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daylight建築設計法規

日影規制時間

建物の高さと測定距離から、日影規制への適合の目安を確認します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

日影規制時間ツール

計算式と考え方

冬至の南中高度は「90 − 緯度 − 23.44」で求めます。東京(北緯35.7度)なら約30.9度です。影の長さは「(建物の高さ − 測定面の高さ)÷ tan(南中高度)」で算出し、高さ15m・測定面4mなら約18.4mになります。日影時間はこの影の長さと測定点までの距離の関係、そして建物の東西方向の幅から推定します。規制値は用途地域と測定点の距離で決まり、住居地域の境界から5〜10mの範囲なら5時間、10mを超える範囲なら3時間が上限です。この計算は概算であり、正式な検討には日影図の作成が必要です。

用途地域別の日影規制(一例)

第一種低層住居専用地域軒高7m超または3階以上が対象。5〜10m以内で3時間、10m超で2時間など
第一種中高層住居専用地域高さ10m超が対象。4時間・2.5時間など
住居地域・近隣商業地域高さ10m超が対象。5時間・3時間など
商業・工業地域原則として日影規制の対象外

日影規制時間の詳しい解説

日影規制は、中高層建築物によって周辺の敷地に生じる日影を一定時間内に抑えるための規制です。建築基準法に基づき、地方公共団体が条例で具体的な数値を定めるため、同じ用途地域でも自治体により規制値が異なります。設計にあたっては、必ず当該自治体の条例を確認する必要があります。測定の基準は冬至日です。1年で最も太陽高度が低く影が長くなる日を基準とすることで、最も厳しい条件での検討になります。測定面の高さは、平均地盤面から1.5mまたは4.0mで、これも用途地域と自治体の条例で定められます。1.5mは平屋や2階建ての1階の窓、4.0mは3階建ての窓の位置を想定したものです。規制は敷地境界線から5m、10mの2つのラインで設定されます。境界線から5mを超え10m以内の範囲と、10mを超える範囲でそれぞれ上限時間が定められ、遠い範囲ほど短い時間が上限になります。5m以内の範囲は規制の対象外ですが、隣地の日照に大きく影響するため、民事上の紛争になることがあります。設計上の対応としては、建物の高さを抑える、北側に空地を設ける、建物の形状を工夫する(上層階を後退させる)といった方法があります。特に東西方向に長い建物は影が広範囲に及ぶため、規制に抵触しやすくなります。建物の配置と形状を早い段階で検討することが、後戻りを避けるうえで重要です。南中高度と影の長さから求める計算は、真南に落ちる影の長さを示すだけの概算であり、実際の規制は時刻ごとに動く影の重なりを積算した等時間日影線で判定されます。したがって、この計算で余裕があるように見えても、正式には日影図による検討が必要です。なお高度地区による斜線制限、隣地斜線、北側斜線といった他の高さ制限も同時に適用されるため、日影規制だけをクリアすればよいわけではありません。商業地域や工業地域は原則として日影規制の対象外ですが、隣接する住居系地域に影を落とす場合は規制がかかることがあります。近隣との関係では、規制への適合と説明の丁寧さは別の問題です。条例上は適合していても、日照への影響が具体的に示されないまま工事が始まると、反対や調停に至ることがあります。計画の早い段階で影の及ぶ範囲を図で示し、説明の機会を設けることが、結果として工期の遅れを防ぎます。敷地の形状や道路との位置関係によっても影の落ち方は変わり、真北の方位は測量で確認する必要があります。方位の取り違えは検討全体をやり直す原因になります。

業界・現場での使い方

建築設計

計画初期に日影の概算を把握し、建物の高さと配置を検討します。

土地の検討

用途地域から建てられる規模の見当をつけます。

近隣説明

日影の及ぶ範囲を説明する際の基礎資料にします。

よくある間違い・注意点

  • 全国一律の数値で判断する — 規制値は自治体の条例で定められます。必ず当該自治体で確認してください。
  • 5m以内は問題ないと考える — 規制の対象外ですが隣地の日照に大きく影響します。民事上の紛争になることがあります。
  • 日影規制だけを検討する — 斜線制限や高度地区の規制も同時に適用されます。すべてを満たす必要があります。

関連する規格・法規

  • 建築基準法
  • 建築士法

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

なぜ冬至が基準ですか?

1年で最も太陽高度が低く影が長くなる日で、最も厳しい条件での検討になるためです。

測定面の高さの違いは?

1.5mは平屋・2階建ての窓、4.0mは3階建ての窓を想定した高さです。用途地域と条例で定まります。

正式な検討はどうしますか?

日影図の作成が必要です。専用のソフトウェアで時刻ごとの影を描き、等時間日影線を求めます。