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ポートフォリオリバランス 計算ツール

株式・債券・現金の現在額と目標比率から、目標配分に戻すために必要な売買額を算出します。プラスは買い増し、マイナスは売却の金額です。

最終更新:2026-08-18/監修:計算ツールズ編集部

リバランス計算機

計算式と前提

合計=株式+債券+現金

目標現金比=100%-目標株式比-目標債券比

各資産の調整額=合計×目標比率-現在額

初期値は株式700万円・債券200万円・現金100万円、目標株式比60%・目標債券比30%です。合計は1,000万円(10,000,000円)、現在の株式比率は70.0%、目標現金比は10%になります。株式の目標額は1,000万円×60%=600万円なので調整額は600万円-700万円で-1,000,000円、債券は300万円-200万円で+1,000,000円、現金は100万円-100万円で0円です。つまり株式を100万円分売り、その資金で債券を100万円分買えば目標配分に戻ります。売買手数料・税金・為替は含めていません。

早見表

目標60:30:10に対する調整額(債券200万円・現金100万円で固定、株式のみ変動)

株式現在額合計現在の株式比率株式調整債券調整現金調整
500万円800万円62.5%-20万円+40万円-20万円
600万円900万円66.7%-60万円+70万円-10万円
700万円1,000万円70.0%-100万円+100万円0円
800万円1,100万円72.7%-140万円+130万円+10万円
1,000万円1,300万円76.9%-220万円+190万円+30万円

目標株式比を変えたときの調整額(株式700・債券200・現金100万円で固定)

目標株式比目標債券比目標現金比株式調整債券調整現金調整
50%40%10%-200万円+200万円0円
60%30%10%-100万円+100万円0円
70%20%10%0円0円0円
80%15%5%+100万円-50万円-50万円

いずれも計算ツールに同じ数値を入力したときの出力です。合計が変わらない範囲では、株式の売却額と債券・現金の買い増し額はぴったり相殺されます。

詳しい解説

リバランスが必要になるのは、資産配分が値動きによって勝手に変わるからです。株式60%・債券30%・現金10%で始めても、株式だけが伸びれば比率は70%、80%と上がっていきます。目標配分は本来「どこまでの下落に耐えられるか」を翻訳したものなので、比率が上がれば意図しない大きさのリスクを抱え続けることになります。株式比率が60%なら株式が30%下落しても全体の目減りは18%ですが、比率が80%まで上がっていれば24%になります。リバランスは利益を増やすための操作というより、自分が決めたリスクの大きさに資産を戻す作業です。

実務で判断が分かれるのは、いつ実行するかという頻度の設計です。大きく分けて、年1回など日付で決める定期方式と、目標比から一定幅(5ポイントなど)ずれたときだけ動かす乖離許容方式があります。定期方式は判断が入らず続けやすい反面、ずれが小さい年でも売買が発生します。乖離許容方式は無駄な売買が減りますが、相場が動いた局面で自分の判断を挟む余地が生まれます。頻度を上げるほど手数料と税負担が積み上がり、リスク管理の精度はどこかで頭打ちになります。公的年金の運用でも、資産ごとに乖離の許容幅を設けて、その幅を超えたときに戻す考え方が採られています。

見落とされやすいのが税と口座の区別です。課税口座で値上がりした株式を売れば、利益に対して20.315%の税が引かれ、手元に残る資金は調整額どおりになりません。表の「株式-100万円・債券+100万円」を額面どおりに実行すると、税額の分だけ債券の買い付けが不足します。一方、確定拠出年金の口座内で資産を入れ替えるスイッチングや、非課税口座での売買には課税がかかりません。複数の口座を持っているなら、まず非課税の口座内で戻し、それでも足りない分だけ課税口座で調整するほうが有利です。加えて、毎月の積立を続けているなら、新規の資金を比率の下がった資産に振り向けるだけで、売却せずに配分を戻せることもあります。

条件による違いも大きく効きます。資産が数百万円までの蓄積期であれば、積立額の配分を変えるだけで数か月あればずれは吸収でき、売却は基本的に不要です。逆に取り崩し期に入っていて、毎年一定額を引き出すのであれば、その引き出しを比率の高い資産から行うことがそのままリバランスになります。適切な目標配分自体も、給与収入が安定している時期は株式を高めに、収入が途切れる時期は現金を厚めにと動きます。なお具体的な商品選択や税務の取り扱いは個別事情で結論が変わるため、金額が大きい場合は税理士や資格を持つ相談窓口で確認してください。

よくある間違い・注意点

  • 合計額だけを見て比率を確認しない — 資産が増えていても、株式比率が目標を10ポイント超えていればリスクは想定より大きくなっています。判断材料は残高ではなく比率です。
  • 調整額をそのまま売買する — 課税口座では売却益に20.315%が課されるため、手取りは調整額より少なくなります。買い付け側は税引後の金額で組み直してください。
  • 毎月リバランスする — 頻度を上げてもリスク管理の精度はほとんど改善せず、手数料と税だけが積み上がります。年1回か、乖離5ポイント超のいずれかで十分です。
  • 下がった資産を買い増せない — リバランスは値下がりした資産を買う操作を必ず含みます。ここで手が止まるなら、目標配分そのものが自分のリスク許容度を超えている可能性があります。
  • 相場を見て目標比率を動かす — 上昇局面で株式の目標比を引き上げると、リバランスの意味がなくなります。目標比は年齢や収入の変化など、相場以外の理由でのみ見直してください。

参考資料

※本ツールは配分の算術のみを行う参考計算です。個別商品の選択、税務の取り扱い、法的な判断については、税理士・金融機関等の専門家にご確認ください。

よくある質問(FAQ)

リバランスはどのくらいの頻度で行うべきですか

年1回の定期実行か、目標比から5ポイント以上ずれたときの実行が一般的です。四半期ごとや毎月に増やしても、リスク管理の精度はほとんど変わらない一方で売買コストと税負担が増えます。日付を決めて年1回だけ確認する方法は判断が入らず、続けやすさの面でも扱いやすい設計です。

売らずにリバランスする方法はありますか

毎月の積立を続けている場合は、新規の資金を比率が下がった資産に集中させることで、売却せずに配分を戻せます。積立額が資産全体に対して大きいほど早く戻ります。売却を伴わないため課税も発生せず、蓄積期にはこの方法が基本になります。

税金はいくらかかりますか

課税口座で値上がりした資産を売却した場合、譲渡益に対して所得税・復興特別所得税・住民税を合わせた20.315%がかかります。100万円分を売却しても、そのうち利益部分が40万円であれば税額はおよそ8万円で、再投資に回せる資金はその分減ります。非課税口座や確定拠出年金の口座内での入れ替えには課税されません。

目標株式比と目標債券比の合計が100%を超えるとどうなりますか

目標現金比がマイナスとして表示されます。これは現金をマイナスで保有する、つまり借入で投資する前提を意味するため、通常は入力の誤りです。株式と債券の目標比の合計が100%以下になるよう入力し直してください。

目標比率はどう決めればよいですか

耐えられる下落幅から逆算する方法が扱いやすい方法です。株式が30%下落しても資産全体の目減りを15%までにとどめたいなら、株式比率は50%が上限になります。年齢から決める簡便法もありますが、収入の安定度や近い将来の支出予定のほうが影響が大きく、住宅購入や学費の支払いが数年以内にあるなら現金の比率を厚くする判断が優先します。

複数の口座に分かれている場合はどう計算しますか

まず口座をまたいで資産の種類ごとに合計し、全体の比率で判断します。そのうえで、実際の売買は非課税口座や確定拠出年金の口座内から優先して行うと税負担を抑えられます。口座ごとに別々の配分を維持しようとすると、全体の比率が意図しない形になりやすいので避けてください。

暴落した直後にリバランスしてもよいのですか

ルールとしては、下落で株式比率が目標を下回ったなら買い増すのが本来の動きです。ただし生活費や近い支出に手を付けるほど買い増すのは本末転倒で、現金の目標比を割り込む調整は行わないという歯止めを先に決めておくのが安全です。判断に迷う局面ほど、あらかじめ決めた頻度と乖離幅に従うほうが結果が安定します。