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ギター自作|部品・木材・工具からビルド費用を計算

ギター自作(DIYビルド)のトータル費用を計算する無料電卓。木材・ピックアップ・電装系・工具から、自作コストを瞬時算出。

最終更新:2026-08-18/監修:計算ツールズ編集部

ギター 自作 コストツール

計算式と前提

総費用 = パーツ費用(品質区分) + 工具費用(購入する場合のみ30,000円)

パーツ費用:エントリー 25,000円/中級 60,000円/プロ仕様 150,000円

入力はパーツ品質と工具の有無の2つだけです。既定値の中級・工具ありなら60,000円+0円で60,000円と表示されます。工具購入に切り替えると90,000円、プロ仕様に上げると150,000円、その組み合わせで180,000円です。パーツ費用はボディ材・ネック・ピックアップ・ハードウェア・電装・消耗品を合わせた金額で、塗装の外注費、フレットやナットの専用工具、送料、作り直しの費用は含みません。

組み合わせ別の総費用早見表

この計算機で選べる6通りすべての出力です。

パーツ品質工具あり工具購入(+30,000円)
エントリー25,000円55,000円
中級(既定値)60,000円90,000円
プロ仕様150,000円180,000円
差(プロ仕様-エントリー)125,000円125,000円

パーツ費用の内訳の目安

合計は上の表のパーツ費用と一致します。個々の配分は選ぶ部材で動くため、金額の重心を確かめるための目安としてご覧ください。

部材エントリー中級プロ仕様
ボディ材6,000円14,000円40,000円
ネック(指板・フレット込み)7,000円16,000円40,000円
ピックアップ4,000円12,000円30,000円
ブリッジ・ペグ等のハードウェア4,000円9,000円20,000円
ポット・スイッチ・配線等の電装2,000円5,000円12,000円
塗料・接着剤・研磨材などの消耗品2,000円4,000円8,000円
合計(計算機のパーツ費用)25,000円60,000円150,000円

自作ギターの費用が決まる仕組みと、この計算に入っていないもの

パーツ費用の重心が木材とネックに寄るのには理由があります。楽器に使う木は製材してから含水率を落とすまでに年単位の時間がかかり、乾燥の管理が価格に直結します。なかでもネックは反りを避けるため木取りと乾燥の要求が厳しく、指板の接着とフレット打ちという加工工程まで含むため、部材のなかで最も単価が上がりやすい部分です。ピックアップは巻線と磁石という単純な構成ですが、機械巻きか手巻きかで数千円から数万円まで開きます。中級の6万円という水準は、これらを既製品で買いそろえたときの中心的な価格帯です。

作り方の選択で費用は大きく変わります。穴あけと成形の済んだ組み立てキットを使えば1万円台から始められ、失敗も少なくなります。一方で一から材を削り出す方法は、寸法や電装の仕様を自由に決められる代わりに、工具と時間が要ります。判断が分かれるのは塗装です。ラッカー系は薄く仕上がりますが、硬化と研磨に数週間を見る必要があり、換気と火気の管理も欠かせません。缶スプレーのウレタン系なら数千円で済みます。塗膜の厚みが鳴りに影響するかは意見が割れたままで、仕上がりの見た目と作業環境で決めるほうが現実的です。

見落とされやすいのが専用工具と作り直しです。この計算機の工具費30,000円は、電動ドリルや研磨具といった基本的な道具の目安で、フレットのすり合わせに使う平面ヤスリ、ナットの溝を切るヤスリ、フレットを抜く工具は含んでいません。塗装を失敗すると剥離からやり直しになり、材料費と数週間が飛びます。粉じんと騒音が出る工程は集合住宅では難しく、外部の工房を借りるならその利用料も加わります。

制度面では二つ押さえておくと安全です。指板やボディに使われる樹種の一部は、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約の規制対象で、海外から個人で取り寄せる際に手続きが必要になることがあります。国内の販売店で買えば通常は問題になりません。もう一つは、完成した楽器を売る場合です。既存の製品の形状や名称に似せたものを販売すると、意匠権や商標権に触れる可能性があります。販売を前提にするなら、事前に専門家へご確認ください。

この計算機は3段階の品質と工具の有無を組み合わせた6通りしか返しません。塗装の外注、フレット周りの専用工具、送料、作り直し、工房の利用料はすべて外にあります。初めて作る場合は、表示された金額の1.3倍から1.5倍を用意しておくと足ります。逆に、すでに工具と作業場所がある人や、ネックだけ既製品を使う人は表示額に近い金額で収まります。

よくある間違い・注意点

  • 安く上がると考えて始める — 同じ予算なら量産の完成品のほうが加工精度で上回ることがあります。費用で選ぶより、仕様を決められることや工程そのものに価値を見いだせるかで判断してください。
  • 工具費30,000円に専用工具が入っていると思う — フレットのすり合わせ用ヤスリ、ナットの溝切りヤスリ、フレット抜きは別です。ナット用は弦の太さごとに必要で、一式で1万円を超えます。
  • 塗装の乾燥時間を工程に入れない — ラッカー系は硬化と研磨に数週間かかり、その間は次の作業に進めません。完成予定日から逆算する場合、この待ち時間が最大の制約になります。
  • 1本目からネックを削り出す — ネックは寸法の狂いがそのまま弾きにくさになり、修正も難しい部分です。初回はネックだけ既製品を使うと、失敗の範囲を狭められます。
  • 材の含水率を確かめずに買う — 乾燥が足りない材は組み上げたあとで反りや割れが出ます。販売店で乾燥状態を確認するか、しばらく作業場所に置いて環境になじませてから加工します。
  • 海外から材や部品を取り寄せる前提で予算を組む — 送料と関税に加え、樹種によっては国際取引の規制がかかります。手続きと納期が読めないため、初回は国内で買うほうが確実です。

参考資料

  • 林野庁 — 木材の需給と流通、樹種ごとの供給状況に関する一次情報です。
  • 経済産業省 貿易管理 — 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約にもとづく輸出入手続きの窓口です。
  • 環境省 野生生物 — 規制対象となる種のリストと国内での取扱いを示しています。
  • 税関 — 個人輸入の関税と申告手続きの確認先です。
  • 厚生労働省 — 有機溶剤や粉じんを扱う作業の安全基準に関する所管です。
  • 独立行政法人 製品評価技術基盤機構 — 電動工具や電気製品の事故情報を公開しています。
  • 総務省消防庁 — 塗料やシンナーなど危険物の保管量と扱いの基準です。
  • 特許庁 — 意匠権・商標権の制度。製作したものを販売する場合の確認先です。
  • 日本産業標準調査会 — 木材の含水率試験や塗料に関する日本産業規格を検索できます。
  • 国民生活センター — 通信販売や個人輸入をめぐる相談事例が確認できます。

よくある質問(FAQ)

自作するとどんな利点がありますか

木材やピックアップ、電装の仕様を自分で決められること、そして手を入れた分だけ調整の勘所が分かることです。費用の面では、同じ予算の完成品のほうが加工精度で上回る場合もあります。安く済ませる手段としてではなく、仕様と工程を選べる手段として考えると期待が外れにくくなります。

組み立てキットはいくらぐらいですか

定番の形状をまねた組み立てキットは、おおむね10,000円から30,000円で流通しています。ボディとネックの成形と穴あけが済んでいるため、作業は塗装と配線、組み付けが中心になります。この計算機のエントリー区分(25,000円)に近い水準です。

高価な材料を使うとどこまで上がりますか

木目の詰まった一枚材や手巻きのピックアップ、精度の高いハードウェアを選ぶと、パーツだけで30万円を超えることもあります。この計算機のプロ仕様(150,000円)はその手前の水準で、良質な既製パーツを買いそろえたときの目安です。

自作ではなく改造という選択はどうですか

すでに持っている楽器のピックアップや電装、ペグを交換する方法は、1万円台から始められて失敗の範囲も限られます。工具も最低限で済むため、加工の練習としても向いています。自作に進むかどうかは、この改造を一通り経験してから判断すると無理がありません。

工具費の30,000円には何が含まれますか

電動ドリル、研磨具、はんだごて、クランプといった基本的な道具の目安です。フレットのすり合わせ用ヤスリ、ナットの溝切りヤスリ、フレット抜きなどの専用工具は含んでいません。これらを一式そろえると、さらに1万円台から数万円が必要になります。

塗装は自分でできますか

缶スプレーを使えば数千円で仕上げられます。ただし換気と火気の管理が必要で、乾燥と研磨に時間がかかります。ラッカー系は薄く仕上がる代わりに硬化まで数週間を見ておく必要があり、集合住宅では作業しにくい工程です。外注する場合の費用はこの計算機に含まれていません。

完成までどれくらいかかりますか

組み立てキットで塗装込みなら、乾燥の待ち時間を含めて1か月から2か月が目安です。一から材を削る場合は、木工の工程だけで数か月かかることもあります。作業時間そのものより、塗装の乾燥待ちが日程を決める場合がほとんどです。

作ったギターを売ってもよいですか

自分で使う分には問題ありませんが、販売する場合は既存製品の形状や名称に似せたものが意匠権や商標権に触れる可能性があります。継続的に販売するなら事業としての届出や表示の義務も関わるため、あらかじめ専門家にご確認ください。

※本ツールの計算結果は概算です。塗装の外注、専用工具、送料、作り直しの費用は含みません。輸入や販売にかかわる法令上の判断は専門家にご相談ください。