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船釣り道糸潮流オモリ

道糸の角度計算

水深・潮流の速さ・オモリとラインの号数から、道糸の傾き・出すべき糸の長さ・必要なオモリの号数を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

道糸の角度計算ツール

道糸にかかる抵抗は相対流速の2乗×糸の直径×水深に比例します。既定値では潮1.2ノットから船の流れ0.5ノットを引き、風の影響0.15ノットを足して相対流速0.85ノット=0.44m/s。PE3号の直径0.29mmと水深80mから抵抗は1.48Nとなり、オモリ80号の水中重量2.68Nと比べた傾きは28.9度です。出すべき糸は80÷cos28.9度=91.4mで、余分は11.4m。角度を20度に抑えるには130号が必要になります。

潮流の速さと道糸の傾きの目安(水深80m・PE3号・80号)

相対流速おおよその角度状態
0.3ノット以下5度未満ほぼ真下に落ちる
0.5〜1.0ノット10〜25度問題なく底が取れる
1.0〜1.5ノット25〜40度糸を送りながら底を取る
2.0ノット以上50度以上オモリの増量が必要

PE号数と直径・抵抗の関係

PE号数直径の目安抵抗の比
1号0.17mm0.58
2号0.23mm0.82
3号0.29mm1.00
5号0.37mm1.29

※参考計算です。海況・気象・機材の仕様によって結果は変わるため、実機の仕様書と現地の状況で確認してください。

道糸の角度計算の詳しい解説

船釣りで糸が斜めになるのは、潮を受けた道糸に働く抵抗がオモリの水中重量と釣り合う位置まで傾くためです。抵抗は流速の2乗に比例するので、潮が2倍になれば力は4倍になります。一方でオモリを2倍にしても抵抗そのものは変わらないため、同じ角度を保つには潮の増加分より大きな増量が必要です。角度の正接が抵抗とオモリの比で決まるという関係を押さえておくと、現場での増量の判断が速くなります。

判断が分かれるのは、オモリを増やすか道糸を細くするかです。船宿が号数を統一している場合は増量できないため、細い道糸に替えて抵抗そのものを減らす方法が採られます。ただし細糸は強度と耐摩耗性が下がり、根ズレや大物への対応力を犠牲にします。号数を1つ落とすと抵抗は2割前後減りますが、その分やり取りは慎重にならざるを得ません。高比重の道糸で沈みを助ける選択肢もあります。

見落とされやすいのは、船が潮に乗って流れている場合の相対流速です。潮が1.2ノットでも船が同じ向きに0.5ノット流れていれば、糸が受ける流れは0.7ノットにすぎません。逆に風が潮と逆向きに船を押すと相対流速は増え、同じ潮でも角度が跳ね上がります。風速と潮の向きが揃っているかどうかで結果は大きく変わるため、船長の流し方を見ておくことが判断材料になります。

水深が深いほど抵抗を受ける糸の長さが増えるので、浅場では気にならない潮でも深場では底が取れなくなります。二枚潮では表層と底層で向きが違い、実際の糸の形は単純な直線にはなりません。角度が40度を超えたら底を切ってタナを取り直すか、船長の指示に従って移動を待つのが現実的です。斜めになった分だけ合わせも効きにくくなり、アタリの伝達や回収の時間にも影響が及びます。

オモリの号数を上げると、竿の適合や巻き上げの負担、電動リールの消費電力にも影響が出ます。角度を抑えるためだけに極端な増量を選ぶと、手持ちの竿が耐えられず穂先を折る事故につながります。船宿によっては潮の速い時間帯を避けて流す判断をするため、無理に対応するより待つほうが結果的に釣果が伸びることもあります。出す糸の長さはリールの糸巻き量に直結するので、深場を狙う日は下巻きを含めた残量を出船前に確認しておくと安心です。

業界・現場での使い方

船宿の仕掛け案内

当日の潮に対して指定する号数の根拠を示し、乗船者の準備を揃えます。

遊漁船の安全運航

角度が大きい状況を数値で共有し、オマツリと根掛かりの発生を減らします。

釣具店の相談対応

釣り場の水深と潮からライン号数とオモリの組み合わせを提案します。

個人の釣行準備

想定する水深と潮からオモリの持参量を決め、不足を防ぎます。

よくある間違い・注意点

  • 水深の分だけ糸を出せば底に着くと考える — 斜めになった分だけ余分に必要で、水深80mでも90m以上出ることがあります。
  • 潮の速さだけで判断する — 船が同じ向きに流れていれば相対流速は下がるため、実感と計算がずれます。
  • オモリだけで対処しようとする — 抵抗は道糸の太さにも比例するため、号数を落とすほうが効く場面があります。
  • 水深が深いときも同じ号数を使う — 抵抗を受ける糸の長さが増えるので、深場ほど重いオモリが必要になります。
  • 出した糸の長さをタナと混同する — 斜めの状態では糸の長さと実際の水深が一致せず、タナがずれます。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

水深80m・潮1.2ノットで角度は何度になりますか?

PE3号・オモリ80号・船の流れ0.5ノット・風5m/sの既定値で28.9度、出すべき糸は91.4mです。

角度は何度までなら底が取れますか?

35度までは通常どおり底が取れます。50度を超えると着底の感触がつかみにくくなります。

オモリを増やすとどれくらい角度が下がりますか?

角度の正接がオモリ重量に反比例します。既定値の28.9度を20度にするには80号から130号が必要です。

道糸を細くするのは有効ですか?

抵抗は直径に比例するため有効です。PE3号を2号にすると抵抗はおよそ2割減ります。

風はどのように効きますか?

船を押して相対流速を変えます。潮と逆向きに吹くと角度が増え、同じ向きなら減ります。

二枚潮のときはどう考えますか?

層ごとに向きが違うため単純な直線にはなりません。計算値は上限の目安として扱ってください。

船宿がオモリの号数を指定するのはなぜですか?

乗船者ごとに角度が違うとオマツリが起きるためです。指定がある場合は必ず従ってください。

余分な糸の長さは何に影響しますか?

合わせが効きにくくなり、アタリの伝達も遅れます。回収の時間も長くなります。