教育資金詳細
幼稚園から大学卒業までの教育資金は、すべて公立なら約1,000万円、すべて私立なら約2,300万円が目安です。進路の組み合わせを選ぶと総額の見当がつき、月額に直したときの負担感まで確かめられます。
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計算式と前提
総額 = 選んだ進路の組み合わせに対応する概算額
進路を選ぶと、幼稚園から大学卒業までにかかる教育費の総額の目安が出ます。既定の「大学私立」は1,700万円で、幼稚園から高校までを公立で通い、大学だけ私立に進んで下宿する前提です。ほかは、すべて公立(大学は国公立・自宅通学)が1,000万円、混合(幼稚園と高校が私立、大学は私立文系・自宅通学)が1,500万円、すべて私立(幼稚園から大学まで私立・自宅通学)が2,300万円です。いずれも学校に納める費用だけでなく、塾や習い事、受験費用、入学時の諸費用を含んだ概算になっています。
教育資金の早見表
進路別の総額と月額換算(0歳から18歳までの216か月で割った額)
| 進路 | 総額 | 月額換算 | 想定している通い方 |
|---|---|---|---|
| すべて公立 | 1,000万円 | 約4.6万円 | 大学は国公立・自宅から通学 |
| 混合 | 1,500万円 | 約6.9万円 | 幼稚園と高校が私立、大学は私立文系・自宅通学 |
| 大学私立(既定値) | 1,700万円 | 約7.9万円 | 高校まで公立、大学は私立で下宿 |
| すべて私立 | 2,300万円 | 約10.6万円 | 幼稚園から大学まで私立・自宅通学 |
在学中の学習費(年額の目安・文部科学省 子供の学習費調査 令和3年度)
| 段階 | 公立 | 私立 | 公私の差 |
|---|---|---|---|
| 幼稚園(3年) | 年16.5万円 | 年30.9万円 | 1.9倍 |
| 小学校(6年) | 年35.3万円 | 年166.7万円 | 4.7倍 |
| 中学校(3年) | 年53.9万円 | 年143.6万円 | 2.7倍 |
| 高等学校・全日制(3年) | 年51.3万円 | 年105.4万円 | 2.1倍 |
| 15年間の合計 | 約577万円 | 約1,840万円 | 約1,263万円の差 |
教育資金の詳しい解説
教育費は、在学中に毎年かかる学習費と、進学のたびにまとまって出る一時金の二つに分かれます。学習費でみると、幼稚園から高校までを公立で通した15年間の合計は約577万円、すべて私立なら約1,840万円です。差の大半は小学校で生まれます。公立の年35万円に対して私立は年167万円と5倍近く、それが6年続くため、この段階だけで約790万円の開きになります。ここに大学の納付金が乗り、国公立は入学料と4年分の授業料でおよそ243万円、私立文系は400万円前後、私立理系は540万円前後です。本ツールの1,000万〜2,300万円という幅は、これに受験費用や入学時の諸費用を加えた概算です。
実務で意見が分かれるのは、積み立てをどこに置くかです。学資保険は返戻率が100〜105%程度にとどまる一方、契約者に万一があれば以後の保険料が免除される保障が付きます。投資による積立は期待値では上回りやすいものの、使う年に相場が下がっていれば元本を割ります。18年という期間は運用に向く長さですが、実際に使うのは高校3年の冬から大学1年の春に集中するため、受験の2〜3年前から現金の比率を上げる設計が現実的です。どちらが正解かというより、いつ・いくら要るかを先に決めてから置き場所を決める順序が要点になります。
見落とされやすいのは、学費以外の支出です。自宅外通学になると家賃と仕送りで月8万〜10万円、4年間で400万〜500万円が上乗せされます。大学私立の1,700万円が混合の1,500万円を上回るのは、この下宿費用を織り込んでいるためです。受験期の塾や予備校も年50万〜100万円かかり、併願すれば受験料と交通費で数十万円になります。一方で公的な支援もあり、高等学校等就学支援金や高等教育の修学支援新制度は、要件を満たせば授業料や入学金の減免、給付型奨学金の対象になります。上限や所得の要件は見直しが続くため、進学の1年前に最新の案内で確かめてください。
条件による違いも大きく出ます。医歯薬系は6年制で、私立の医学部は6年間で2,000万〜4,000万円と別格です。理系は実験実習費が加わり、文系より年10万〜20万円高くなります。自宅から通える大学があるかどうかでも数百万円変わります。きょうだいの学年差も重要で、1〜2年しか違わないと大学の費用が同じ時期に重なり、家計の負担がピークを迎えます。準備は、総額を18年で割って毎月払う発想よりも、入学時までに300万〜500万円の現金をつくり、在学中の授業料は当時の収入から出す二段構えのほうが破綻しにくくなります。贈与や控除の取り扱いは税理士など専門家にご確認ください。
よくある間違い・注意点
- 学校に納める費用だけを積み上げて総額とする — 塾や習い事、受験料、通学定期、教材費が加わり、自宅外なら仕送りも要ります。納付金は総額の一部にすぎません。
- 総額を18年で割って毎月の目標にする — 実際の支出は大学入学の前後に集中します。月割りの発想では、いちばん必要な時期に手元の現金が足りなくなります。
- 支援制度で全部まかなえると考える — 就学支援金も修学支援新制度も対象や上限が定められており、入学金や施設設備費、生活費までは賄いきれないのが通例です。
- 子ども名義の口座に貯めれば安心だと考える — 親が管理し続けている口座は名義預金として親の財産と扱われることがあります。贈与として成立させるには契約と管理の実態が必要です。
- きょうだいの学年差を考えずに積み立てる — 学年差が1〜2年だと大学の費用が同じ数年に重なります。重なる年の資金は別枠で見ておくと資金繰りが崩れません。
参考資料
- 文部科学省 — 子供の学習費調査、国立大学の授業料標準額、就学支援制度
- 日本学生支援機構 — 奨学金制度と学生生活調査(学生の収入と支出)
- 日本政策金融公庫 — 教育費負担の実態調査、教育一般貸付
- こども家庭庁 — 児童手当・子育て支援の給付制度
- 総務省統計局 — 家計調査による世帯の教育費支出
- 国税庁 — 教育資金の一括贈与の非課税措置、扶養控除
- 金融庁 — 長期・積立・分散投資と資産形成の考え方
- 金融広報中央委員会 — ライフプランと家計管理の解説
- 国民生活センター — 学資保険・教育ローンをめぐる相談事例
※金額は公表統計にもとづく目安です。支援制度の要件や税制の取り扱いは改正されるため、学校・自治体の最新の案内および税理士など専門家の判断でご確認ください。
よくある質問(FAQ)
一人当たり最低どのくらい必要ですか?
幼稚園から大学まですべて公立・国公立で通した場合でも1,000万円が目安です。学習費だけなら15年で約577万円ですが、大学の納付金と受験・入学関連費が加わります。
医学部や歯学部はいくらかかりますか?
6年制で学費の水準も別格です。私立の医学部は6年間で2,000万〜4,000万円が目安で、国公立でも6年分の授業料と入学料で350万円前後になります。ほかの学部の総額に上乗せして考えてください。
いつから準備を始めるべきですか?
生まれてすぐが理想です。0歳から18歳までは216か月あり、総額1,000万円なら月約4.6万円、2,300万円なら月約10.6万円に相当します。開始が6年遅れると同じ総額でも毎月の負担は1.5倍になります。
学資保険とつみたて投資はどちらがよいですか?
学資保険は返戻率100〜105%程度でも払込免除の保障が付く点が価値です。投資は期待値で上回りやすい一方、使う年の相場に左右されます。使う時期が近い資金は現金の比率を上げるなど、目的別に分けて持つ考え方が現実的です。
高校の授業料は無償になりますか?
高等学校等就学支援金により公立高校の授業料相当額が支給され、私立高校にも上限のある加算があります。所得の要件や支給上限は見直しが続いているため、進学前に学校と自治体の最新の案内をご確認ください。
大学無償化の対象になるのはどの世帯ですか?
高等教育の修学支援新制度は、住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯が中心で、授業料・入学金の減免と給付型奨学金が受けられます。扶養する子が3人以上の多子世帯には所得の要件を緩めた枠も設けられています。要件は毎年見直されます。
下宿すると総額はいくら増えますか?
家賃と仕送りで月8万〜10万円、4年間で400万〜500万円が上乗せされます。本ツールで「大学私立」が「混合」より高いのは、この下宿費用を含めているためです。