TV CM費用
出稿本数と時間帯から、テレビCMの出稿費とGRP単価、接触あたりのコストを試算します。
TV CM費用ツール
計算式と考え方
1本あたりの単価は「基本単価 × 時間帯の係数 × エリアの係数 ×(1−割引率)」で求めます。関東のゴールデン帯で基本単価45万円、割引10%なら405,000円です。200本で出稿費は8,100万円、制作費800万円を加えて総額8,900万円になります。延べ視聴率は「本数 × 平均視聴率」で1,400GRP、1GRPあたりの単価は約57,857円です。1,900万世帯に1,400GRPをかけると延べ2億6,600万の接触となり、1,000接触あたりでは約305円という計算になります。
時間帯とエリアによる単価の違い
| ゴールデン帯 | 19〜22時。視聴率が高く単価も最も高い。家族層への到達に向く |
|---|---|
| 昼帯 | 12〜16時。単価はゴールデンの4割程度。在宅層への反復接触に使われる |
| 深夜帯 | 24時以降。単価は低いが到達する層が限られる |
| エリア | 関東キー局を1とすると関西は4〜5割、地方単独局は1〜2割の水準 |
TV CM費用の詳しい解説
テレビCMの費用は、1本いくらという発想よりも、どれだけの延べ視聴率を買うかという発想で組み立てられます。延べ視聴率はGRPと呼ばれ、出稿本数に平均視聴率を掛けた値です。同じ1,000GRPでも、高視聴率の番組に少ない本数を集中させるか、低視聴率の枠に多くの本数を分散させるかで、到達する人数の広がりが変わります。少ない本数に集中させると、同じ人に繰り返し届く一方で、届かない人も多く残ります。多くの本数に分散させると、より多くの人に1回ずつ届きますが、記憶に残るだけの反復が確保できません。到達率と平均接触回数のどちらを重視するかは、認知の獲得が目的なのか、購入の後押しが目的なのかによって判断が分かれます。買い方にも種類があります。番組を継続的に提供する形と、時間帯を指定して短期間に集中投下する形の二つが基本で、前者は特定の番組の視聴者層に長期間接触でき、番組名とともにブランドが記憶されやすいという特徴があります。後者は新商品の発売やキャンペーンに合わせて短期間で認知を積み上げる用途に向きます。単価は後者のほうが柔軟に交渉されやすく、出稿量が多いほど割引が効きます。年間の出稿予定をまとめて提示できる広告主ほど有利な条件を引き出せる構造があるため、単発の出稿では相場より高くつくことがあります。制作費の位置づけも見落とされがちです。15秒のCMを制作する費用は、出演者、撮影の規模、使用する楽曲によって数百万円から数千万円まで幅があります。出稿費が数千万円の規模になると制作費の比率は下がりますが、小規模な出稿では制作費が総額の大半を占めることもあります。制作したCMを何年使えるかによって実質的な負担は変わるため、出演者の契約期間や使用許諾の範囲は費用計画に直結します。効果の測定については、テレビCMは個々の視聴者の行動を追跡しにくいという制約があります。放映期間中の検索数の変化、指名検索の伸び、店頭の販売データとの相関を見る方法が一般的ですが、他の施策と同時に走っている場合は寄与を切り分けにくくなります。近年は、放映の直後に発生した検索や来訪をひも付けて評価する手法が使われるようになりましたが、遅れて効いてくる認知の効果までは捉えきれません。動画配信への予算移動が進む中でも、テレビCMが残る理由は、短期間で広い層に一斉に届く手段が他に少ないことと、公共の電波で流れているという事実が信頼の裏づけとして働くことにあります。特に高齢層への到達では、いまだに代替が難しい面があります。一方で、若年層への到達効率は下がっており、目的とする層によっては配信広告のほうが費用対効果で上回ります。両方を組み合わせ、重複しない範囲で予算を配分する設計が実務では主流になっています。
業界・現場での使い方
予算の設計
出稿本数と時間帯から必要な予算の規模をつかみます。
効率の比較
GRP単価と接触あたりの単価で他の媒体と比較します。
配分の検討
時間帯やエリアを変えたときの費用と到達の変化を見ます。
よくある間違い・注意点
- 本数だけで効果を見積もる — 同じ本数でも視聴率が違えば延べ視聴率は大きく変わります。GRPで比べてください。
- 制作費を出稿費と別枠で考える — 小規模な出稿では制作費が総額の大半を占めます。合算して効率を判断する必要があります。
- 到達率と接触回数を区別しない — 集中投下と分散では届く人数が変わります。目的に応じてどちらを取るかを決めてください。
関連する規格・法規
- 電通
- 日本広告業協会
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
最低いくらから出稿できますか?
地方局の深夜帯なら数百万円規模から可能です。関東のゴールデン帯では数千万円が現実的な下限になります。
GRP単価の相場はどのくらいですか?
大都市圏では5万〜8万円が一つの範囲とされます。出稿量や時期によって変動します。
効果はどう測りますか?
放映期間中の指名検索や来訪の変化を見る方法が一般的です。他の施策との切り分けには限界があります。