ホテル予約変更
チェックインまでの残り時間から、キャンセル・予約変更のときに戻る割合の目安を出す無料電卓です。宿泊約款と標準旅行業約款で取消料の決まり方が違う点もあわせて整理します。
ホテル予約変更ツール
計算式と前提
72時間以上前 → 返金率100%/24時間以上72時間未満 → 50%/24時間未満 → 0%
既定値の「24時間前」を入れると返金率は50%と表示されます。48時間前でも71時間前でも同じ50%で、72時間前になった瞬間に100%へ切り替わります。段の境目ちょうどの値(24/72)は上の区分に入る扱いです。
この3段階は、宿泊予約サイトの「柔軟な料金プラン」でよく見かける型を単純化したものです。返金率の数字そのものは法令で決まっているわけではありません。実際に自分の予約へ適用される率は、施設の宿泊約款の別表、または旅行会社の契約書面に書かれた取消料表で確認してください。
早見表
本ツールが返す返金率
| チェックインまでの残り時間 | 返金率 | 手元に戻らない分 |
|---|---|---|
| 0時間(当日・不泊) | 0% | 全額 |
| 12時間前 | 0% | 全額 |
| 23時間前 | 0% | 全額 |
| 24時間前 | 50% | 半額 |
| 48時間前 | 50% | 半額 |
| 71時間前 | 50% | 半額 |
| 72時間前(3日前) | 100% | なし |
| 168時間前(7日前) | 100% | なし |
旅行会社のパック旅行に適用される取消料の上限
標準旅行業約款(募集型企画旅行契約の部)別表第一が定める上限です。施設に直接申し込んだ宿泊にはこの表は使いません。
| 解除の時期 | 国内旅行 | 海外旅行(航空機利用) |
|---|---|---|
| 40日前以降(ピーク時に開始する旅行) | — | 旅行代金の10%以内 |
| 30日前以降 | — | 20%以内 |
| 20日前以降(日帰りは10日前以降) | 旅行代金の20%以内 | — |
| 7日前以降 | 30%以内 | — |
| 前々日以降 | — | 50%以内 |
| 前日 | 40%以内 | — |
| 当日 | 50%以内 | — |
| 旅行開始後・無連絡不参加 | 100%以内 | 100%以内 |
ピーク時とは、標準旅行業約款の注に定められた12月20日から1月7日まで、4月27日から5月6日まで、7月20日から8月31日までを指します。
詳しい解説
返金率が残り時間で階段状に変わるのは、宿泊が「その日に売れなければ消えてしまう在庫」だからです。3日前に空いた部屋なら売り直せる見込みがまだあり、施設に残る損害は小さくなります。前日や当日になるほど売り直しは難しく、清掃の手配・食材の仕入れ・人員の配置も引き返せません。消費者契約法第9条第1項第1号は、解除に伴う違約金のうち「当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの」は無効と定めています。段階的な料率は、この平均的な損害が時間とともに増えていく形をなぞったものだと考えると読み解きやすくなります。
実務でまず分かれるのは、自分の予約にどのルールが当てはまるかという点です。施設へ直接申し込んだ宿泊契約は、その施設が定める宿泊約款によります。観光庁が示すモデル宿泊約款は、別表第二に「不泊・当日・前日・9日前・20日前」という欄を用意していますが、そこに入るはずの料率は空欄のままで、各施設が自分で埋める形になっています。つまり「何時間前なら何パーセント」という全国共通の基準は存在しません。これに対し、旅行会社が企画したパック旅行は標準旅行業約款の別表第一が働き、国内旅行なら20日前以降20%以内、前日40%以内、当日50%以内という上限が告示で決まっています。同じ「キャンセル料」という言葉でも、根拠になっている文書が別物です。
見落とされやすいのは分母のほうです。モデル宿泊約款の別表第二には「%は、基本宿泊料に対する違約金の比率です」という注が付いています。基本宿泊料は室料(および室料に朝食等の飲食料を含めたもの)を指し、サービス料・消費税・入湯税・現地で頼んだ追加飲食は含みません。支払総額に率を掛けた金額を求められたときは、内訳を確かめる余地があります。連泊を短くした場合については「契約日数が短縮した場合は、その短縮日数にかかわりなく、1日分(初日)の違約金を収受します」と定められており、3泊を1泊に減らしても差の2泊分すべてが違約金になるわけではありません。
条件による違いもあります。15名以上の団体には一般客と別の欄が用意され、宿泊の10日前時点の宿泊人数の10%(端数切り上げ)にあたる人数までは、一部を取りやめても違約金がかからない仕組みが置かれています。海外の宿を海外の予約サイト経由で取った場合は、日本の約款ではなくそのサイトと施設の規約が優先することがあります。「返金不可」と表示されたプランは解除できない契約という意味ではなく、解除しても違約金が全額になる特約だと整理すると混乱が減ります。また、連絡をしないまま当日の所定時刻を過ぎると、宿泊客のほうから解除があったものとみなして処理されることがあり、最も重い区分に入ります。
金額に納得できないときの手掛かりも約款にあります。消費者契約法第9条第2項は、事業者が違約金の支払を請求する場面で消費者から説明を求められたときは、算定根拠の概要を説明するよう努めなければならないと定めています。まず根拠を尋ね、それでも折り合わない場合に消費者ホットラインや消費生活センターへ相談する、という順番が現実的です。ある条項が無効かどうかという最終的な判断は個別事情に左右されるため、争いになりそうな金額のときは弁護士など法律の専門家に相談してください。
よくある間違い・注意点
- 「◯時間前なら必ず全額戻る」と思い込む。返金率に全国共通の基準はありません。本ツールの72時間・24時間という区切りは、よく使われる型を単純化した仮定です。予約確定メールに書かれた取消料表を必ず読んでください。
- 支払総額にキャンセル料率を掛けて計算する。宿泊約款の違約金は基本宿泊料が分母です。サービス料や入湯税、現地での飲食代まで含めた金額に率を掛けると、実際より高い見積もりになります。
- 予約サイトの「無料キャンセル期限」だけで判断する。表示されている期限はそのサイトの締切であり、施設側の締切や現地時間と一致しているとは限りません。日付が変わる基準がどの時間帯かも確認が必要です。
- 日程変更を「キャンセルではない」と考える。予約を取り直す形になる場合、いったん解除して新規契約を結ぶ扱いになり、違約金の対象になることがあります。同じプランで日付だけ動かせるかは施設によります。
- 連絡せずに行かない。不泊は取消料の区分でいちばん重く、連絡していれば当日扱いで済んだ場面でも全額になりえます。遅れる見込みが立った時点で到着予定時刻を伝えてください。
参考資料
よくある質問(FAQ)
大手の予約サイトなら無料でキャンセルできますか?
サイトによって「無料キャンセル」を選べるプランが用意されていますが、無料になる期限はプランごとに違います。同じ施設・同じ部屋でも、料金の安いプランほど期限が早いか、そもそも返金不可であることが多い作りです。無料の期限が予約画面のどこに表示されているかを、申し込む前に確かめてください。
返金不可プランは解除できないという意味ですか?
解除そのものはできます。返金不可とは、解除しても違約金が全額になる特約だと考えてください。宿泊約款でも、宿泊客はいつでも申し出て契約を解除できると定めたうえで、別表の違約金を申し受けるという組み立てになっています。
当日に日程を変更したいときはどうなりますか?
同じ予約のまま日付だけ動かせるかは施設の運用によります。取り直しになる場合は、いったん解除して新しく契約する扱いとなり、当日区分の違約金が発生しえます。まず施設へ直接連絡して、変更として扱えるかを確認するのが確実です。
キャンセル料は支払総額にかかりますか?
モデル宿泊約款の別表第二は、違約金の比率は基本宿泊料に対するものだと注記しています。基本宿泊料は室料(および朝食等の飲食料を含めたもの)で、サービス料・消費税・入湯税・追加の飲食は別枠です。請求額の分母がどこかは確認する価値があります。
3泊の予約を1泊に短くしたら2泊分取られますか?
モデル宿泊約款の別表第二には「契約日数が短縮した場合は、その短縮日数にかかわりなく、1日分(初日)の違約金を収受します」という注があります。これに沿った約款であれば、短縮した日数すべてが違約金になるわけではありません。
連絡しないで行かなかったらどうなりますか?
宿泊約款では、連絡がないまま当日の所定の時刻(到着予定時刻を伝えている場合はそこから一定時間)を過ぎると、宿泊客によって契約が解除されたものとみなして処理することがある、と定められています。不泊は違約金の区分でいちばん重くなります。
請求されたキャンセル料に納得できないときは?
消費者契約法第9条第2項により、事業者は説明を求められたときは違約金の算定根拠の概要を説明するよう努めることとされています。まず根拠を尋ね、折り合わなければ消費生活センターに相談してください。無効かどうかの最終的な判断は個別事情によるため、金額が大きい場合は法律の専門家への相談が向きます。
旅行会社のパック旅行だと料率は違いますか?
違います。募集型企画旅行には標準旅行業約款の別表第一が適用され、国内旅行は20日前以降20%以内・前日40%以内・当日50%以内、海外旅行(航空機利用)は30日前以降20%以内・前々日以降50%以内という上限があります。施設へ直接申し込んだ宿泊とは根拠になる文書が異なります。