封入封緘の作業時間
総通数・封入物の点数・機械の併用割合から、総作業時間・必要人日・完了までの日数と人件費を算出します。
封入封緘の作業時間ツール
1通あたりの手作業時間は基本8秒+封入物の点数×1点あたりの秒数で、3点×6秒を足して26秒です。20,000通のうち機械で70%=14,000通を処理すると3,000通/時で4.7時間、残る6,000通は6,000×26÷3,600=43.3時間かかります。合計は48.0人時で、1日7時間なら6.9人日、6人体制では2日で完了。時給1,300円として人件費は62,400円、すべて手作業の144.4人時と比べると96.4人時の短縮です。
封入物の点数と1通あたりの手作業時間
| 封入物の点数 | 1通あたり | 1人1時間あたり |
|---|---|---|
| 1点 | 14秒 | 約257通 |
| 2点 | 20秒 | 約180通 |
| 3点 | 26秒 | 約138通 |
| 5点 | 38秒 | 約95通 |
処理方式ごとの速度と向く規模
| 方式 | 処理速度 | 向く規模 |
|---|---|---|
| 完全な手作業 | 1人100〜250通/時 | 〜1,000通 |
| 小型の封入機 | 1,000〜2,000通/時 | 1,000〜10,000通 |
| 中型の封入機 | 3,000〜5,000通/時 | 10,000〜100,000通 |
| 高速機(外注) | 8,000〜12,000通/時 | 100,000通以上 |
※参考計算です。保安基準・条例・製品仕様は改定されるため、最新の告示や各社の仕様書で確認してください。
封入封緘の作業時間の詳しい解説
封入作業の時間が点数に対して線形に増えるのは、1点ごとに手を伸ばして取り、そろえて封筒に入れるという動作が加算されるためです。ここに封をする動作と、宛名の突き合わせという固定の時間が乗ります。3点なら1通26秒、5点で38秒と、点数が2点増えるだけで所要時間は5割近く伸びます。DMの企画段階で同封物を1点減らせるかどうかは、印刷費より作業費に効くことが多いのですが、この関係は通数を掛けてみないと実感できません。
判断が分かれるのは機械化の線引きです。封入機は定形の封筒と規格のそろった紙にしか対応できず、厚みや折り方が違う同封物が混ざると手作業に戻ります。一部だけを機械にかけて残りを手で処理する併用は現実的な解ですが、段取り替えの時間が発生するため、機械にかける割合が5割を下回ると効率が上がりません。少量多品種なら最初から手作業に統一するほうが、全体では早く終わることもあります。
見落とされやすいのは付帯作業です。封入そのものより、宛名の突き合わせ、検品、郵便区分ごとの結束、差出の準備に時間がかかります。料金別納や後納で差し出す場合は、郵便番号ごとの区分と数量の申告が必要で、この段取りだけで数時間を要することもあります。エラーの処理も無視できません。宛名の重複や住所不明の返戻は一定割合で発生し、その仕分けは機械では処理できません。
人員の配置にも工夫が要ります。同じ人時でも、6人で2日と3人で4日では拘束される日数が変わり、会場の確保や資材の置き場に影響します。慣れない作業者を投入すると立ち上がりが遅く、最初の1時間は想定の6割程度しか出ないのが普通です。作業を工程に分けて担当を固定するほうが、一人が全工程を通すより速くなることが多いのも、この習熟の効果によります。
条件による違いも押さえておきましょう。窓付き封筒を使えば宛名の突き合わせが不要になり、大幅に短縮できます。逆に手書きの添え状や個別の同封物がある案件では、機械化の余地がほとんどありません。差出の締切から逆算して人員を決める場合は、資材の入荷日と検品の時間も含めて計画してください。
業界・現場での使い方
DM発送代行の見積もり
通数と同封物から作業時間を算出し、人件費を含む見積もりを組み立てます。
社内発送作業の計画
必要な人日と日数を把握し、通常業務との兼ね合いで人員を配置します。
封入機の導入検討
手作業のみの場合との差を人時で比較し、投資の判断材料にします。
請求書・納品書の一括発送
月次の定型発送にかかる工数を数値化し、外注との比較に使います。
よくある間違い・注意点
- 封入物の点数を作業時間に反映しない — 1点増えるごとに1通あたり数秒伸び、通数を掛けると大きな差になります。
- 付帯作業を数えない — 宛名の突き合わせ、検品、郵便区分の結束が全体の相当部分を占めます。
- 慣れない作業者を戦力として満額で数える — 立ち上がりの1時間は想定の6割程度しか出ないのが普通です。
- 機械の処理速度を実効値と考える — 段取り替えと紙詰まりの復旧があり、カタログの速度そのままでは進みません。
- 返戻や不着の処理を計画に入れない — 住所不明の返戻は一定割合で発生し、仕分けは手作業になります。
関連する規格・公的資料
- 経済産業省 — 産業政策
- 国土交通省 — 屋外広告物・建築
- 総務省 — 地方自治・手数料
- 日本産業標準調査会 (JISC) — JIS規格
- 日本規格協会 — 規格の頒布
- 日本印刷産業連合会 — 印刷産業
- 全日本印刷工業組合連合会 — 印刷業
- 日本製紙連合会 — 製紙・用紙
- 資源エネルギー庁 — 電力・省エネ
- 日本郵便 — 郵便・ダイレクトメール
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
20,000通・3点封入で何時間かかりますか?
機械併用70%の既定値で48.0人時です。6人・1日7時間なら2日で完了します。
1人1時間で何通処理できますか?
3点封入の手作業で約138通が目安です。機械を併用した既定値では1人時あたり417通になります。
機械にかける割合はどう決めますか?
規格のそろった同封物の比率で決まります。5割を下回ると段取り替えの手間が上回ることがあります。
封入機の導入は何通から有利ですか?
月に1万通を超えるなら検討の価値があります。既定値では96.4人時、金額にして12万円以上の短縮になります。
窓付き封筒を使うと変わりますか?
宛名の突き合わせが不要になるため、1通あたりの秒数を数秒下げて計算できます。
人数を増やせば日数は比例して減りますか?
作業台と資材置き場の制約があるため、ある人数を超えると効率が頭打ちになります。
人件費には何が含まれますか?
当ツールは時給×人時のみを計算します。社会保険料や交通費は別に見込んでください。
郵便の差出準備はどれくらいかかりますか?
料金別納や後納では区分と数量の申告が必要で、数千通の規模で数時間を要することがあります。