ホテル比較 計算ツール
計算式と前提
A合計 = 1泊単価A × 泊数 +(朝食なしなら 1,500円 × 泊数)
B合計 = 1泊単価B × 泊数 +(朝食なしなら 1,500円 × 泊数)
既定値のA8,000円(朝食なし)・B6,500円(朝食付)・3泊なら、Aは8,000×3=24,000円に朝食1,500×3=4,500円が乗って28,500円、Bは6,500×3=19,500円のままです。差は9,000円でBが安いと出ます。1泊単価の差は1,500円しかないのに総額差が9,000円に開くのは、単価差と朝食代の両方が3泊ぶん積み上がるためです。朝食を自分で用意する前提の1泊1,500円は固定値で、変更はできません。
朝食条件が逆転を生む境目
Aを8,000円・朝食なし、Bを朝食付、3泊で固定し、Bの1泊単価だけを動かしたときの計算機の出力です。
| B の1泊単価 | A合計 | B合計 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 6,500円 | 28,500円 | 19,500円 | Bが9,000円安い |
| 7,000円 | 28,500円 | 21,000円 | Bが7,500円安い |
| 8,000円 | 28,500円 | 24,000円 | Bが4,500円安い |
| 9,500円 | 28,500円 | 28,500円 | 同額(損益分岐) |
| 10,000円 | 28,500円 | 30,000円 | Aが1,500円安い |
朝食付の宿は、素泊まりの宿より1泊1,500円まで高くても総額で負けません。単価が同額なら朝食付が4,500円分有利になり、逆転には1,500円を超える単価差が必要です。
泊数を変えたときの総額差
単価はA8,000円(朝食なし)・B6,500円(朝食付)に固定し、泊数だけを変えた場合です。
| 泊数 | A合計 | B合計 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1泊 | 9,500円 | 6,500円 | 3,000円 |
| 2泊 | 19,000円 | 13,000円 | 6,000円 |
| 3泊 | 28,500円 | 19,500円 | 9,000円 |
| 5泊 | 47,500円 | 32,500円 | 15,000円 |
| 7泊 | 66,500円 | 45,500円 | 21,000円 |
宿の2択を総額でそろえる考え方
宿泊費は「1泊単価×泊数」で終わりません。実際に財布から出るのは、そこに朝食・税やサービス料・移動費・キャンセル条件の4つが重なった金額です。この計算機はそのうち金額が大きく、かつ予約サイトの一覧では比較しづらい朝食だけを取り出し、素泊まりの宿には1泊1,500円を足して同じ土俵に載せます。単価だけを見比べていると、朝食付で単価がやや高い宿を、実際には得なのに割高だと判断してしまいます。
1,500円という置き方には根拠と限界があります。館内のビュッフェ朝食を単品で頼めば1,800〜3,000円、駅前の喫茶店のモーニングなら500〜900円、買って部屋で食べるなら300〜600円が一般的な水準です。つまり朝食付を選ばなかったときに本当に出ていく金額は、宿の朝食の定価ではなく、その人が翌朝どこで何を食べるかで決まります。館内で必ず食べる人には1,500円は控えめ、外で軽く済ませる人には過大です。自分の実額が800円なら、表示された差額から700円×泊数を引いて読み替えてください。
実務で判断が分かれるのは、朝食を金額で評価するか時間で評価するかです。始発に近い時間に出る出張日程では、朝食付でも食べられずに価値がゼロになります。逆に小さな子どもや高齢の家族と動く旅程では、朝から店を探す手間が消えること自体に金額以上の意味があり、差額が数千円あっても館内で完結する側を選ぶ判断は合理的です。旅程の性格で答えが変わる部分は計算機では埋められません。
見落とされやすいのは付随費用です。表示単価が税・サービス料込みかどうかで総額は1割前後動きます。自治体によっては宿泊税が別にかかり、1人1泊の定額制と料金帯に応じて上がる方式があり、一定額未満を課税しない枠がある場合もあります。立地が違えば1日あたり数百円から1,500円程度の交通費が加わり、これは泊数ではなく行動日数に比例します。返金不可の割引プランは数千円安い代わりに、予定が動いたときの損失が全額になります。これらはこの計算機に入っていません。
条件による違いもあります。出張の素泊まりは経費精算の都合で食費と宿泊費を分けたい事情があり、あえて朝食なしを選ぶ実務もあります。連泊が長くなるほど、朝食差より洗濯設備や簡易キッチンの有無が効いてきます。繁忙期は単価そのものが数千円単位で動くため、朝食1,500円の差は誤差に飲み込まれます。この計算機の出力は朝食条件をそろえた仮の総額であり、差額が数千円以内に収まった2択は実質互角と読むのが安全です。宿泊税や現地の追加費用が気になる場合は、予約前に施設と自治体の公表情報でご確認ください。
よくある間違い・注意点
- 1泊単価だけで決める — 朝食条件がそろっていない単価は比較になりません。単価差が1,500円以内なら、朝食付のほうが総額で有利です。
- 朝食1,500円を自分の実額に読み替えない — 外で500円で済ませる人にとっては、表示された差額が1泊あたり1,000円ぶん過大です。泊数を掛けて補正してください。
- 税・サービス料込みかを確認しない — 税別表示の単価を入れると総額が1割前後低く出ます。両方の宿を同じ表示条件でそろえてから入力してください。
- 立地差の交通費を無視する — 中心部から離れた宿は単価が安い代わりに、1日往復で数百円から1,500円ほどの移動費が行動日数ぶん加わります。
- 返金不可プランを同列に並べる — 予定変更の可能性がある旅程では、割引額より取消時の損失のほうが大きくなります。金額差だけで判断しないでください。
参考資料
- 観光庁 — 宿泊需要と客室単価の動きを示す一次統計の発行元です。
- 観光庁 宿泊旅行統計調査 — 都道府県別の延べ宿泊者数と客室稼働率。繁忙期の単価変動を読む材料になります。
- 国土交通省 — 観光行政と旅行業の所管。旅行取引の制度情報が確認できます。
- 消費者庁 — 総額表示や有利誤認表示に関する考え方。税別表示の読み方の根拠になります。
- 国民生活センター — 宿泊予約の取消料をめぐる相談事例。返金不可プランの注意点が具体的に分かります。
- 総務省統計局 家計調査 — 宿泊料と外食費の世帯支出。朝食を外で取る場合の実額の目安に使えます。
- e-Gov法令検索 — 旅館業法・旅行業法の条文。営業形態ごとの区分を確認できます。
- 厚生労働省 生活衛生関係 — 旅館業の衛生基準を所管。施設区分の定義が確認できます。
- 東京都主税局 — 宿泊税の税率と免税枠の公式案内です。
- 京都市 — 料金帯に応じて段階的に上がる宿泊税の制度説明です。
よくある質問(FAQ)
朝食代はなぜ1泊1,500円で計算されるのですか
館内のビュッフェ朝食(1,800〜3,000円)と、外で軽く済ませる場合(300〜900円)の中間に置いた固定値です。この値は変更できないため、自分の実額と離れている場合は差額に泊数を掛けて読み替えてください。
表示された差額はそのまま信じてよいですか
朝食条件をそろえた比較としては使えますが、税・サービス料・宿泊税・交通費・ポイント還元は含みません。差額が数千円以内であれば実質は互角と考えたほうが安全です。
宿泊税は含まれていますか
含まれていません。自治体によって1人1泊あたりの定額制と、宿泊料金に応じて段階的に上がる方式があり、一定額未満を課税対象外とする枠が設けられている場合もあります。予約前に自治体の公表情報でご確認ください。
2人で泊まる場合はどう使えばよいですか
1泊単価に1室あたりの合計額を入れると、朝食代が1人分しか加算されないため差額が小さく出ます。人数分の朝食を織り込みたい場合は、1泊単価に人数分の朝食差を上乗せしてから入力してください。
立地の差はどう織り込みますか
移動費は泊数ではなく行動日数に比例します。1日往復の交通費に行動日数を掛けた金額を、遠いほうの宿の1泊単価に均等に上乗せして入力すると近い比較になります。
返金不可プランと変更可能プランはどう比べますか
金額差だけで並べず、予定が動く確率を掛けて考えます。取消料が全額発生する条件では、割引額より取消時の損失のほうが大きくなる場面が多くあります。
ポイント還元は考慮されますか
されません。還元分を反映したい場合は、還元率を掛けた金額を1泊単価から引いた値を入力してください。有効期限や使い道が限られるポイントは、額面どおりの価値がない点にご注意ください。
※本ツールの計算結果は概算です。税務・医療・法律にかかわる判断は、税理士・医師・弁護士など専門家にご相談ください。