計算ツール
health計算

授乳相談

授乳相談にかかる費用を、市町村が行う公的な相談と、助産師による個別の相談に分けて比べる無料電卓です。無料で使える窓口がどこまでを担うのかも整理します。

最終更新:2026-08-19/監修:計算ツールズ編集部

授乳相談ツール

計算式と前提

公的な相談 = 1回 0円
助産師による個別の相談 = 1回 8,000円

既定値の「公的(無料)」では 0円 と表示されます。市町村が母子保健法や児童福祉法に基づいて行う保健指導・新生児訪問・乳児家庭全戸訪問は、費用の負担なく利用できるためです。「プライベート助産師」に切り替えると 8,000円 と表示されます。こちらは助産所や訪問による自費の相談の目安として本ツールが置いた前提で、実際の料金は提供する事業者が決めるため幅があります。

回数別の費用と相談窓口の種類

本ツールが表示するのは1回あたりの金額です。以下の表は、その表示額に回数を掛けた参考値を並べたものです。

利用回数公的な相談助産師による個別の相談差額
1回(本ツールの表示額)0円8,000円8,000円
2回0円16,000円16,000円
3回0円24,000円24,000円
5回0円40,000円40,000円
10回0円80,000円80,000円

相談窓口の種類と費用の性格

窓口根拠・位置づけ費用
市町村の保健センターでの育児相談・保健指導母子保健法に基づく市町村の事業負担なし
新生児訪問指導・乳児家庭全戸訪問事業母子保健法・児童福祉法に基づく市町村の事業負担なし
産後ケア事業(宿泊型・通所型・訪問型)母子保健法に基づく市町村の事業自治体が定める利用者負担(減免の仕組みあり)
出産した医療機関の母乳外来施設が独自に設ける自費の外来施設が設定
助産所・助産師による個別の相談や訪問自費の役務事業者が設定(本ツールの前提は1回8,000円)
乳腺炎など治療が必要な場合の受診保険診療加入する制度の負担割合どおり

授乳相談の詳しい解説

同じ「授乳相談」でありながら0円と数千円が並ぶのは、費用の出どころが違うからです。市町村が行う保健指導や新生児への訪問は、母子保健法や児童福祉法で市町村の事業として位置づけられており、税で賄われるため利用者に請求が来ません。産後ケア事業も市町村の事業ですが、宿泊や食事を伴う形があるため利用者負担が設けられ、その額は自治体ごとに決められています。一方、助産師が個人や助産所として提供する相談は、保険診療でも公費の事業でもない自費の役務で、時間や訪問の有無に応じて事業者が料金を決めます。値段の差は内容の優劣ではなく、誰が費用を負担しているかの違いです。

実務で判断が分かれるのは、無料の窓口で足りるのか、有料の個別相談まで使うのかという点です。公的な相談は回数や時間、訪問の時期がおおむね決まっており、多くの家庭に共通する内容を扱います。有料の個別相談は、時間をかけて授乳の様子をその場で見てもらえる、自宅に来てもらえる、希望する時間に予約できるといった融通が利きます。産後ケア事業はその中間で、利用者負担はあるものの自治体が費用の大部分を負担します。まず住んでいる市町村の窓口に何が用意されているかを確かめ、足りない部分を自費で補うという順番が、費用の面では無理がありません。

見落とされやすいのは、相談と治療の線引きです。乳房に痛みやしこりがある、赤くなっている、発熱があるといった場合は、授乳の相談ではなく乳腺炎などの治療の対象で、医療機関を受診すれば保険診療になります。ここを相談で粘って受診が遅れると、症状が長引くことがあります。逆に、赤ちゃんの体重が思うように増えない、飲み方が安定しないといった悩みは、医療というより授乳の姿勢や回数の調整で解ける部分が大きく、時間をかけて見てもらう相談が向いています。搾乳器や哺乳瓶といった物品の費用も、相談料とは別に積み上がります。

条件による違いも大きく出ます。産後ケア事業の内容、利用できる回数、利用者負担の額は自治体ごとに異なり、里帰り先では住所地の制度をそのまま使えないこともあります。多胎児、早産で生まれた子、口の形に特徴がある場合などは、より専門的な支援が必要になることがあります。母乳だけで育てるか、ミルクを併用するか、ミルクに切り替えるかは、どれが正しいというものではなく、体の状態と暮らしの形から選ぶものです。授乳がつらい、眠れない、気持ちが落ち込むといった状態が続くときは、費用の比較よりも先に、保健センターや産後の外来に相談してください。

よくある間違い・注意点

  • 公的な窓口を調べずに自費の相談から入る — 市町村の保健指導や新生児訪問は負担なく使えます。産後ケア事業も利用者負担はありますが自治体が費用の大部分を負担します。まず住んでいる市町村の案内を確認してください。
  • 痛みや発熱があるのに相談で済ませようとする — 乳房の痛み・しこり・赤み・発熱がある場合は治療の対象になりえます。受診が遅れると症状が長引くことがありますので、医療機関に相談してください。
  • 「無料だから内容が薄い」と決めつける — 公的な相談を担うのも助産師や保健師です。違うのは費用の出どころと、時間や訪問の融通が利くかどうかであって、専門性そのものではありません。
  • 里帰り先でも同じ制度が使えると考える — 産後ケア事業は住所地の市町村の事業です。里帰り先で使えるかどうかは自治体間の取り決めによりますので、出産前に確認しておく必要があります。
  • 母乳だけで育てなければと思い詰める — 混合栄養もミルクも選択肢です。授乳がつらい状態が続くときは、方法を変えることも含めて医療者に相談してください。

参考資料・公的情報

※本ツールの自費の金額は編集部が置いた前提による参考計算です。体調に関わる判断は、医師・助産師・保健師にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

授乳で困ったとき、まずどこに相談すればよいですか?

住んでいる市町村の保健センターが最初の窓口です。母子保健法に基づく保健指導や新生児への訪問は費用の負担なく利用できます。出産した医療機関の外来、地域の助産所、民間の電話相談窓口もあります。夜間や休日に子どもの様子で迷う場合は、小児救急の電話相談を使う方法もあります。

産後ケア事業とは何ですか?

母子保健法に基づいて市町村が行う事業で、宿泊型・通所型・訪問型があり、休養、授乳の支援、育児の相談をまとめて受けられます。利用者負担が設けられていますが、費用の大部分は自治体が負担します。回数や負担額は自治体ごとに異なりますので、住んでいる市町村の案内をご確認ください。

搾乳器はいくらくらいかかりますか?

手で操作するものと電動のものがあり、価格には幅があります。使う期間が短い場合は、貸し出しを行っている施設や自治体を利用する方法もあります。本ツールの計算には含まれていません。どの型が合うかは、搾乳が必要な理由と頻度によって変わりますので、助産師に相談して選ぶと無駄が出にくくなります。

混合栄養にしてもよいのでしょうか?

母乳、ミルク、その併用のいずれも選択肢です。どれが正しいというものではなく、体の状態、赤ちゃんの育ち方、家庭の事情から選ぶものです。仕事に戻る予定や、夜間の睡眠を確保する必要があるといった条件も判断材料になります。切り替えの進め方は個々の状況で変わりますので、助産師や小児科医に相談してください。

乳房が痛いときも相談でよいですか?

痛み、しこり、赤み、発熱がある場合は治療の対象になりえます。乳腺炎などが疑われる状態で、医療機関を受診すれば保険診療として扱われます。相談だけで様子を見ていると症状が長引くことがありますので、こうした症状があるときは早めに受診してください。判断は医師にお任せください。

里帰り出産の場合、どこの制度を使えますか?

産後ケア事業は住所地の市町村の事業のため、里帰り先でそのまま使えるとは限りません。自治体どうしの取り決めで広域の利用ができる場合もありますが、事前の申請が必要なことがほとんどです。里帰りを予定している場合は、出産前に住所地と里帰り先の両方の窓口へ確認しておいてください。

相談の費用は医療費控除の対象になりますか?

治療にあたる診療の費用は対象になりますが、育児相談や保健指導の費用は対象外とされるのが一般的です。乳腺炎の治療のように医療機関で受けた診療は年間の医療費に含めて集計できます。どこまでが対象になるかは支出の内容によって判断が分かれますので、領収書を残したうえで税務署にご確認ください。