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広告キャンペーンROI

広告費と制作費、キャンペーン経由の売上から、投資利益率と損益分岐に必要な売上を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

広告キャンペーンROIツール

計算式と考え方

投資額は広告費300万円、制作費80万円、運用費40万円の合計420万円です。売上1,800万円のうち15%は広告がなくても発生したとみなし、増分売上は1,530万円になります。粗利率45%を掛けて688.5万円、追加購入による上乗せ20%の137.7万円を加えると826.2万円です。ここから投資額420万円を引いた406.2万円が利益で、ROIは420万円で割った約96.7%になります。損益分岐に必要な売上は約915万円です。

ROIとROASの違い

ROI(利益−投資額)÷投資額。0%が損益分岐で、100%なら投資額と同額の利益が出たことを意味します
ROAS売上÷広告費。粗利率を反映しないため、400%でも赤字になり得ます
投資額の範囲広告費だけでなく制作費と運用費を含めます。制作費を除くとROIは過大になります
増分の考え方広告がなくても発生した売上を差し引きます。この調整をしないと効果を過大評価します

広告キャンペーンROIの詳しい解説

広告キャンペーンのROIを語るとき、しばしばROASと混同されます。ROASは売上を広告費で割った値で、400%といえば広告費の4倍の売上が立ったという意味です。一方でROIは、利益から投資額を引いたものを投資額で割る指標なので、0%が損益分岐点になります。ROASで400%という数字は、粗利率が25%であれば損益分岐にすぎず、ROIで表せば0%です。両者を混ぜて「ROI400%が優良」と語ると、実態より2倍以上楽観的な評価になります。指標の定義を関係者の間でそろえることが、議論の前提になります。ROIを正しく出すには、投資額の範囲を広く取る必要があります。広告の出稿費だけを分母にすると、制作費や運用の人件費、制作物の翻訳や差し替え、効果測定の設計といった費用が抜け落ちます。動画やグラフィックの制作費は出稿費の2割から4割に達することもあり、これを含めるかどうかでROIは大きく変わります。社内の人件費も、担当者が費やした時間を単価で換算して含めるのが本来の考え方です。分子の側にも調整が必要です。キャンペーン期間中の売上には、広告がなくても発生したはずの分が含まれています。既存顧客の定期的な購入や、他の施策による流入がそれにあたります。この基準線を差し引かずに全額を成果とすると、効果を大きく見誤ります。基準線の推計方法としては、キャンペーンを実施しない地域や顧客群と比較する方法、実施前の数週間の推移から予測して差分を取る方法などがあります。厳密さと手間の兼ね合いで、どの水準まで行うかを決めることになります。判断が分かれるのが、認知やブランドへの寄与をどう扱うかです。認知を目的としたキャンペーンでは、期間中の売上への寄与は小さく、ROIは低く出ます。しかし想起率の向上が数か月から数年にわたって購入確率を押し上げるという考え方があり、短期のROIだけで中止を決めると、長期の需要基盤を削ることになります。実務的な対応は、目的ごとに評価の基準を分けることです。獲得を目的とするキャンペーンには短期のROIを、認知を目的とするものには想起率や検索数といった中間指標を主として置き、売上への寄与は補助的に見ます。時間軸の設定も結論を左右します。単価の高い商材や検討期間の長い商材では、接触から購入まで数か月かかることがあり、キャンペーン終了時点で集計すると効果を取りこぼします。商材の平均検討期間を把握したうえで、集計の締めをその期間分ずらすか、期間終了後も一定期間の追跡を続ける設計にしてください。

業界・現場での使い方

投資判断

キャンペーンの費用対効果を利益ベースで評価します。

予算配分

目的別の目安と比較して予算の増減を決めます。

目標設定

損益分岐に必要な売上から目標値を逆算します。

よくある間違い・注意点

  • ROIとROASを混同する — ROASは売上ベース、ROIは利益ベースです。0%が損益分岐という基準を取り違えないでください。
  • 制作費と人件費を分母から外す — 制作費は出稿費の2割から4割になることがあります。含めないとROIは過大になります。
  • 基準線を差し引かずに全売上を成果とする — 広告がなくても発生した売上が含まれます。比較群や実施前の推移から増分を推計してください。

関連する規格・法規

  • IAB広告基準
  • 各社標準

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

ROI何%なら成功ですか?

目的により異なります。新規獲得なら30%以上、再訴求なら80%以上が一つの目安ですが、業種と粗利率で変わります。

認知目的の広告はどう評価しますか?

短期のROIでは低く出ます。想起率や指名検索数を主指標に置き、売上への寄与は補助的に扱う方法が実務的です。

集計期間はどう決めますか?

商材の平均検討期間を踏まえて設定します。検討が長い商材ではキャンペーン終了後も一定期間追跡してください。