税理士|現状から5科目合格までの勉強時間を計算
税理士試験5科目の合格までに必要な勉強時間を計算する無料電卓。現在の合格科目数と1日の学習時間から、残りの必要総時間と所要年数を算出します。1科目700時間という前提の根拠、年1回という受験機会の制約、大学院による科目免除との比較まで整理しました。
税理士 合格までの勉強時間ツール
計算式と前提
残り科目数 = 5 − 現在の合格科目数
必要総時間 = 残り科目数 × 700時間
所要年数 = 必要総時間 ÷ (1日の学習時間 × 30日 × 12か月)
既定値の「合格科目0・1日3時間」であれば、5科目×700時間で3,500時間、これを年1,080時間(3時間×30日×12か月)で割って3.2年と表示されます。1科目700時間は、会計2科目(700〜1,000時間)と税法3科目(500〜700時間)を平均した一律の値です。所要年数は1年365日休まず学習した場合の理論値である点に注意してください。
学習時間別・科目数別の早見表
1日の学習時間別(合格科目0・残り5科目=3,500時間)
| 1日の学習時間 | 必要総時間 | 所要年数(表示値) | 週1日休む場合の目安 |
|---|---|---|---|
| 1時間 | 3,500時間 | 9.7年 | 約11.3年 |
| 2時間 | 3,500時間 | 4.9年 | 約5.7年 |
| 3時間 | 3,500時間 | 3.2年 | 約3.7年 |
| 4時間 | 3,500時間 | 2.4年 | 約2.8年 |
| 5時間 | 3,500時間 | 1.9年 | 約2.2年 |
| 6時間 | 3,500時間 | 1.6年 | 約1.9年 |
右端は、ツールの前提(月30日)を月26日に置き換えた場合の目安です。表示値の約1.15倍になります。
現在の合格科目数別(1日3時間)
| 合格済み科目 | 残り科目 | 必要総時間 | 所要年数(表示値) |
|---|---|---|---|
| 0科目 | 5科目 | 3,500時間 | 3.2年 |
| 1科目 | 4科目 | 2,800時間 | 2.6年 |
| 2科目 | 3科目 | 2,100時間 | 1.9年 |
| 3科目 | 2科目 | 1,400時間 | 1.3年 |
| 4科目 | 1科目 | 700時間 | 0.6年 |
試験は年1回のため、所要年数が0.6年でも受験できるのは次の試験日です。残り時間ではなく、次の試験までに間に合うかどうかで計画を立てます。
税理士試験の勉強時間の考え方
1科目700時間という前提は、専門的な受験指導のカリキュラムが1科目あたり週2〜3コマ×1年で組まれていることに由来します。簿記論・財務諸表論は計算問題の反復量が多く実際には700〜1,000時間、税法科目は理論暗記の比重が高く500〜700時間と、科目ごとに幅があります。本ツールはこの差を平均して一律700時間としているため、5科目で3,500時間という数字は、会計に厚く税法に薄く配分した合計に近い値です。合格に必要な絶対量というより、標準的なカリキュラムが想定する投入量だと理解してください。得意分野があれば下振れし、初学の分野が多ければ上振れします。
判断が分かれるのは、5科目すべてを試験で取るか、大学院の学位による科目免除を使うかです。免除ルートでは税法2科目または会計1科目の試験を省ける一方、修士課程の2年間と学費、研究論文の負担が発生します。学習時間を金銭と在学期間に置き換える選択と言えます。もうひとつは科目の組み方で、会計2科目を同じ年に受ける方式は相乗効果が大きい反面、両方落とすと1年を失います。年1回の試験である以上、1年に何科目を賭けるかは可処分時間だけでなく、失敗したときの遅れをどこまで許容できるかで決まります。
見落とされやすいのは、表示される年数が理論値である点です。本ツールは1日の学習時間に30日と12か月を掛けているため、休みなく学習する前提になっています。週1日休むだけで必要年数は約1.15倍に伸びます。さらに試験は年1回、例年8月に実施されるため、必要時間を満たしたのが9月であれば次の受験機会まで11か月待つことになります。理論年数が3.2年でも、実際の合格は4年目や5年目になるのが普通です。なお科目合格に有効期限はなく生涯有効なので、途中で中断しても積み上げた合格が失われることはありません。ただし税制改正の分だけ学び直しが必要になります。
条件による差も大きい部分です。簿記の上位級や会計実務の経験がある人は会計科目の必要時間が大きく減り、逆に法律の学習経験がない人は税法科目の理論暗記に想定以上の時間を要します。会計事務所で働きながら受験する場合、確定申告期の1〜3月と決算期は学習時間が落ち込むため、1日単位ではなく年間の合計時間で計画するほうが実態に合います。受験資格は制度改正により会計科目では不要となり、税法科目では学識・資格・職歴のいずれかを満たす必要があります。個別の受験資格や免除の可否は国税庁の公表資料で確認し、実務上の判断は税理士にご相談ください。
よくある間違い・注意点
- 表示された年数をそのまま合格年数と考える — 休みなしの理論値です。試験が年1回であることと合わせると、実際は表示より1〜2年長くなるのが普通です。
- 全科目を同じ700時間で見積もる — 会計科目は計算量、税法科目は理論暗記量が支配的で、必要時間の性質が違います。得手不得手で実績は大きくずれます。
- 1年に賭ける科目数を欲張る — 年1回の試験で複数科目を落とすと、丸1年の遅れになります。可処分時間から逆算し、確実に仕上がる科目数に絞る判断も必要です。
- 科目合格に期限があると思い込む — 科目合格に有効期限はありません。長期戦を前提に、中断と再開を織り込んだ計画が立てられます。
- 費用と機会費用を計算に入れない — 受験指導の費用、受験料、大学院を使う場合の学費と2年間の時間は、学習時間とは別に見積もる必要があります。
関連する制度・公的資料
- 国税庁 税理士試験 — 試験科目、受験資格、実施日程、合格発表の公式情報。
- 国税審議会 — 税理士試験の実施主体。合格基準と免除の審査に関する情報。
- 日本税理士会連合会 — 登録要件、実務経験2年の取り扱い、業務の範囲。
- e-Gov法令検索 — 税理士法および同施行令・施行規則の条文。
- 文部科学省 — 大学院の課程と学位に関する制度。科目免除ルートの前提になります。
- 厚生労働省 教育訓練給付制度 — 受験指導の費用の一部が給付対象になる場合があります。
- ハローワークインターネットサービス — 教育訓練給付の対象講座の検索。
- 独立行政法人 日本学生支援機構 — 大学院進学時の奨学金制度。
- 国税庁 民間給与実態統計調査 — 給与水準の全国データ。学習投資の回収を考える材料。
- 総務省統計局 社会生活基本調査 — 就業者の生活時間。1日の学習時間を現実的に見積もるための統計。
※本ツールは1科目700時間という一律の前提を置いた参考計算です。受験資格・免除要件・試験日程は国税庁の最新の公表資料をご確認ください。個別の税務や進路の判断は税理士等の専門家にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
税理士試験の5科目とは何ですか?
会計学に属する簿記論・財務諸表論の2科目が必須で、これに税法科目から3科目を選びます。税法では所得税法または法人税法のいずれかが必ず含まれ、残りは相続税法・消費税法・酒税法・国税徴収法・住民税・事業税・固定資産税から選択します。同じグループから重ねて選べない組み合わせがあるため、科目選択の前に国税庁の公表資料で条件を確認してください。
科目合格に有効期限はありますか?
有効期限はなく、一度合格した科目は生涯有効です。1科目ずつ積み上げられるため、働きながら数年かけて5科目に到達する受験の仕方が成り立ちます。ただし合格から時間が空くと税制改正の分だけ知識が古くなるので、登録前後に学び直す時間は別に見込んでおくと安全です。
受験資格は必要ですか?
制度改正により、簿記論・財務諸表論の会計科目は受験資格が不要になりました。税法科目については、学識・資格・職歴のいずれかの要件を満たす必要があります。学識要件は大学等で法律学または経済学に属する科目を履修していることなどが該当します。自分がどの要件に当てはまるかは、国税庁の受験資格の説明で確認してください。
1科目700時間という前提は妥当ですか?
標準的な受験指導のカリキュラムが想定する投入量に近い値です。実際には会計科目が700〜1,000時間、税法科目が500〜700時間と幅があり、本ツールはこれを平均しています。簿記の上位級や会計実務の経験がある人は会計科目で下振れし、法律の学習経験がない人は税法科目で上振れする傾向があります。
表示される年数は合格までの年数と考えてよいですか?
理論値です。本ツールは1日の学習時間に30日×12か月を掛けているため、休みなく学習する前提になっています。週1日休むだけで約1.15倍に伸びます。さらに試験は年1回(例年8月)なので、必要時間を満たした時期によっては次の受験まで待つことになります。実際は表示より1〜2年長く見ておくのが現実的です。
大学院の科目免除はどう考えればよいですか?
修士の学位を得ることで税法2科目または会計1科目の試験が免除される制度があります。学習時間を減らせる一方、修士課程の2年間・学費・研究論文の負担が発生するため、時間を金銭と在学期間に置き換える選択になります。免除の認定要件は個別審査となるため、進学前に国税庁の公表資料と進学先の情報を確認してください。
働きながらでも合格できますか?
科目合格制で1科目ずつ積み上げられるため、働きながらの受験が前提に近い試験です。ただし会計事務所勤務の場合は確定申告期の1〜3月に学習時間が落ちるので、1日単位ではなく年間の合計時間で計画を立てるほうが実態に合います。繁忙期を織り込んだうえで、その年に受ける科目数を決めるのが現実的です。
学習にかかる費用はどれくらいですか?
受験指導を利用する場合、1科目あたり十数万円、5科目で50〜100万円程度が一般的な水準です。これに受験手数料と教材の更新費が加わります。講座によっては教育訓練給付の対象となるものがあるため、申込み前に対象講座かどうかを確認しておくと負担を抑えられます。