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geothermal建築設計法規

地中熱ヒートポンプ

設置費用と省エネ効果から、地中熱ヒートポンプの回収年数を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

地中熱ヒートポンプツール

計算式と考え方

初期費用は設備費用と掘削費の合計から補助金を差し引いて求めます。設備220万円と掘削150万円で370万円、補助金80万円を引いて290万円です。比較対象となる通常のエアコンなどが60万円なら、差額は230万円になります。年間の削減額は「現在の冷暖房・給湯費 × 省エネ率 − 保守費用」で算出し、28万円の45%にあたる12.6万円から保守費2.5万円を引いて10.1万円です。差額230万円をこの削減額で割ると、回収には約22.8年かかる計算になります。冷暖房の需要が大きいほど削減額が積み上がるため、寒冷地や稼働時間の長い施設ほど回収年数が短くなります。

地中熱利用の特性

地中の温度年間を通じて安定。夏は外気より低く、冬は高い
効率空気を熱源とする方式より高い効率が得られる
初期費用掘削が必要なため高額。回収年数が長くなる要因
適する条件冷暖房の需要が大きく、長期にわたって使用する建物

地中熱ヒートポンプの詳しい解説

地中熱を利用するヒートポンプは、地下の安定した温度を熱源として利用する仕組みです。地下10m以深では年間を通じて温度がほぼ一定で、その地域の年平均気温に近い値を保ちます。夏は外気より低く、冬は外気より高いため、空気を熱源とする方式より効率よく熱の移動ができます。この効率の高さが、省エネ効果の根拠になります。効率の指標としては、投入した電力に対して得られる熱量の比が用いられます。空気を熱源とする方式では、外気温が極端に低い、あるいは高い条件で効率が落ちますが、地中熱では熱源の温度が安定しているため、季節を通じて高い効率を保てます。特に寒冷地では、この差が顕著に表れます。課題は初期費用の高さです。地中に熱交換器を設置するための掘削が必要で、この費用が全体を押し上げます。掘削の深さと本数は、必要な熱量と地質によって決まり、住宅用でも数十mから百m規模の掘削が行われます。地質によっては掘削が困難で、費用がさらに増すこともあります。この初期費用の回収には長期間を要し、住宅用では設備の寿命内に回収できない場合もあります。導入が適するのは、冷暖房の需要が大きく、長期にわたって使用する建物です。年間の稼働時間が長いほど削減額が積み上がるため、回収年数が短くなります。事務所、病院、福祉施設、商業施設といった用途では、住宅より有利になる傾向があります。また、寒冷地では暖房の需要が大きく、かつ空気熱源方式の効率が落ちるため、相対的な優位が大きくなります。補助制度の活用が、導入の判断を左右します。初期費用の一定割合を補助する制度が国や自治体に設けられており、これを利用できるかで回収年数が大きく変わります。制度には申請の期限と要件があり、また予算の上限により受付が終了することもあるため、計画の早い段階での確認が必要です。環境面での価値も考慮に値します。化石燃料の使用を減らし、二酸化炭素の排出を抑える効果があるため、経済性だけでは測れない意義があります。建物の環境性能の評価や、事業者の環境目標への貢献という観点から導入が判断される例もあります。

業界・現場での使い方

導入の検討

初期費用と削減額から回収年数を試算します。

補助金の評価

補助の有無による回収年数の違いを確認します。

他方式との比較

通常の冷暖房設備との費用差を把握します。

よくある間違い・注意点

  • 掘削費を見込まない — 設備費と同等以上かかることがあります。地質により変動します。
  • 補助制度の確認を後回しにする — 申請の期限と予算の上限があります。計画の早い段階での確認が必要です。
  • 住宅用で経済性だけを期待する — 回収年数が寿命を超えることがあります。稼働時間の長い用途のほうが有利です。

関連する規格・法規

  • 建築基準法
  • 建築士法

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

どのくらい省エネになりますか?

空気を熱源とする方式と比べて30〜50%程度の削減が見込まれます。寒冷地ほど差が大きくなります。

回収年数はどのくらいですか?

住宅用では設備の寿命を超えることもあります。稼働時間の長い施設用途のほうが短くなります。

補助金はありますか?

国や自治体の制度があります。要件と期限、予算の上限を早期に確認してください。