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停電時に必要なバッテリー容量

端末の台数・容量・停電日数・変換効率から、必要な蓄電容量と不足分、追加購入の費用を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

停電時に必要なバッテリー容量ツール

必要な実効容量は台数×1台の容量×1日の充電回数×日数で、4台×4,500mAh×1.5回×3日=81,000mAhです。モバイルバッテリーは内部の電圧変換で2〜4割が損失になるため、変換効率65%で割り戻すと必要な公称容量は124,615mAh。1万mAh単位で切り上げると130,000mAhの製品構成になります。手持ちの10,000mAhで充電できるのは1.4回分にとどまり、不足は114,615mAh。1万mAhあたり3,200円で12個分を買い足すと38,400円です。

機器ごとの内蔵バッテリー容量の目安

機器容量の目安1回の充電で使える時間
スマートフォン3,000〜5,000mAh節約すれば1〜2日
タブレット7,000〜11,000mAh6〜10時間
ノートパソコン40〜60Wh(約11,000〜16,000mAh相当)4〜8時間
携帯ラジオ・LEDランタン1,000〜3,000mAh10〜30時間

電源の確保手段の比較

手段容量の目安価格の目安
モバイルバッテリー10,000〜30,000mAh3,000〜9,000円
ポータブル電源200〜1,500Wh20,000〜200,000円
乾電池式の充電器単三4本で1回分に満たない1,000〜3,000円
自動車のシガーソケット燃料がある間は継続可能1,000〜3,000円
折りたたみソーラーパネル晴天で1日1〜2回分5,000〜30,000円

※参考計算です。製品の容量・寸法・保存期間は商品ごとに異なるため、実際の表示と保管場所の寸法を確認してください。

停電時に必要なバッテリー容量の詳しい解説

モバイルバッテリーの表示容量をそのまま当てにすると計算が合わないのは、内部で電圧を変換する際に損失が生じるためです。バッテリーの記載は3.7ボルト基準の容量で、実際に端末へ渡すには5ボルトへ昇圧する必要があり、この過程と熱で2割から4割が失われます。1万mAhの製品で4,500mAhのスマートフォンを2回充電できないのはこのためで、計画では変換効率を6割から7割で見ておく必要があります。

判断が分かれるのは、どの機器まで維持するかです。スマートフォンは情報収集と安否確認に不可欠ですが、タブレットやノートパソコンまで含めると必要容量は一気に跳ね上がります。停電が長引く前提なら、画面の明るさを落とし、通信を絞り、使わない時間は電源を切る運用で1台あたりの消費を半分近くまで下げられます。容量を増やすより消費を減らすほうが、費用の面では効率が良くなります。

見落とされやすいのがバッテリー自身の自己放電と劣化です。満充電で置いておいても月に数パーセントずつ減り、数年放置すれば容量が大きく落ちます。防災用として仕舞い込むのではなく、日常で使いながら半年に一度は充電状態を確認する運用が現実的です。リチウムイオン電池は高温と満充電の長期放置で劣化が進むため、保管は涼しい場所で7割程度の充電状態が適するとされています。

充電の順番も決めておく価値があります。停電の初期に手元の機器をすべて満充電にしておけば、その後の消費を抑えられます。使う端末を1台に絞り、残りは電源を切って予備に回す運用にすると、同じ容量でも持つ日数が延びます。家族の中で連絡役を1人に決めておけば、複数台を同時に使う必要もなくなります。ラジオや懐中電灯を乾電池式にしておくと、蓄電容量をスマートフォンに集中させられます。容量を増やす前に、使い方の設計で稼げる余地があります。

手段の選び方も条件で変わります。停電が数時間なら手持ちのモバイルバッテリーで足りますが、数日に及ぶなら容量あたりの単価が安いポータブル電源や、燃料がある間は使い続けられる自動車からの給電が有利です。ソーラーパネルは晴天なら継続的に得られますが、天候に左右されます。集合住宅か戸建てか、車の有無によって最適な組み合わせは変わるため、複数の手段を組み合わせて備えるのが確実です。

業界・現場での使い方

家庭の防災計画

世帯の端末台数から必要容量を出し、買い足す製品の容量を決めます。

事業所のBCP

在館者の連絡手段を維持するために必要な蓄電量を見積もります。

避難所の運営計画

想定人数から充電の需要を算出し、電源設備の規模を検討します。

小売の売場提案

停電日数ごとの必要容量を示し、適切な製品への買い替えを案内します。

よくある間違い・注意点

  • 表示容量をそのまま使えると考える — 電圧変換の損失で2〜4割が失われ、実際に充電できる量は表示より少なくなります。
  • スマートフォン以外の機器を数えない — タブレットやノートパソコンを含めると必要容量が数倍になります。
  • 満充電のまま長期間保管する — 高温と満充電の組み合わせは劣化を早めます。7割程度の充電で涼しい場所に置いてください。
  • 充電の残量を確認せずに仕舞う — 自己放電で数か月後には減っています。半年に一度は確認と充電が必要です。
  • 充電する手段を一つに絞る — 車からの給電やソーラーなど複数の手段を持たないと、長期の停電に対応できません。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

スマートフォン4台で3日分なら何mAh必要ですか?

1日1.5回の充電で実効81,000mAh、変換効率65%なら公称124,615mAhが必要です。

変換効率はどのくらいで見ればよいですか?

一般には60〜70%です。低温では効率がさらに下がるため、余裕を持って見込んでください。

1万mAhのバッテリーで何回充電できますか?

4,500mAhの端末なら効率65%で1.4回程度です。2回分には届きません。

ポータブル電源とどちらがよいですか?

数時間ならモバイルバッテリー、数日ならポータブル電源が容量あたりの単価で有利です。

保管方法に注意点はありますか?

涼しい場所で7割程度の充電状態が適するとされています。満充電での高温放置は劣化を早めます。

乾電池式の充電器は役に立ちますか?

容量が小さく1回分に満たないことが多いものの、他の手段が尽きたときの補助にはなります。

車から充電できますか?

シガーソケット用の充電器があれば可能です。エンジンをかける必要があるため換気と燃料の残量に注意してください。

ソーラーパネルは実用的ですか?

晴天なら1日1〜2回分が目安です。天候に左右されるため単独の手段にはできません。