リーチ×フリークエンシー
予算と目標接触回数から、広告の到達人数と認知への効果を試算します。
リーチ×フリークエンシーツール
計算式と考え方
表示回数は「予算 ÷ CPM × 1000」で求めます。1,000万円をCPM800円で出稿すると1,250万回です。このうち視認可能とされる割合が70%なら有効な表示は875万回となり、目標フリークエンシー3回で割った約292万人が到達人数です。母数500万人に対する到達率は約58.3%、到達率とフリークエンシーを掛けたGRPは175.0になります。接触回数から想定される認知率は3回で約51.3%です。現在の認知率15%を除いた未認知425万人のうち、到達したうえで認知に至るのは約127万人となり、認知1人あたりの費用は約7.86円という計算です。
接触回数と効果の目安
| 1回 | 広告の存在が意識されにくい。記憶への定着はほとんど期待できない |
|---|---|
| 3回 | 認知の目安とされる回数。おおむね半数が広告を思い出せる水準になる |
| 5〜7回 | 購入意向が動き始める領域。既存商品の販売促進で狙われる回数 |
| 10回超 | 効果の伸びが鈍り、好意度が下がる例も報告される。上限の設定が必要 |
リーチ×フリークエンシーの詳しい解説
広告の効果は、何人に届いたかというリーチと、1人あたり何回届いたかというフリークエンシーの掛け合わせで表されます。予算が一定であれば、この2つは互いに削り合う関係にあります。多くの人に1回ずつ届けるか、絞った層に何度も届けるかという選択であり、どちらが有利かは目的によって変わります。3回という数字が長く目安とされてきたのは、1回目で認識され、2回目で内容が理解され、3回目で記憶に残るという段階的な効果が経験的に観察されてきたためです。この考え方には批判もあり、商品への関心が高い層は1回で反応する一方、関心のない層は何度接触しても動かないという指摘もあります。実際には、購入の検討段階に入った人に適切な時期に届くかどうかが効果を左右し、単純な回数だけでは説明しきれません。それでも、計画段階で必要な接触量を見積もる枠組みとして、この指標は実務で使われ続けています。目的による使い分けが基本になります。新しいブランドや商品を知ってもらう段階では、まだ知らない人の数が多いため、リーチを広げることの価値が大きくなります。この段階で少数に何十回も配信すると、母数を広げる機会を失います。逆に、すでに知られている商品の購入を促す段階では、想起の頻度が購買の直前に高まっていることが効きます。この場合は接触回数を厚くし、購買のタイミングに近い層への配信を優先する設計になります。表示回数と到達人数は別物であることも押さえておく必要があります。配信された表示のすべてが人の目に入るわけではなく、画面の外にあったまま計上される場合があります。この問題に対して、面積の一定割合が一定時間以上表示された場合を視認可能とする業界基準が定められ、この基準に基づく到達の測定が広がりました。同じ予算でも、視認可能な割合が高い掲載面のほうが実質的な到達は多くなります。頻度の上限管理も実務上の論点です。同じ人に過度に配信されると、費用が無駄になるだけでなく、その広告への反発が生まれる例が報告されています。配信の仕組みには1人あたりの上限を設ける機能があり、これを設定しないと、少数の利用時間の長い層に配信が偏ります。期間も併せて考える必要があり、同じ3回でも1日で3回届くのと1か月かけて3回届くのでは、記憶への残り方が変わります。試算した認知率は経験則に基づく目安であり、実際の効果は素材の質と商品の関与度に大きく左右されます。調査による実測との突き合わせが前提になります。
業界・現場での使い方
出稿計画の設計
予算からリーチとフリークエンシーの組み合わせを検討します。
目的に応じた配分
認知の拡大と購入の促進で必要な接触回数を比べます。
効率の比較
認知1人あたりの費用で媒体や設定を比較します。
よくある間違い・注意点
- 表示回数の多さで効果を判断する — 画面外の表示も計上されます。視認可能な割合を加味した到達で評価してください。
- 目的を問わず接触回数を増やす — 認知の拡大段階ではリーチを広げるほうが効率的です。目的で配分を変えてください。
- 頻度の上限を設定しない — 利用時間の長い少数に配信が偏ります。1人あたりの上限を設けて分散させてください。
関連する規格・法規
- IAB広告基準
- 各社標準
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
フリークエンシーは何回が適切ですか?
認知の拡大なら3回前後、購入の促進なら5〜7回が目安とされます。商品への関与度でも変わります。
リーチとフリークエンシーのどちらを優先しますか?
予算が一定なら削り合う関係です。まだ知られていない段階ではリーチを優先するのが一般的です。
視認可能な表示とは何ですか?
広告の面積の一定割合が一定時間以上画面に表示された状態を指す業界基準です。到達の測定に使われます。