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経産省SBIR助成

事業規模と補助率から、研究開発型スタートアップ向け助成の交付見込額と自己負担、必要な立替資金を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

経産省SBIR助成ツール

計算式と考え方

補助対象経費は事業の総額から対象外の経費を差し引きます。総額3,000万円から300万円を引いて2,700万円です。これに補助率を掛けます。3分の2にあたる66.7%では約1,801万円となり、フェーズ1の上限2,000万円の範囲内であるためそのまま交付見込額になります。自己負担は総額3,000万円から交付額を引いた約1,199万円で、事業総額に対する実質補助率は約60.0%です。間接経費は交付額の10%にあたる約180万円が一般管理費などに充てられます。事業期間12ヶ月では月あたりの資金需要が250万円となり、補助金は原則として精算払いのため、期間中は事業費を立て替える必要があります。

制度の段階と規模の目安

フェーズ1技術の実現可能性を検証する段階です。数百万円から2,000万円程度が上限の目安です
フェーズ2研究開発と試作を進める段階です。数千万円から1億円規模の支援が想定されます
フェーズ3事業化と量産実証の段階です。規模はさらに大きくなり、調達の連携も想定されます
自治体の補助地域の産業振興を目的とした制度です。上限は数百万円から1,000万円程度が中心です

経産省SBIR助成の詳しい解説

研究開発型のスタートアップ向け助成は、返済が不要である点が融資や出資と大きく異なります。株式の希薄化を伴わずに開発資金を得られるため、技術の検証段階では有力な選択肢になります。一方で、資金の性質と手続きの制約を理解しないまま採択を目指すと、採択後に資金繰りで行き詰まる例があります。最も重要な制約は精算払いという仕組みです。補助金は原則として事業が終わってから、証拠書類を提出して確定した金額が支払われます。つまり事業期間中は自社で全額を立て替える必要があり、交付決定を受けても手元の現金は増えません。総額3,000万円の事業であれば、期間中に3,000万円を用意しなければならず、そのうち補助金として戻るのは1年以上先になります。この立替資金をどう確保するかが実務上の最大の論点です。対応の方法はいくつかあります。1つは金融機関からのつなぎ融資で、交付決定通知を担保的な材料として短期の借入を組む方法です。制度によっては概算払いや前金払いが認められる場合もあり、その要件を事前に確認する価値があります。もう1つは事業期間の設計で、支出の山を後半に寄せることで立替期間を短くする方法です。ただし年度をまたぐ制度では計画の変更に承認が必要となることがあり、自由度は限られます。補助対象経費の範囲も判断が分かれる点です。多くの制度で、人件費は研究開発に直接従事した時間分に限られ、経営者の報酬や一般管理費は対象外とされます。設備は原則として事業期間中に取得して使用を開始したものに限られ、汎用性の高い備品は認められないことがあります。既存の資産や、事業開始前に発注した費用も対象外です。この線引きを誤ると、支出したのに補助されない部分が生じ、実質的な補助率が計画より下がります。間接経費は直接経費に対して一定率が上乗せされる仕組みで、一般管理費や事務の人件費に充てられます。制度によって10%から30%程度と幅があり、直接経費に含められない費用をここで賄えるかどうかは、実質的な負担に影響します。見落とされやすいのは、事務負担の大きさです。証拠書類の保管、経費区分ごとの帳簿、購買の相見積もり、実績報告書の作成といった作業が必要で、少人数の組織では開発の時間が削られます。制度によっては専任に近い事務担当が必要になり、その人件費が対象外であれば実質的な負担が増えます。もう1つは、採択後に生じる知的財産や成果の取扱いです。国の資金による成果については、一定の要件のもとで事業者に帰属させる仕組みが定められていますが、報告義務や事業化の状況報告が数年にわたって続くことがあります。制度ごとに要件は異なるため、公募要領の該当箇所を確認し、必要に応じて専門家の助言を得ることが望まれます。

業界・現場での使い方

申請規模の検討

事業総額から交付見込額と自己負担を把握します。

資金繰りの計画

精算払いを前提とした立替資金の必要額を確認します。

事業計画の調整

補助対象外の経費が実質補助率に与える影響を見ます。

よくある間違い・注意点

  • 補助金が先に入ると考える — 原則として精算払いです。事業期間中は全額を立て替える必要があり、つなぎ資金の確保が前提になります。
  • 対象外の経費を見込まない — 経営者の報酬や汎用性の高い備品は対象外とされることがあります。範囲を確認しないと実質補助率が下がります。
  • 事務負担を見積もらない — 証拠書類の管理と報告書の作成に相応の工数がかかります。少人数の組織では開発時間が削られます。

関連する規格・法規

  • VC協会
  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

補助率はどのくらいですか?

制度によりますが、中小企業向けでは3分の2や2分の1が多く使われます。段階や企業規模で変わるため公募要領の確認が必要です。

つなぎ資金はどう調達しますか?

交付決定通知をもとにした金融機関の短期融資が一般的です。制度によっては概算払いが認められる場合があります。

採択されなかった場合はどうなりますか?

申請にかかった費用は自己負担です。次回公募への再申請ができる制度が多く、審査の観点を確認して計画を練り直すことになります。