AI翻訳料金
機械翻訳の月額費用を、課金方式と月あたりの単語数から試算する無料電卓。文字単価から単語単価への換算、無料枠の効き方、下訳としての限界まで解説します。
AI翻訳料金ツール
計算式と前提
月額 = 固定費 + 月単語数 × 単語単価
既定値は「定額+従量の翻訳サービス」で月10万語です。固定費1,000円+100,000語×0.025円=3,500円という流れで出しています。他の2つは固定費がなく、大規模言語モデルのAPIが0.05円/語、従量課金の機械翻訳APIが0.02円/語です。この単価は、公表されている100万文字あたりの料金を「1語=8文字」「1ドル=150円」で換算した概算で、税や為替の変動、無料枠、まとめ払いの割引は含みません。1語8文字という換算は、大手クラウド事業者のドキュメント翻訳の仕様で「1ページあたり4,000文字または500語を超えないこと」とされていることから置いたものです。
早見表
月あたりの単語数別の月額(この計算機の出力)
| 月単語数 | 定額+従量(既定値) | 大規模言語モデルのAPI | 従量課金の機械翻訳API |
|---|---|---|---|
| 1万語 | 1,250円 | 500円 | 200円 |
| 5万語 | 2,250円 | 2,500円 | 1,000円 |
| 10万語(既定値) | 3,500円 | 5,000円 | 2,000円 |
| 50万語 | 13,500円 | 25,000円 | 10,000円 |
| 100万語 | 26,000円 | 50,000円 | 20,000円 |
※計算機で同じ値を入れたときの出力と同じです。定額分があるため、月5万語のあたりで定額型と大規模言語モデルの順位が入れ替わります。
公表されている100万文字あたりの料金(大手クラウド事業者の翻訳API)
| 方式 | 100万文字あたり | 備考 |
|---|---|---|
| 汎用のニューラル機械翻訳 | 20米ドル | 毎月最初の50万文字は無料クレジットの対象 |
| カスタムモデル | 80米ドル | 月50万〜2億5,000万文字の帯。使用量が増えると単価が下がる |
| 適応型翻訳(大規模言語モデル) | 入力25米ドル+出力25米ドル | 入力と出力を別々に計測 |
| 翻訳用の大規模言語モデル | 入力10米ドル+出力10米ドル | 合計では汎用の機械翻訳と同等 |
| ドキュメント翻訳 | 1ページ0.08米ドル | カスタムモデルは1ページ0.25米ドル |
※大手クラウド事業者の公式料金ページ(日本語版)の記載によります。課金は文字(コードポイント)単位で、空白も課金対象です。この表は計算機の出力ではありません。
翻訳APIの料金はどこで決まるか
機械翻訳の料金が「文字数いくら」で決まるのは、処理量が文章の長さにほぼ比例するからです。大手クラウド事業者の公式料金では、汎用のニューラル機械翻訳が100万文字あたり20米ドル、カスタムモデルが同80米ドル、大規模言語モデルを使う適応型翻訳が入力・出力それぞれ100万文字あたり25米ドルと設定されています。この計算機は単語数で入力を受けるので換算が要ります。同事業者がドキュメント翻訳の1ページを「4,000文字または500語」と置いていることから1語8文字とすると、100万文字は約12万5,000語、20米ドルは1語あたり約0.00016米ドル、1ドル150円で約0.024円です。この計算機の0.02円/語はその水準に合わせた値です。
実務で判断が分かれるのは、定額型と従量型のどちらを取るかです。定額分があるプランは少量では割高で、量が増えるほど1語あたりが下がります。この計算機の前提では、月5万語のあたりで定額型と大規模言語モデルの順位が入れ替わり、月100万語では26,000円と50,000円で倍近い差が開きます。分岐点は自分の月間文字数で変わるので、まず1か月分の原稿の文字数を数え、8で割って単語数に直してから比べるのが確実です。加えて、汎用の機械翻訳には毎月最初の50万文字を無料クレジットで賄う仕組みがあり、小規模な用途ではそもそも請求が立たないこともあります。
見落とされやすいのは、課金の対象が「翻訳された文字」ではなく「送った文字」だという点です。公式の説明では、リクエストに含めるすべての文字が請求対象で、翻訳されない文字や空白も含まれます。空のリクエストにも1文字分が課金されます。マークアップを含んだまま送れば、そのタグの文字数も請求に乗ります。さらに、複数の言語に一括翻訳する場合は、処理される文字数が「元の文字数×対象言語の数」になります。日本語から英語・中国語・韓国語へ同時に出すなら、請求は3倍で計算されるということです。見積もりのときに言語数を掛け忘れると、実績が想定の数倍になります。
条件による違いも押さえておきます。機械翻訳の品質は分野で大きく変わり、定型的な文書では下訳としてそのまま使える一方、法務・医療・広告のように語の選択が結果を左右する領域では、人の確認を前提にした工程を組む必要があります。費用を比べるときは、API料金だけでなく確認と修正にかかる時間まで含めると判断がぶれません。個人情報や営業秘密を含む文章を外部のAPIへ送る場合は、個人情報保護法上の取扱いと、送信したデータが学習に使われないかを契約で確認する必要があります。委託先の監督や安全管理措置の考え方は、個人情報保護委員会が示す指針で確認できます。契約や法令の適用について判断が必要な場合は、専門家にご相談ください。
よくある間違い・注意点
- 翻訳された文字数で見積もる — 課金の対象は送った文字です。翻訳されない文字も空白も請求に含まれ、空のリクエストにも1文字分が課金されます。
- 対象言語の数を掛け忘れる — 一括翻訳では、処理される文字数が「元の文字数×対象言語の数」になります。3言語に出すなら請求は3倍です。
- 単語と文字を混ぜて計算する — 公式の料金は文字あたり、この計算機の入力は単語です。この解説では1語8文字として換算しています。原稿の文字数から入れる場合は8で割ってください。
- 無料枠を無視して比較する — 汎用の機械翻訳には毎月最初の50万文字ぶんの無料クレジットがあります。小規模な用途では、従量課金でも請求が立たないことがあります。
- API料金だけで人手の翻訳と比べる — 分野によっては、出力の確認と修正にかかる時間のほうが大きくなります。工程まで含めて比べてください。
参考資料・根拠
- 大手クラウド事業者の翻訳API 公式料金ページ(日本語) — 100万文字あたりの単価、無料クレジット、課金対象の文字の定義、ドキュメント1ページの上限(4,000文字または500語)
- 総務省 AIネットワーク社会推進会議 — AIの利活用に関する検討資料
- 個人情報保護委員会 — 個人データを外部サービスへ送信する場合の取扱い
- e-Gov法令検索 個人情報の保護に関する法律 — 個人データの第三者提供・委託に関する規律
- 総務省 — 情報通信分野におけるAI利活用の施策
- 情報処理推進機構(IPA) — クラウドサービス利用時のセキュリティ管理
- 文化庁 著作権 — 翻訳(第27条)と著作物のAI利用に関する考え方
- 日本産業標準調査会(JISC) — 翻訳サービスに関する規格(ISO 17100の対応規格を含む)
- 日本銀行「東京市場 ドル・円 スポット 17時時点/月中平均」 — 円換算に使う為替相場の確認
※本ツールの単語単価は、公表単価を1語8文字・1ドル150円で換算した概算です。実際の請求は各サービスの料金表と適用時点の為替によります。
よくある質問(FAQ)
料金は単語数と文字数のどちらで決まりますか?
大手クラウド事業者の翻訳APIは文字(コードポイント)単位で課金します。この計算機は単語数で受けるため、解説では1語8文字として換算しています。原稿の文字数から入れる場合は、文字数を8で割った値を入力してください。
無料で使える範囲はありますか?
汎用のニューラル機械翻訳には、毎月最初の50万文字ぶんを無料クレジットで賄う仕組みがあります。小規模な用途では請求が立たないこともあります。この計算機は無料枠を反映していないので、少量の場合は実際の請求が表示より小さくなります。
どの方式がいちばん安いですか?
量によって変わります。この計算機の前提では、月1万語なら従量課金の機械翻訳APIが200円ともっとも安く、定額+従量型は1,250円です。一方月5万語のあたりで定額型と大規模言語モデルの順位が入れ替わり、月100万語では26,000円対50,000円になります。自分の月間文字数で確かめてください。
複数の言語に翻訳する場合はどう計算しますか?
一括翻訳では、処理される文字数が元の文字数×対象言語の数になります。3言語に出すなら請求は3倍です。この計算機に入れる単語数も、言語数を掛けた値にしてください。
タグや空白も課金されますか?
されます。公式の説明では、リクエストに含めるすべての文字が請求対象で、翻訳されない文字や空白も含まれます。空のリクエストにも1文字分が課金されます。マークアップを残したまま送ると、そのぶん請求が増えます。
機械翻訳の出力はそのまま使えますか?
分野によります。定型的な文書では下訳として使えることが多い一方、語の選択が結果を左右する領域では人の確認を前提にした工程が要ります。費用を比べるときは、API料金だけでなく確認と修正の時間まで含めてください。
社内の文書を翻訳させても問題ありませんか?
個人情報や営業秘密を含む場合は、送信したデータの取扱いを契約で確認する必要があります。個人データの取扱いは個人情報保護法の規律を受けます。委託先の監督や安全管理措置の考え方は個人情報保護委員会の指針で確認できます。判断に迷う場合は専門家にご相談ください。