しい解説
平均余命は、その年齢まで生きた人が今後平均して何年生きるかを示す値で、生まれた年の平均寿命とは異なります。0歳の平均余命が平均寿命であり、65歳の人の平均余命に65を足した年齢は平均寿命を上回ります。これは、若い年齢での死亡が平均寿命を押し下げているためです。65歳男性の平均余命が約19.6年ということは、平均的には84歳を超えるまで生きるという意味になり、退職後の資金計画は20年を前提に組む必要があることが分かります。生命表は完全生命表と簡易生命表があり、前者は国勢調査に合わせて5年ごとに、後者は毎年公表されます。保険料や年金の算定にはこれらを基礎とした死亡率が使われますが、生命保険の保険料計算には、契約者の集団が一般人口より死亡率が低いことを反映した標準生命表が用いられます。健康状態の告知を経て加入する集団は、平均より健康であるという選択効果が働くためです。逆に年金保険では長生きするほど支払いが増えるため、別の死亡率表が使われます。資金計画の観点で重要なのは、平均余命はあくまで平均であり、その年数まで生きる保証も、それを超えない保証もないことです。65歳男性のうち相当数が90歳を超えて生きます。平均で計画すると、およそ半数の人が資金不足に直面する計算になります。実務では、平均余命に5年から10年の余裕を加えるか、公的年金という終身の収入をどれだけ確保できるかで長生きへの備えを考えます。年金の繰下げ受給により1か月あたり0.7%増額される仕組みは、この長生きリスクに対する備えとして機能します。健康寿命との差も計画に影響します。日常生活に制限のない期間は平均寿命より男性で約9年、女性で約12年短いとされ、この期間には医療費と介護費が上乗せされます。介護が必要になった場合の費用は、在宅か施設かで大きく異なり、施設に入所すると月15万円から30万円程度の負担になる例が見られます。公的介護保険により自己負担は原則1割から3割に抑えられますが、居住費や食費、日常生活費は対象外です。資産の取り崩しでは、運用を続けるかどうかも論点になります。年2%程度の運用を前提にすると資産の持続年数は伸びますが、取り崩し期の運用は市場の下落局面と重なると想定を大きく下回ります。取り崩し初期の下落は影響が大きいことが知られており、生活費の数年分を現金で確保したうえで残りを運用するという分け方が採られます。具体的な資産配分の判断は個人の状況によるため、必要に応じて専門家に相談することが勧められます。
業界・現場での使い方
退職後の資金計画
平均余命の期間に資産が持つかを確認します。
取り崩し額の検討
月々の不足額が資産寿命にどう影響するかを把握します。
介護費用の織り込み
要介護期間の追加負担を計画に含めます。
よくある間違い・注意点
- 平均寿命から現在の年齢を引いて残り年数を出す — 平均余命はそれより長くなります。65歳男性の平均余命は約19.6年で、平均的な到達年齢は84歳を超えます。
- 平均余命ちょうどで資金計画を立てる — およそ半数の人がそれを超えて生きます。5年から10年の余裕を見込むか終身の年金収入を厚くしてください。
- 介護期間の費用を見込まない — 健康寿命との差は男性で約9年、女性で約12年あります。この期間は医療費と介護費が上乗せされます。
関連する規格・法規
- 日本アクチュアリー会
- 金融庁保険局
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
平均余命と平均寿命はどう違いますか。
平均寿命は0歳の平均余命です。65歳まで生きた人の平均余命に65を足すと平均寿命を上回ります。
何歳まで生きる前提で計画しますか。
平均余命に5年から10年の余裕を加える方法が一般的です。終身受給の公的年金を厚くすることも備えになります。
運用しながら取り崩してよいですか。
取り崩し初期の下落は影響が大きいとされます。数年分の生活費を現金で確保したうえで残りを運用する分け方が採られます。