マンション管理費・修繕積立金 計算ツール
マンション管理費・修繕積立金の年間・10年・30年累計を試算。
管理費 計算機
計算式と前提
月合計 = 専有面積 ×(管理費単価 + 修繕積立金単価)+ 駐車場代
年合計 = 月合計 × 12/10年累計 = 月合計 × 120/30年累計 = 月合計 × 360
適正性判定は「管理費単価+修繕積立金単価」で判定:300円未満=安め/500円未満=標準/700円未満=高め/700円以上=要確認
既定値の70㎡・管理費200円/㎡・修繕積立金200円/㎡・駐車場20,000円では、70×400=28,000円に駐車場を足して月48,000円、年576,000円、10年で5,760,000円、30年で17,280,000円になります。単価の合計は400円なので判定は「標準」です。判定は面積と駐車場代に左右されず、単価の合計だけで決まります。
面積別・単価別の早見表
いずれも計算機に同じ値を入れたときの表示と一致します。
専有面積別(管理費200円/㎡・修繕積立金200円/㎡・駐車場20,000円)
| 専有面積 | 月合計 | 年合計 | 30年累計 |
|---|---|---|---|
| 50㎡ | 40,000円 | 480,000円 | 14,400,000円 |
| 60㎡ | 44,000円 | 528,000円 | 15,840,000円 |
| 70㎡(既定値) | 48,000円 | 576,000円 | 17,280,000円 |
| 80㎡ | 52,000円 | 624,000円 | 18,720,000円 |
| 90㎡ | 56,000円 | 672,000円 | 20,160,000円 |
単価の組み合わせ別(70㎡・駐車場20,000円)
| 管理費/修繕積立金(円/㎡) | 単価合計 | 月合計 | 30年累計 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 150/100 | 250円 | 37,500円 | 13,500,000円 | 安め |
| 200/200(既定値) | 400円 | 48,000円 | 17,280,000円 | 標準 |
| 250/300 | 550円 | 58,500円 | 21,060,000円 | 高め |
| 300/450 | 750円 | 72,500円 | 26,100,000円 | 要確認 |
単価の水準はどう決まり、どこで判断が分かれるか
管理費と修繕積立金は性質がまったく違う支出です。管理費は管理員の人件費、共用部の清掃・電気代、エレベーターや消防設備の保守点検、管理会社への委託料といった、毎月出ていく運営費に充てられます。修繕積立金は12年から15年ほどの周期で回ってくる大規模修繕や、給排水管の更新といった将来の工事に備えて先に積んでおくお金です。国土交通省が示している修繕積立金のガイドラインでは、専有面積あたりの月額の目安がおおむね250円から340円程度の範囲で、建物の規模や階数によって幅があるとされています。既定値の修繕積立金200円/㎡は、この目安より低い水準です。
実務でもっとも判断が分かれるのは、修繕積立金が安い物件をどう評価するかです。新築の分譲時には、月々の負担を軽く見せるために積立金を低く設定し、5年ごとに段階的に引き上げていく段階増額積立方式が広く使われてきました。この方式では当初の額が将来の3倍近くに上がることもあります。中古でも同じで、積立金が安い住戸は修繕時期に一時金や借入が必要になる可能性を抱えています。長期修繕計画が何年分で作られ、直近でいつ見直されたか、計画上の必要額に対して現在の積立残高がどれだけ足りているかを確認しないと、安いのか将来にツケを回しているのかは区別できません。
見落とされやすいのは駐車場まわりの構造です。この計算機は駐車場代を月合計に足していますが、管理組合の側から見ると駐車場使用料は組合の収入で、管理費や修繕積立金の不足を補うために充当されている例が多くあります。そのため車の保有率が下がって空き区画が増えると、組合の収入が減り、管理費や積立金の値上げにつながります。機械式駐車場を備えている場合はさらに重く、装置の保守と20年前後での更新に多額の費用がかかるため、修繕計画の中でも大きな項目になります。このほか、ルーフバルコニーや専用庭の専用使用料、来客用駐車場の運用、管理委託費の人件費上昇による改定も、月々の負担を動かす要素です。
条件による差も大きく出ます。総戸数が少ないマンションは、管理員の人件費やエレベーターの保守費を少ない戸数で分けることになるため、1戸あたりの単価は高くなりがちです。20階を超えるタワー型は、外壁の工事に特殊な足場や資材の揚重が必要で、共用施設も多いことから、修繕積立金の目安自体が高めに設定されています。ディスポーザーや共用ラウンジ、24時間有人管理といった仕様も固定費を押し上げます。築年数が進むほど設備の更新項目も増えます。判定は入口の目安なので、実際の妥当性は長期修繕計画書と管理組合の収支報告書で確かめてください。
よくある間違い・注意点
- 修繕積立金が安い物件を単純に得と考える — 段階増額積立方式では当初額が将来3倍近くになることがあります。長期修繕計画と積立残高をセットで見てください。
- 判定の「標準」を積立金が十分だという意味に取る — 判定は管理費と修繕積立金の単価合計で出しています。内訳の偏りは判定に反映されません。
- 駐車場代を管理費の一部として扱う — 駐車場使用料は組合の収入です。空き区画が増えると管理費や積立金の値上げ要因になります。
- ローン返済額だけで購入可否を判断する — この固定費は完済後も続きます。30年で1,700万円を超える例もあり、返済計画とは別枠で見積もる必要があります。
- 賃貸に出せば負担がなくなると考える — 管理費と修繕積立金は所有者の負担で、入居者がいない期間も発生します。
関連する規格・公的資料
- 国土交通省 — 修繕積立金・長期修繕計画のガイドライン、マンション総合調査
- マンション管理センター — 管理計画認定制度、標準管理規約の解説
- マンション管理業協会 — 管理委託契約・管理業務の実務
- 住宅金融支援機構 — マンション共用部分リフォーム融資
- 住宅リフォーム・紛争処理支援センター — 修繕工事の相談窓口
- 日本建築防災協会 — 建物の維持保全・改修の指針
- 法務省 — 建物の区分所有等に関する法律
- 国税庁 — 不動産所得の必要経費の取扱い
- 総務省 統計局 — 住宅・土地統計調査
- 国民生活センター — 住宅の管理をめぐる相談事例
※本ツールは一般的な水準に基づく参考計算です。個別の物件の妥当性判断や契約に関する判断は、長期修繕計画書・重要事項に係る調査報告書を確認のうえ、宅地建物取引士やマンション管理士などの専門家にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
管理費と修繕積立金は何が違いますか?
管理費は毎月の運営費に使うお金で、管理員の人件費、共用部の清掃・電気代、エレベーターや消防設備の保守点検、管理会社への委託料などに充てられます。修繕積立金は12年から15年周期の大規模修繕や給排水管の更新といった将来の工事に備えて先に積むお金で、原則としてその用途以外には使えません。使い切る費用と貯める費用という違いがあるため、合計額が同じでも内訳の意味はまったく異なります。
修繕積立金はなぜ値上がりするのですか?
新築分譲時には月々の負担を軽く見せるため、当初の積立金を低く設定して5年ごとに引き上げる段階増額積立方式が広く使われてきました。この場合、当初額が将来3倍近くになることもあります。加えて、資材費と人件費の上昇で工事費そのものが上がっていること、機械式駐車場など更新費の重い設備を抱えていることも値上げの要因になります。長期修繕計画の見直しのたびに必要額が再計算される仕組みです。
適正性判定はどう読めばよいですか?
管理費単価と修繕積立金単価の合計だけで区分しています。300円未満で安め、500円未満で標準、700円未満で高め、700円以上で要確認です。面積や駐車場代は判定に影響しません。合計が標準の範囲でも、修繕積立金の側が国土交通省のガイドラインの目安を下回っていれば、将来の値上げや一時金の可能性は残ります。判定は入口の目安として使い、内訳と長期修繕計画で裏を取ってください。
駐車場代は入れるべきですか?
自分が区画を借りるなら、毎月出ていくお金なので入れてください。既定値の20,000円を0にすると月合計は48,000円から28,000円に下がります。ただし管理組合の会計上、駐車場使用料は組合の収入として管理費や修繕積立金に充当されていることが多く、空き区画が増えると値上げの引き金になります。自分の支出としては別枠、組合の収支としては連動していると理解しておくと読み違えません。
積立金が不足しているとどうなりますか?
大規模修繕の時期に、一時金を各戸から徴収するか、金融機関から借り入れて後年の積立金で返済するかの選択になります。どちらも総会での決議が必要で、合意が得られなければ工事の先送りにつながります。先送りが続くと建物の劣化が進み、結果として工事費がさらに膨らみます。購入前であれば、重要事項に係る調査報告書で積立総額と滞納状況を確認できます。
中古を買うとき何を確認すればよいですか?
長期修繕計画が何年分で作られ、直近でいつ見直されたか、計画上の必要額に対して積立残高がどれだけ足りているか、滞納がどの程度あるか、大規模修繕の実施履歴と次回予定、そして今後の値上げ予定の有無です。これらは管理組合や管理会社が発行する書面で確認できます。管理費と修繕積立金の額そのものより、この5点のほうが将来の負担を左右します。
賃貸に出したら誰が払いますか?
管理費と修繕積立金は所有者の負担です。入居者から受け取る賃料の中から支払う形になり、空室の期間も支払いは続きます。賃貸経営として見る場合は、賃料からこの固定費と固定資産税、原状回復費を引いた残りが手元に残る金額です。なお不動産所得の必要経費としての取扱いには要件があるため、申告にあたっては税務署または税理士に確認してください。