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津波避難判定

津波避難判定を津波避難の判定を行う無料電卓。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

津波避難判定ツール

計算式と前提

判定:標高10m未満 かつ 海岸5km以内 → 高リスク・即避難

   標高15m未満 かつ 海岸10km以内 → 中リスク・注意/それ以外 → 低リスク

内陸への遡上目安(分) = 海岸距離(km) × 5 + 標高(m) × 0.5

既定値の標高5m・海岸1kmでは、判定が高リスク・即避難、遡上目安が 1×5+5×0.5 = 8分と表示されます。

この2つの数字が何を意味しないか

  • 遡上目安は「津波が来るまでの残り時間」ではありません。海岸に津波が届いたあと、そこから内陸のその地点まで届くのにかかるおおよその時間です。1kmあたり5分は時速12km相当で、走って逃げ切れる速さではありません。気象庁も「水深が浅いところで遅くなるといっても、人が走って逃げ切れるものではありません」と説明しています。
  • 第一波が海岸に届く時刻は、この計算では出せません。震源の位置と地震の規模で決まる値で、気象庁が地震発生から約3分(一部の地震は約2分)を目標に、津波警報・注意報と合わせて発表します。
  • 「低リスク」は安全という意味ではありません。判定の境目は標高15m・海岸10kmですが、想定される津波の高さは地域によって大きく違います。自分の場所の想定浸水域と浸水深は、必ず自治体のハザードマップで確認してください。

早見表

1つ目の表は、計算機に同じ値を入れたときの表示と一致します。

標高・海岸距離別の判定

標高海岸距離判定内陸への遡上目安
2m0.3km高リスク・即避難3分
5m1km(既定値)高リスク・即避難8分
8m2km高リスク・即避難14分
12m4km中リスク・注意26分
12m8km中リスク・注意46分
20m1km低リスク15分
20m6km低リスク40分
30m12km低リスク75分

標高20m・海岸1kmの行に注意してください。判定は「低リスク」ですが、海岸から1kmしか離れていません。標高が高いほど遡上目安の分数が増えるのは、津波がそこまで駆け上がる必要があるためで、安全度が上がったことを意味するものではありません。

津波警報・注意報の種類(気象庁)

実際の避難判断はこの区分に従ってください。数値は予想される津波の最大波の高さです。

種類発表基準発表される高さ巨大地震のときの表現
大津波警報予想される最大波が高いところで3mを超える10m超/10m/5m巨大
津波警報予想される最大波が高いところで1mを超え3m以下3m高い
津波注意報予想される最大波が高いところで0.2m以上1m以下で、災害のおそれがある1m(表記しない)
共通強い揺れ、または弱くても長い揺れを感じたとき警報を待たずに避難を始める

この判定で足りるところと、足りないところ

標高と海岸からの距離という2つの数字は、津波のリスクを測るうえでたしかに中心にある指標です。津波の高さは沿岸の地形で増幅され、湾の奥やV字型の入り江では局所的に予想を超えます。海岸から離れるほど、標高が上がるほど到達しにくいという傾向は正しく、この判定はそれを三段階に区切ったものです。ただし区切りの位置は一律で、想定される津波の高さを見ていません。想定津波高が5mの地域と20mを超える地域では、同じ標高12mでも意味がまったく違います。判定はあくまで最初のあたりを付けるためのもので、判断の根拠は自治体が公表している浸水想定に置いてください。

実務でいちばん誤解されやすいのが到達時間の扱いです。この計算機の遡上目安は、海岸に津波が届いたあと内陸のその地点まで届くおおよその時間で、地震が起きてから海岸に第一波が届くまでの時間は含んでいません。第一波の到達時刻は震源の位置と深さ、断層の広がりで決まるため、自宅の標高や海岸距離からは計算できない値です。気象庁は地震発生から約3分、精度よく震源が求められる地震では約2分を目標に津波警報・注意報を発表し、そこに予報区ごとの第一波の到達予想時刻を含めます。震源が陸地に近い場合はこの発表が津波の襲来に間に合わないことがあるため、強い揺れや、弱くても長い揺れを感じた時点で避難を始めるのが原則です。

見落とされやすいのは、津波が一度で終わらないことです。津波は反射を繰り返して何度も押し寄せ、複数の波が重なることで後から来る波のほうが高くなることがあります。最初の波が小さかったからといって戻ると危険で、警報・注意報が解除されるまで避難を続ける必要があります。潮位も効きます。満潮の時刻と津波の到達が重なると海水面がさらに高くなり、同じ津波でも浸水の範囲が広がります。「津波の前には必ず潮が引く」という言い伝えも正しくありません。断層の動きや位置関係によっては、引き波を伴わずに押し波から始まります。同じ予報区の中でも場所によって到達が数十分から1時間以上遅れることがあるため、周囲がまだ静かなことは安全の根拠になりません。

条件によって取るべき行動も変わります。近くに高台がある地域では徒歩でそこを目指すのが基本で、高台までの距離が遠い平野部では、自治体が指定した津波避難ビルや津波避難タワーへの垂直避難が現実的な選択になります。どの建物が指定されているかは平時に調べておかないと、当日には探せません。避難手段も条件次第です。原則は徒歩で、車は渋滞で動けなくなる危険があるため勧められませんが、要配慮者がいる場合や避難距離が長い地域では自治体が車の利用を前提にした計画を作っていることもあります。夜間、雨天、停電時は移動の速度が落ちます。自宅・職場・学校それぞれの避難先と経路、家族の落ち合う場所まで先に決めておいてください。

よくある間違い・注意点

  • 「低リスク」を安全だと読む — 判定の境目は標高15m・海岸10kmという一律の値で、地域ごとの想定津波高を見ていません。最大クラスの想定が20mを超える沿岸もあります。必ず自治体のハザードマップで浸水想定を確認してください。
  • 遡上目安を「津波が来るまでの残り時間」と考える — この分数は海岸に津波が届いたあと内陸のその地点まで届く目安です。地震発生から海岸に第一波が届くまでの時間は含まれていません。
  • 警報の発表を待ってから動く — 震源が陸地に近いと警報が津波の襲来に間に合わないことがあります。強い揺れ、または弱くても長い揺れを感じたら、警報を待たずに避難を始めてください。
  • 第一波が小さかったので戻る — 津波は繰り返し襲い、後から来る波のほうが高くなることがあります。警報・注意報が解除されるまで避難を続けてください。
  • 「潮が引いたら津波」と覚えている — 断層の動き方によっては引き波を伴わず、最初から押し波で始まります。海面の変化を待って判断してはいけません。
  • 標高を思い込みで入力する — 住所ごとの標高は国土地理院の地理院地図で確認できます。数メートルの違いが判定を変えるため、実測値を使ってください。
  • 避難先を決めずに当日探す — 高台が遠い平野部では、自治体が指定した津波避難ビルや避難タワーへの垂直避難が現実的です。指定先と経路は平時に確認しておいてください。

参考資料・一次情報

避難の判断は、下記の一次情報と自治体のハザードマップに従ってください。

※本ページの判定は標高と海岸距離だけを見た粗い目安であり、避難の要否を決めるものではありません。実際の浸水想定は自治体のハザードマップ、避難の指示は自治体と気象庁の発表に従ってください。強い揺れや長い揺れを感じたときは、この計算を待たずに避難を開始してください。

よくある質問(FAQ)

「低リスク」と出たら避難しなくてよいですか?

いいえ。この判定の境目は標高15m・海岸10kmという一律の値で、地域ごとに想定されている津波の高さを見ていません。最大クラスの想定が20mを超える沿岸もあります。自分の場所が浸水想定区域に入っているかどうかは、国土交通省のハザードマップポータルサイトや自治体の津波ハザードマップで確認してください。津波警報が発表されたら判定にかかわらず避難してください。

「内陸への遡上目安」は津波が来るまでの残り時間ですか?

違います。海岸に津波が届いたあと、そこから内陸のその地点まで届くのにかかるおおよその時間です。地震が起きてから海岸に第一波が届くまでの時間は含まれていません。第一波の到達時刻は震源の位置と地震の規模で決まる値で、気象庁が津波警報・注意報と一緒に発表します。

津波警報はどのくらいで発表されますか?

気象庁は地震発生から約3分、緊急地震速報の技術で精度よく震源が求められる一部の地震では約2分を目標に、大津波警報・津波警報・津波注意報を津波予報区ごとに発表します。ただし震源が陸地に近い場合は発表が津波の襲来に間に合わないことがあります。強い揺れ、または弱くても長い揺れを感じたら、発表を待たずに避難を始めてください。

警報の「巨大」「高い」はどういう意味ですか?

マグニチュード8を超えるような巨大地震では、精度のよい規模をすぐに求められないため、予想される高さを数値ではなく言葉で伝えます。大津波警報のときは「巨大」、津波警報のときは「高い」です。数値が出ていないのは小さいという意味ではなく、非常事態を伝える表現です。その後、規模が精度よく求められた時点で数値に更新されます。

第一波をやり過ごせば戻れますか?

戻ってはいけません。津波は反射を繰り返して長い時間くり返し襲い、複数の波が重なることで後から来る波のほうが高くなることがあります。同じ予報区の中でも場所によって数十分から1時間以上遅れて到達することがあります。警報・注意報が解除されるまで避難を続けてください。

避難は車を使ってもよいですか?

原則は徒歩です。多くの人が一斉に車で動くと渋滞が発生し、道路上で動けなくなる危険があります。ただし高台まで距離のある地域や要配慮者がいる場合は、自治体が車の利用を織り込んだ避難計画を作っていることがあります。自分の地域の地域防災計画と避難計画を平時に確認してください。

高台がない平地ではどこへ逃げればよいですか?

自治体が指定している津波避難ビルや津波避難タワーへの垂直避難が現実的な選択になります。指定されている建物と、そこまでの経路は当日には探せないので、平時に自治体のハザードマップと避難場所一覧で確認しておいてください。夜間や停電時にたどり着けるかどうかも、実際に歩いて確かめておくと確実です。

標高はどうやって調べればよいですか?

国土地理院の地理院地図で、住所や地図上の地点を指定すると標高が表示されます。海抜表示の看板が設置されている自治体もあります。数メートルの違いでこの計算機の判定が変わるため、思い込みではなく実測値を入力してください。