計算ツールズ

2元1次連立方程式 計算ツール

ax+by=c と dx+ey=f の6つの係数を入れるだけで、x と y を小数第4位まで求めます。解が1組に定まらない場合(2直線が平行または一致する場合)も見分けて表示します。

連立方程式 計算機

計算式と前提

ax + by = c / dx + ey = f

D = ae − bd(係数行列の行列式)

x = (ce − bf) ÷ D / y = (af − cd) ÷ D

既定値の「2x+3y=13、4x−y=5」で計算すると、D = 2×(−1) − 3×4 = −14、 x = (13×(−1) − 3×5) ÷ (−14) = (−28) ÷ (−14) = 2.0000、 y = (2×5 − 13×4) ÷ (−14) = (−42) ÷ (−14) = 3.0000 となります。 もとの式に戻すと 2×2 + 3×3 = 13、4×2 − 3 = 5 で、どちらも成り立っています。 この解き方はクラメルの公式と呼ばれ、加減法や代入法で解いた結果と必ず一致します。

D が 0 のときは x と y が1組に定まりません。この計算機は、そのうえで 「無数にある」(2つの式が同じ直線を表す場合)と「解なし」(2直線が平行で交わらない場合)を見分けて表示します。

早見表

入力例と計算結果

下の6行は、計算機の各欄に同じ数値を入れたときの表示と一致します。

1本目の式2本目の式D=ae−bdxy
2x+3y=134x−y=5−142.00003.0000
x+y=5x−y=1−23.00002.0000
3x+2y=12x−y=1−52.80001.8000
5x−3y=12x+y=8112.27273.4545
0.5x+0.25y=2x−y=1−0.753.00002.0000
x+2y=42x+4y=80無数にある無数にある

D(行列式)の値で決まる解のかたち

D=ae−bd2直線の位置関係この計算機の表示
0以外1点で交わるただ1組x と y の数値(小数第4位まで)
0(2式が同じ直線)完全に重なる無数にある(不定)無数にある
0(2式が平行で別の直線)交わらない存在しない(不能)解なし
0(左辺の係数がすべて0で右辺が0でない)直線として成り立たない存在しない解なし

※x+2y=4 と 2x+4y=10 のように、左辺の比は同じで右辺の比だけが違う組は「解なし」と表示されます。

連立方程式が1組に決まる条件と、決まらないときの読み方

2元1次連立方程式は、xy平面上の2本の直線がどこで交わるかを求める問題と同じです。ax+by=c は1本の直線を表し、 dx+ey=f はもう1本の直線を表します。2本が1点で交わればその座標が唯一の解になり、重なっていれば交点は直線上の全ての点になり、 平行で離れていれば交点はありません。この3つの場合を分けているのが D = ae − bd という値です。 D は2本の直線の傾きが同じかどうかを表しており、傾きが一致すると D が 0 になります。 中学校では加減法や代入法で解きますが、その途中で必ず ae − bd に相当する量で割る場面が出てきます。 つまり、解き方が違っても「D が 0 かどうか」という関門は共通です。 連立二元一次方程式は、中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編で第2学年の内容として位置づけられています。

実務や理科の計算で判断が分かれるのは、D がちょうど0ではないが0に非常に近いときの扱いです。 たとえば 1.000x + 2.000y = 3.000 と 1.001x + 2.001y = 3.002 のような組では D は 0.001 程度にしかならず、 係数をわずかに書き換えただけで解が大きく動きます。測定値から係数を作った場合、この状態の解を有効数字どおりに信じるのは危険です。 D の絶対値が係数の大きさに比べて極端に小さいときは、解そのものより「ほぼ平行な2直線である」という事実のほうが情報量を持ちます。 この計算機は D が厳密に 0 のときだけ特別扱いをするので、0に近い場合は数値が表示されます。表示された数値を鵜呑みにせず、 係数を少し動かして解がどれだけ動くかを確かめてください。

見落とされやすいのは入力の形です。この計算機は ax+by=c の形にそろっていることを前提にしています。 2x = 3y + 5 のように文字が両辺に散らばっている式は、移項して 2x − 3y = 5 と直してから入れてください。 y = 2x + 1 のような形なら −2x + y = 1 です。分数係数はそのまま入れられないので、小数に直すか、両辺を何倍かして整数にします。 x/2 + y/3 = 1 なら両辺を6倍して 3x + 2y = 6 とするのが確実です。 また、表示は小数第4位までの四捨五入なので、2.2727 のように循環する解は正確な値(この例では25/11)ではありません。 分数のままの答えが必要なときは、D と分子をそれぞれ整数で求めて約分してください。

使う場面によって、どこに注意すべきかも変わります。文章題では、まず何を x と y に置くかで式が決まります。 「大人と子どもの人数」「単価と個数」のように、単位の違うものを同じ式に入れないことが要点です。 理科や工学の計算では、係数に単位が付いているため、両方の式で単位系をそろえないと D の意味が壊れます。 会計や在庫の按分に使う場合は、解が負の数や小数になったときに現実として成立するかを別に確かめる必要があります。 連立方程式は「その条件の下で数学的にどうなるか」しか答えないので、人数が2.27人という答えが出たときは、 方程式が間違っているのではなく前提の置き方を見直す合図だと考えてください。

よくある間違い・注意点

  • ax+by=c の形に直さずに係数を入れる:y = 2x + 1 のような式は、そのままでは a・b・c に対応しません。−2x + y = 1 と移項してから、a=−2、b=1、c=1 と入れてください。
  • 分数の係数をそのまま入れようとする:x/2 + y/3 = 1 は入力できません。両辺を6倍して 3x + 2y = 6 に直すか、0.5 と 0.3333 のように小数へ直します。小数に直すと丸め誤差が入るので、整数に直すほうが確実です。
  • 「解なし」と「無数にある」を同じものとして扱う:どちらも D が0ですが意味は逆です。「無数にある」は2つの式が同じ直線を表していて条件が1本ぶん足りない状態、「解なし」は矛盾していて同時に満たす点が存在しない状態です。
  • 小数第4位の表示を正確な値だと思う:2.2727 は 25/11 を四捨五入した表示です。この値をそのまま次の計算に使うと誤差が積み上がります。厳密な値が要る場合は分数のまま扱ってください。
  • D が0に近いときの解を有効数字どおりに信じる:2本の直線がほぼ平行な場合、係数のわずかな違いで解が大きく動きます。係数を少し変えて解の動きを見てから、その桁数を信用してよいか判断してください。

出典・参考資料

※表示は小数第4位までの四捨五入です。厳密な分数値が必要な場合は、D と分子をそれぞれ整数で求めて約分してください。

よくある質問(FAQ)

どんな形の式なら入力できますか?

ax+by=c と dx+ey=f の形にそろえたうえで、a・b・c・d・e・f の6つを入れてください。文字が両辺に分かれている式や y=… の形は、移項してから入力します。

係数に負の数や小数は使えますか?

使えます。マイナスはそのまま入力でき、0.5 のような小数も扱えます。分数は入力できないので、小数に直すか両辺を何倍かして整数にしてください。

「解なし」と表示されるのはどんなときですか?

D=ae−bd が0で、かつ2つの式が矛盾しているときです。x+2y=4 と 2x+4y=10 のように、左辺は同じ比なのに右辺の比が違う組が典型例です。2直線が平行で交わりません。

「無数にある」と表示されるのはどんなときですか?

D が0で、しかも2つの式が同じ直線を表しているときです。x+2y=4 と 2x+4y=8 は2本目が1本目を2倍しただけなので、直線上のすべての点が解になります。

答えが割り切れないときの表示はどうなりますか?

小数第4位まで四捨五入して表示します。5x−3y=1、2x+y=8 なら x=2.2727、y=3.4545 と出ますが、正確には 25/11 と 38/11 です。

検算はどうすればよいですか?

表示された x と y を元の2つの式に代入して、左辺と右辺が一致するか確かめてください。既定値なら 2×2+3×3=13、4×2−3=5 となり、どちらも成り立ちます。

3つ以上の文字がある連立方程式にも使えますか?

この計算機は文字が2つ(x と y)で式が2本の場合だけを扱います。3元以上は行列式や逆行列を使う計算ツールのほうが向いています。

学校ではいつ習う内容ですか?

中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編では、連立二元一次方程式は第2学年の「数と式」の内容として示されています。第1学年の一元一次方程式に続く単元です。