K因子(中立軸位置)
板厚・R・材料からK因子と中立軸位置を推定。板金展開計算・CADのK因子設定に。
K因子(中立軸位置)ツール
K因子とは
K因子 = 中立軸位置 / 板厚
中立軸=板厚方向で伸び縮みが釣り合う層。K=0.5は板中心、K=0.33は内側1/3の位置。R/t比が小さいほど中立軸が内側に寄る(K小)、大きいほど中央に近づく(K大)。
材料×R/t別 K因子目安
| 材料 | R/t=1 | R/t=2 | R/t=5 |
|---|---|---|---|
| SS400 | 0.40 | 0.44 | 0.48 |
| SUS304 | 0.41 | 0.45 | 0.49 |
| AL5052 | 0.36 | 0.40 | 0.45 |
| AL7075 | 0.38 | 0.42 | 0.47 |
| 銅 | 0.38 | 0.42 | 0.47 |
K因子(中立軸位置)の詳しい解説
K因子は板金展開計算の最重要パラメータ。中立軸(伸び縮みゼロの層)が板厚のどこにあるかを比率で表し、これで展開伸び代を計算します。小R曲げ(R/t<1)では中立軸が内側1/3以下(K=0.33-0.35)、大R曲げ(R/t>5)では中央付近(K=0.5)に移動します。
実測K因子の求め方は「試作曲げ→展開実長÷曲げ加算式(K仮値)から逆算」。同一材質・板厚・R条件で3-5回の試作測定でデータ化し、CADの材質ライブラリに登録するのが板金加工職人の標準作業。海外では材料メーカーがK因子テーブルを提供している場合も多い。
業界・現場での使い方
板金CAD/CAM
K因子ライブラリの整備。SolidWorks・BricsCAD板金モジュール設定。
金型設計
小R曲げ金型でのK因子実測データ収集。設計精度向上。
新材料採用時
K因子データがない新材料で試作測定→データ化。
よくある間違い・注意点
- 全材料一律K=0.44 — SS400は0.44でも、AL5052は0.40と4%差。1000mm展開で4mmズレ。
- 大R曲げでK小さめ設定 — R/t>5でK=0.4使うと寸法不足。実測で0.48-0.5使う。
- 新規材料でK未検証 — 試作なしで量産→寸法不良多発。事前試作必須。
関連する規格・法規
- JIS B 0130 板金加工用語
- ASTM E290 板金曲げ試験
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
K=0.44の意味は?
中立軸が板中央から内側5%寄った位置(0.5-0.44=0.06)。
K因子は測れる?
試作曲げの実測展開長から逆算可能。1バッチ3-5個で平均取得。
K因子を大きくすると展開長は?
中立軸が中央寄り→曲げ加算大→展開長大。
CADのデフォルトK因子は?
SolidWorks 0.5(可変)、Inventor 0.44(可変)。材質別調整推奨。