計算ツール
drone産業技術製造

ドローン飛行時間

バッテリー容量と機体重量から、ドローンの飛行可能時間を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

ドローン飛行時間ツール

計算式と考え方

使用可能なエネルギーは「容量(Ah)× 電圧(V)」で求めます。5,000mAh・22.2Vなら111Whです。ホバリングに必要な電力は「総重量 ÷ ホバリング効率」で計算し、1,400g・効率8g/Wなら175Wになります。理論上の飛行時間は「エネルギー ÷ 電力 × 60」で約38分です。ただしバッテリーを使い切ることはできないため、安全のための残容量25%を差し引き、風の影響も考慮すると、実用的な飛行時間は約28分になります。搭載機材を追加すると総重量が増え、必要電力が上がるため飛行時間は短くなります。

飛行時間に影響する要素

総重量重いほど必要な電力が増える。積載を減らすことが最も効く
ホバリング効率プロペラとモーターの組み合わせで決まる。大径低回転ほど高効率
向かい風では推力を余分に使う。強風では3〜4割短くなる
温度低温ではバッテリーの出力が落ちる。冬場は短くなる

ドローン飛行時間の詳しい解説

ドローンの飛行時間は、搭載するエネルギーと消費電力の比で決まります。エネルギーはバッテリーの容量と電圧の積で、消費電力は機体を浮かせるために必要な推力から求められます。ここで鍵になるのがホバリング効率という指標で、1ワットの電力で何グラムを持ち上げられるかを表します。一般的な機体で6〜10g/W程度で、この値が大きいほど省電力で飛行できます。効率を高める設計上の要素は、プロペラの直径と回転数です。同じ推力を得る場合、大きなプロペラを低速で回すほうが、小さなプロペラを高速で回すよりも効率が高くなります。これは空気に与える運動エネルギーの分布が異なるためです。ただし大径プロペラは機体が大型化し、応答性も鈍くなるため、用途に応じた設計上の判断が必要になります。重量の影響は直線的ではありません。積載を増やすと必要な推力が増え、消費電力も増えるため飛行時間が短くなります。さらに、より大きなバッテリーを積んで飛行時間を伸ばそうとすると、バッテリー自体の重量が増えて消費電力も上がるため、ある点を超えると飛行時間が伸びなくなります。この最適点を見極めることが、機体設計の要点です。実用上は、バッテリーを完全に使い切らないことが重要です。リチウムポリマー電池は過放電により劣化が急激に進み、寿命が大きく縮みます。また残容量が少ないと電圧が下がり、必要な推力を出せなくなる危険があります。このため20〜30%を残して着陸する運用が標準で、カタログ値の飛行時間をそのまま計画に使うことはできません。バッテリーは充放電を繰り返すほど容量が落ち、内部抵抗も上がります。数十回から百数十回の使用で新品時より短くなるため、個体ごとに実測して更新の時期を判断する運用が現実的です。環境条件の影響も大きくなります。向かい風の中では機体を位置に保つために余分な推力が必要となり、消費電力が増えます。低温ではバッテリーの内部抵抗が上がり、取り出せるエネルギーが減ります。冬場や高所での運用では、想定より短い飛行時間で計画を組む必要があります。なお飛行の可否や必要な手続きは、機体の重量や飛行させる空域によって法令上の扱いが異なるため、計画の段階で最新の制度を確認してください。

業界・現場での使い方

飛行計画

積載条件から実用的な飛行時間を見積もります。

機体選定

バッテリー容量や重量の異なる構成を比較します。

安全管理

残容量を考慮した現実的な運用時間を把握します。

よくある間違い・注意点

  • カタログ値をそのまま使う — 無積載・無風での値です。実運用では2〜3割短く見積もる必要があります。
  • バッテリーを使い切る — 過放電で急激に劣化し、推力不足の危険もあります。20〜30%を残す運用が標準です。
  • 大容量バッテリーで解決しようとする — バッテリー自体の重量が増えます。ある点を超えると飛行時間は伸びません。

関連する規格・法規

  • 日本工業規格
  • ISO

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

ホバリング効率とは?

1ワットで何グラムを持ち上げられるかの指標です。一般的な機体で6〜10g/W程度になります。

なぜ大きなプロペラのほうが効率が良いのですか?

同じ推力を得るのに、多くの空気をゆっくり動かすほうがエネルギー効率が高いためです。

冬場は飛行時間が短くなりますか?

短くなります。低温でバッテリーの内部抵抗が上がり、取り出せるエネルギーが減るためです。