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災害医療援助

災害医療援助として家庭で用意しておく医療品の備蓄日数と費用を、家族の人数から試算する無料電卓です。常用薬・救急用品・衛生用品をどこまで備えるかを考える出発点としてお使いください。

最終更新:2026-08-19/監修:計算ツールズ編集部

災害医療援助ツール

計算式と前提

備蓄日数 = 7日(固定)
備蓄費用 = 家族数 × 15,000円

既定値の家族4人では、備蓄日数が 7日、備蓄費用が 60,000円(4×15,000)と表示されます。備蓄日数は家族の人数によらず7日で固定です。飲料水と非常食は3日分が基本とされる一方、大規模な災害では1週間分の備蓄が望ましいとされており、代わりのきかない医療品はこの長いほうに合わせています。1人あたり15,000円という単価は、常用薬・救急用品・衛生用品を一式そろえた場合の目安として本ツールが置いた前提で、公的に定められた金額ではありません。

家族人数別の早見表と備える品目

本ツールに同じ人数を入力したときに表示される値です。右端は、飲料水の目安である1人1日3リットルを7日分に換算した参考値で、本ツールの出力ではありません。

家族数備蓄日数備蓄費用飲料水7日分の参考量
1人7日15,000円21リットル
2人7日30,000円42リットル
3人7日45,000円63リットル
4人(既定値)7日60,000円84リットル
6人7日90,000円126リットル
10人7日150,000円210リットル

備える品目と、人数に比例するかどうか

品目役割数量の考え方
処方されている常用薬中断すると持病が悪化しうる使う人ごとに必要
お薬手帳またはその写し・写真処方内容を医療者へ正確に伝える使う人ごとに必要
解熱鎮痛薬・胃腸薬・整腸薬などの常備薬受診できない期間をしのぐおおむね人数に比例
絆創膏・ガーゼ・包帯・消毒用品けがの応急手当おおむね人数に比例
マスク・使い捨て手袋・消毒用アルコール避難生活での感染対策おおむね人数に比例
体温計・はさみ・ピンセット・救急箱手当てのための道具世帯にひとつで足りる
眼鏡・コンタクト・補聴器の予備、義歯の洗浄用品生活機能の維持使う人だけに必要
飲料水服薬と衛生の確保1人1日3リットルが目安

災害時の医療の備えの詳しい解説

家庭の備蓄が3日分と1週間分の2段構えで語られるのは、想定している事態が違うからです。3日分は、道路が通れるようになり救援物資や支援が届き始めるまでの空白を埋めるための量です。1週間分が望ましいとされるのは、広い範囲が同時に被災すると外部からの支援そのものが遅れ、物流も止まるからで、飲料水や非常食についてもこの水準が示されています。本ツールが備蓄日数を7日で固定しているのは、医療品が食料以上に代わりのきかないものだという理由によります。おにぎりは分け合えますが、他人の降圧薬を分けてもらうことはできません。

実務で判断が分かれるのは、持病の薬をどこまで手元に置くかです。処方日数は診療の間隔と医師の判断で決まるため、備蓄のために自由に増やせるものではありません。災害が起きたときには医薬品の供給や調剤について特別な取り扱いがとられることもありますが、それが必ず行われる前提で手元を薄くしておくのは危険です。現実的なのは、受診のたびに数日分の余裕を残す形をつくり、古いものから使って入れ替えていく運用です。次の受診のときに、災害を想定した備えについて主治医や薬剤師に相談しておくと、無理のない範囲が見えてきます。

見落とされやすいのは、薬そのものより周辺の条件です。薬を飲むには水がいります。傷を洗う、手を洗う、義歯や哺乳瓶を洗うといった衛生の用途も加えると、飲料水の必要量は思ったより大きくなります。冷蔵が必要な薬を使っている場合、停電が続けば保管そのものが成り立ちません。在宅酸素や在宅人工呼吸、電動の医療機器を使っている方は電源の確保が生死に直結します。こうした条件は、あらかじめかかりつけの医療機関や事業者と、停電時にどう連絡し、どこへ避難するかを決めておくことでしか備えられません。使用期限の管理も同じで、置いたまま忘れれば、いざというときに使えない在庫が残ります。

条件による違いも大きく出ます。本ツールは費用を人数に比例させていますが、実際には比例しない品目があります。体温計や救急箱は世帯にひとつで足り、逆に乳幼児がいればミルクとおむつ、高齢者がいれば常用薬と排泄用品、妊娠中であれば母子健康手帳と関連する備えが個別に必要です。食物アレルギーのある方は、避難所で配られる食事が合わないことを前提に自分用の食料を持つ必要があります。人数だけで割り切れない部分があることを踏まえ、表示された金額は世帯の事情に合わせて上下させてください。薬の中断や変更に関わる判断は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

よくある間違い・注意点

  • 費用を人数で割り切る — 体温計や救急箱は世帯にひとつで足りる一方、常用薬や眼鏡の予備は使う人ごとに必要です。本ツールの比例計算は出発点であり、世帯の顔ぶれに合わせて調整してください。
  • 薬だけ備えて水を忘れる — 服薬にも、傷の洗浄にも、衛生の確保にも水が要ります。飲料水は1人1日3リットルが目安とされており、7日分では1人あたり21リットルになります。
  • お薬手帳を持ち出せない場所に置く — 避難先で処方内容を正確に伝えられるかどうかで、受けられる対応が変わります。手帳そのものに加えて、写真を携帯端末に保存しておく方法が有効です。
  • 備えたきり使用期限を確認しない — 医薬品にも衛生用品にも期限があります。日常で使う分と備蓄を分けず、古いものから使って買い足す運用にすると期限切れを防げます。
  • 電源が必要な医療機器の停電対策を後回しにする — 在宅酸素、在宅人工呼吸、冷蔵保存が必要な薬などは、停電時の対応をあらかじめ医療機関や事業者と決めておく必要があります。

参考資料・公的情報

※本ツールの費用は編集部が置いた前提による参考計算です。薬の量や種類に関わる判断は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

処方薬はどれくらい備えておけばよいですか?

処方日数は診療の間隔と医師の判断で決まるため、備蓄のために自由に増やせるものではありません。現実的なのは、受診のたびに数日分の余裕を残し、古いものから使って入れ替える運用です。どこまで手元に置けるかは病状と薬の種類で変わりますので、次の受診時に主治医や薬剤師へ相談してください。

お薬手帳はなぜ必要なのですか?

避難先や被災地の救護所では、いつもと違う医師が診ることになります。お薬手帳があれば、薬の名前・量・飲み方を正確に伝えられ、同じ薬を続けやすくなります。手帳そのものを持ち出せない場合に備えて、ページを撮影した画像を携帯端末に保存しておく方法も有効です。

医療情報のカードには何を書いておけばよいですか?

名前、生年月日、血液型、持病、飲んでいる薬、アレルギー、かかりつけの医療機関、緊急連絡先が基本です。本人が話せない状態でも周囲が伝えられることが目的なので、財布や携帯端末など、持ち歩くものに入れておきます。ペースメーカーや在宅酸素など、対応に注意が要る事情があれば必ず書いておいてください。

備蓄日数が家族数を変えても7日のままなのはなぜですか?

備蓄日数は想定する災害の規模から決まるもので、人数では変わらないためです。飲料水と非常食は3日分が基本とされる一方、大規模な災害では1週間分の備蓄が望ましいとされています。本ツールは、代わりのきかない医療品についてこの長いほうに合わせて7日を固定値としています。人数に応じて変わるのは費用のほうです。

冷蔵が必要な薬はどうすればよいですか?

停電が続けば家庭での保管は成り立ちません。保冷剤やクーラーボックスでどれだけもつのか、切れたときにどこへ相談すればよいのかを、あらかじめ主治医や薬局に確認しておいてください。在宅酸素や電動の医療機器を使っている場合も同様に、停電時の連絡先と避難先を事前に決めておくことが備えになります。

避難所で医療は受けられますか?

被災地には災害派遣医療チームや救護班が入り、災害拠点病院を中心とした体制で対応にあたります。ただし発災直後は重症者への対応が優先され、慢性疾患の薬をすぐに受け取れるとは限りません。だからこそ手元に数日分の余裕を持つことが意味を持ちます。避難先での相談先は自治体の案内に従ってください。

備蓄品の入れ替えはどうすればよいですか?

備蓄用として別に取り分けるのではなく、日常で使うものを少し多めに買い、古いものから使って買い足す方法が続けやすいとされています。医薬品も衛生用品も期限があるため、年に1〜2回、日を決めて中身を点検するとよいでしょう。点検の際は家族構成の変化に合わせて内容を見直してください。