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小児用量Augsberger処方薬剤師体表面積

小児薬用量

年齢・体重・成人用量から小児用量を即算出。Augsberger式・Young式・Clark式・von Harnack表・体表面積比の主要5法式を並列表示。
小児科・薬剤師の処方監査、救急・小児蘇生の緊急計算、家庭医・調剤薬局の一次確認に対応します。

最終更新:2026-07-29/監修:計算ツールズ編集部

小児薬用量ツール

主要5法式

Augsberger式:小児用量 = 成人用量 × (4×年齢 + 20) / 100

Augsberger式(乳児):小児用量 = 成人用量 × (3×月齢 + 15) / 100

Young式:小児用量 = 成人用量 × 年齢 / (年齢 + 12)

Clark式:小児用量 = 成人用量 × 小児体重 / 成人体重(60kg)

体表面積比:小児用量 = 成人用量 × 小児BSA / 成人BSA(1.73㎡)

Du Bois式BSA = 0.007184 × 体重^0.425 × 身長^0.725

5歳・体重18kg・成人500mgの解熱剤を例に、Augsberger 200mg・Young 147mg・Clark 150mg・von Harnack 167mg・BSA約214mg(身長110cm)と算出値に幅があります。最も低い値(安全側)を初回投与とし、効果判定後に増減するのが小児科の原則。添付文書の小児用量記載がある場合はそれが最優先です。生後月齢の欄に1以上を入力すると、乳児用のAugsberger式(月齢×3+15)と月齢換算の年齢(月齢÷12)で全式を計算します。

年齢別 成人比換算表(von Harnack)

年齢AugsbergerYoungvon Harnack体重目安
新生児(0-1M)1/203kg
3ヶ月1/126kg
6ヶ月1/88kg
1歳24%7.7%1/610kg
2歳28%14%1/512kg
3歳32%20%1/414kg
5歳40%29%1/318kg
7歳48%37%1/222kg
10歳60%45%2/332kg
12歳68%50%3/440kg
15歳80%56%成人量50kg

体表面積(BSA)の年齢別目安

年齢体重身長BSA(㎡)成人BSA比
新生児3kg50cm0.2012%
1歳10kg75cm0.4727%
3歳14kg95cm0.6035%
5歳18kg110cm0.7342%
7歳22kg120cm0.8549%
10歳32kg135cm1.1064%
12歳40kg150cm1.2975%
成人60kg170cm1.73100%

小児薬用量の詳しい解説

小児薬用量は「安全域の狭い最重要臨床計算」であり、過量は重篤な副作用(呼吸抑制・肝腎障害・不整脈)を招き、過小は治療不能となるため、計算ミスが直接的な医療事故につながる領域です。小児は成人の縮小版ではなく、薬物動態(吸収・分布・代謝・排泄)が年齢によって大きく変化するため、単純な体重比換算が通用しないケースも少なくありません。

小児科の臨床では「①添付文書小児用量 → ②体重ベース(mg/kg) → ③体表面積比 → ④年齢基準の経験式」という優先順位で用量を決定します。国内で承認されている小児適応薬剤は「小児用量」として添付文書に明記されており、これが最優先。記載がない場合や成人用適応外使用時に、Augsberger・Young・Clark・von Harnackの経験式が"逆算チェック"として使われます。

Augsberger式(4×年齢+20)/100は現代の小児科で最も汎用される経験式で、1歳24%・5歳40%・10歳60%・15歳80%と、年齢に応じた成人比を返します。1歳未満と15歳以上は精度が落ちるため適用外扱いです。Young式(年齢/(年齢+12))は歴史的に古く、低年齢での過少評価傾向があります。両者を並列表示し、より低い値を採用するのが安全側の原則です。

Clark式は体重ベースで、小児体重/成人体重(60kg)を成人用量に乗じます。体重が最も直接的な生理学的指標のため、多くの薬剤で最終的な処方根拠として採用されます。抗菌薬(mg/kg/日)や抗てんかん薬・免疫抑制剤・抗癌剤の多くはClark式を基盤とした体重ベース処方が標準です。

体表面積(BSA)比は最も精密な指標とされ、代謝率・血液量・腎機能が体表面積に比例する経験則に基づきます。Du Bois式 BSA = 0.007184×体重^0.425×身長^0.725で計算し、成人BSA1.73㎡を分母とします。抗癌剤(mg/㎡表記が標準)、免疫グロブリン、輸液計算(維持輸液量:BSA×1500mL/日)などで採用されます。ただし乳児期には血液脳関門・肝代謝酵素の発達段階により、単純BSA比が過大評価となる場合があるため注意が必要です。

von Harnack表は年齢別の分数(1/8, 1/6, 1/4, 1/2, 2/3等)で成人量を割り算する簡便法で、ドイツで発達した歴史のある方法。緊急時の暗算・救急外来での迅速判断に有用ですが、精度は他の方法より劣ります。日本の小児科ではAugsberger式と組み合わせた"クロスチェック"用途で利用されるのが一般的です。

新生児(生後28日以内)は肝代謝酵素CYP系が未熟で、成人比1/20-1/12という極端に低い用量となります。薬剤によっては禁忌となる場合(スルホンアミド系薬でのビリルビン脳症リスク等)もあり、経験式ではなく専門書(小児科ハンドブック・新生児学マニュアル)に基づく個別計算が必要です。低出生体重児・早産児ではさらに精緻な補正が求められます。

薬物動態と個別化用量調整

吸収(Absorption)の年齢差

乳児は胃内pHが中性寄り(pH 4-6)・胃排出時間が長い・腸管透過性が高いため、酸性薬(NSAIDs等)の吸収低下、塩基性薬・脂溶性薬の吸収亢進が起こります。経皮吸収は表面積比が大きく体重が小さいため成人比数倍に達し、ステロイド外用剤の全身影響が問題となります。

分布(Distribution)の年齢差

体重に対する体水分量が乳児で70-80%(成人55-60%)、脂肪組織率は成人より低い。水溶性薬剤(アミノグリコシド等)は分布容積が大きく初回用量mg/kg増量が必要、脂溶性薬(ジアゼパム等)は成人と近い分布パターンです。血漿蛋白結合能も新生児で低く、遊離型濃度が上昇しやすい傾向があります。

代謝(Metabolism)の年齢差

肝代謝酵素CYP系の活性は生後1年で成人レベルに達しますが、それ以前は薬剤ごとに顕著な変動があります。CYP3A4は生後2-4週で発達開始、UGT(グルクロン酸抱合)は2-3ヶ月で成熟。クロラムフェニコールのグレイベビー症候群は新生児のUGT未熟がゆえに起きた歴史的教訓です。

排泄(Excretion)の年齢差

糸球体濾過量(GFR)は新生児で成人の1/4-1/3、生後1年で成人比80%程度まで発達。腎排泄型薬剤(バンコマイシン・アミノグリコシド・ジゴキシン等)は年齢別・体重別の用量調整とTDM(治療薬物モニタリング)が必須です。

業界・現場での使い方

小児科診療

外来・入院での処方計算、添付文書非記載時の逆算根拠、体重/BSAベースの精密処方に。電子カルテの処方支援システムと併用し二重チェック用途で使用します。

調剤薬局・薬剤師

処方監査時の用量チェック、疑義照会の判断材料、患者への服薬指導時の説明資料に。特に散剤・シロップの調製で重要な計算です。

救急外来・小児蘇生

アドレナリン0.01mg/kg・アトロピン0.02mg/kg・除細動2J/kgなどの緊急計算に。体重推定(年齢×2+8kg)と組み合わせて短時間で用量算定します。

在宅医療・訪問看護

小児在宅医療での定期投薬確認、家族へのシロップ計量指導、緊急時の投与量説明に。保護者教育の一環として使用します。

予防接種・ワクチン

免疫グロブリン(BSAベース)、ワクチン希釈液調製、抗毒素治療の用量計算に。個別化医療の判断根拠として活用します。

製薬企業・臨床試験

小児適応追加のフェーズ1/2試験の用量設計、PBPKモデリング、ラベル拡大時の年齢別用量表作成に。PIP(Pediatric Investigation Plan)対応の一環。

ケーススタディ:現場での実務計算

ケース1:5歳児の解熱剤(アセトアミノフェン)

  • 体重18kg、成人用量500mg、標準用量10-15mg/kg/回
  • 体重ベース:18×10 = 180mg 〜 18×15 = 270mg
  • Augsberger式:500×(4×5+20)/100 = 200mg
  • 実処方:シロップ30mg/mL製剤で 200mg = 6.7mL、4-6時間毎
  • 1日最大投与量:60mg/kg = 1080mg超えないよう管理

ケース2:新生児(体重3kg)の抗菌薬

  • アンピシリン50mg/kg/回・6時間毎
  • 投与量:3×50 = 150mg/回、1日600mg
  • Augsberger式適用外(1歳未満)、体重ベース処方が必須
  • 腎機能未熟のため生後1週間は8時間毎に延長

ケース3:小児がん患者の抗癌剤(BSAベース)

  • 7歳、体重22kg、身長120cm
  • BSA = 0.007184×22^0.425×120^0.725 = 0.86㎡
  • ビンクリスチン1.5mg/㎡ → 0.86×1.5 = 1.29mg
  • ただし体重10kg未満は0.05mg/kgに切替(神経毒性防止)

ケース4:救急外来のアドレナリン投与

  • 2歳・体重推定12kg(2×2+8=12kg式)
  • アドレナリン0.01mg/kg = 0.12mg = 1:10000希釈液で1.2mL
  • 気管内投与時は10倍量(0.1mg/kg = 1.2mg)
  • 心停止・アナフィラキシー・重症喘息の救急対応

ケース5:てんかん児の維持療法

  • 10歳、体重32kg、バルプロ酸ナトリウム
  • 維持量15-40mg/kg/日 → 32×20 = 640mg/日
  • 200mg錠×3回(600mg/日)からスタート、TDMで血中濃度50-100μg/mL維持
  • 肝機能・アンモニア値の定期モニタリング

よくある間違い・注意点

  • 成人用量そのまま投与 — 致命的過量。小児は薬物動態・体重・臓器発達が異なる。添付文書に小児用量記載がない場合は、必ず体重・BSAベースで再計算。
  • 年齢のみで判断・体重無視 — 同年齢でも体重差が2-3倍あることも(標準対肥満児)。Clark式(体重ベース)またはBSA比の併用が必須。
  • 1回量と1日量の混同 — 「アセトアミノフェン10-15mg/kg」は1回量。1日量(60mg/kg以下)と混同すると過量投与に。処方箋・添付文書の記載単位を必ず確認。
  • 新生児・乳児にAugsberger適用 — 1歳未満は式の適用範囲外。CYP酵素・GFRの未熟性を考慮し、専門書・小児科ガイドラインに従う。
  • 散剤の希釈率間違い — 「1%散」は薬剤1g中に100mg含有。処方量計算時にmg量とg量を混同するミスが頻発。調剤時のダブルチェック必須。
  • シロップの体積計算ミス — 「30mg/mL製剤で200mg処方」なら6.7mL。保護者への説明時にはmLで指示。「大さじ・小さじ」は5-15mLと変動が大きく厳密な投与に不適。
  • 単一式で結論を出す — Augsberger単独は誤差±30%あり得る。複数式を並列表示し、最低値を初回として効果判定→漸増が安全。
  • 成人用量を「体重60kg基準」と誤認 — 添付文書によっては50kg・65kg・70kgと異なる。基準体重を必ず確認したうえでClark式適用。
  • 腎機能・肝機能低下時の減量忘れ — 経験式は健常小児前提。慢性腎疾患・肝疾患児は個別のPK/PD調整と血中濃度モニタリング(TDM)が必須。

関連する規格・法規・ガイドライン

  • 日本小児科学会「小児科診療ガイドライン」— 疾患別の推奨用量・体重換算法・エビデンス。
  • 今日の治療薬・小児科薬剤ハンドブック— 実務用参考書。用量表と経験式を掲載。
  • 厚生労働省「医薬品添付文書」小児等への投与— 承認された小児用量の一次情報源。
  • PMDA「小児医薬品開発推進」— 小児適応追加試験(PIP)のガイダンス。
  • ICH E11(R1)「小児集団における医薬品の臨床試験」— 国際的な小児臨床試験基準。
  • 厚生労働省「医療用医薬品の使用上の注意」— 副作用情報・警告改訂の公式情報源。
  • 日本病院薬剤師会「小児医療における薬学的管理」— 病院薬剤師向け実務指針。

※本ツールは経験式に基づく参考計算です。実際の処方は必ず医師・薬剤師が添付文書・診療ガイドライン・患者の個別状況を総合判断のうえ行ってください。本ツールの結果を単独の判断根拠として使用することは絶対に避けてください。特に新生児・低出生体重児・腎肝機能障害児・重症疾患児は個別評価が必須です。

年齢別 生理学的パラメータ

年齢GFR比肝血流比体水分率血漿蛋白
新生児(0-1M)25-40%50%75%
乳児(1-12M)60-90%80%65%やや低
幼児(1-5歳)90-100%100%60%標準
学童(6-12歳)100%100%58%標準
成人100%100%55-60%標準

体重推定式(緊急時)

  • APLS式:体重(kg) = (年齢+4)×2(1-10歳)
  • Broselow tape:身長ベースの色分けテープで体重推定、救急蘇生用
  • 1歳児目安10kg、5歳児18-20kg、10歳児30kg(概算)

よくある質問(FAQ)

5歳・成人500mgの小児量は?

Augsberger式で200mg(500×40%)。Young式147mg、Clark式150mg(体重18kg基準)。実処方は添付文書小児用量が優先で、記載がない場合は最低値(147mg)から開始し効果判定するのが安全。

どの計算式が最も推奨される?

優先順位は①添付文書小児用量→②体重ベース(mg/kg)→③体表面積比(BSA)→④Augsberger式→⑤Young式。近年は添付文書・PIPで小児用量が明記される薬剤が増加、経験式の役割は"逆算チェック"にシフトしています。

新生児にAugsberger式は使える?

使えません。1歳未満は適用外。新生児はCYP酵素・GFRが未熟で、成人比1/20-1/12という極端な低用量が必要。専門書(新生児学マニュアル・NEOFAX)・小児科ハンドブックに基づく個別計算が必須です。

体重ベースとBSAベース、どちらが良い?

薬剤特性次第。一般薬剤・抗菌薬は体重ベース(mg/kg)、抗癌剤・免疫グロブリン・輸液はBSAベース(mg/㎡)が標準です。BSAは腎機能・代謝率との相関が高く、精密投与に適します。

Augsberger式とYoung式で結果が違うのはなぜ?

Youngは1歳6.7%・5歳29%と低年齢で過少評価、Augsbergerは1歳24%・5歳40%と高め。Augsbergerの方が現代の臨床実測に近いとされ、Youngは補助的位置付け。両者を並列表示し安全側の値を採る運用が実務標準です。

散剤(散薬)の計算方法は?

「アセトアミノフェン20%散」なら1g中に200mg。1回200mg処方なら散剤1g、1日3回で3g/日を分包指示。処方監査時は「原薬mg」と「散薬g」の変換ミスに要注意です。

シロップの体積換算は?

「アセトアミノフェンシロップ2%」なら1mL中に20mg含有。1回200mg処方なら10mL/回を家庭のスポイト・計量スプーンで指示。保護者説明時はmLで統一し、大さじ・小さじの曖昧表現を避けます。

肥満児・低体重児の調整は?

肥満児は理想体重(IBW)ベースで水溶性薬剤を計算、脂溶性薬剤は実体重(TBW)ベース。低体重児(標準体重の-2SD以下)は個別評価が必要で、栄養状態・血中濃度モニタリングを併用します。

15歳以上は成人用量?

目安として体重45-50kg以上・思春期後期は成人用量に近づくが、Augsbergerで80%程度。各薬剤の添付文書上「15歳以上」または「成人」の記載を確認のうえ判断。個体差が大きい年齢層です。

抗癌剤の用量は特別?

ほとんどがBSAベース(mg/㎡)。ただし体重10kg未満・BSA0.6㎡未満の乳幼児は"体重ベース(mg/kg)換算"に切り替えるプロトコルが多い(神経毒性・骨髄抑制回避)。小児がん専門医の判断が必須です。

用語集

Augsberger式
(4×年齢+20)/100で成人比を求める経験式。日本小児科で汎用される標準法。
Young式
年齢/(年齢+12)で成人比を求める古典式。低年齢で過少評価傾向。
Clark式
小児体重/成人体重(60kg)で用量比を求める体重ベース式。
von Harnack表
年齢別の分数(1/8, 1/4, 1/2等)で成人量を割る簡便法。緊急時用。
体表面積(BSA)
Du Bois式やMosteller式で計算する体表面積。成人1.73㎡が基準。
Du Bois式
BSA = 0.007184×体重^0.425×身長^0.725。BSAの標準計算法。
Mosteller式
BSA = √(体重×身長/3600)。簡便で臨床でよく使われる。
TDM(治療薬物モニタリング)
血中濃度測定に基づく個別最適化。抗菌薬・抗てんかん薬・免疫抑制剤で標準。
PBPK
生理学的薬物動態モデル。小児・特殊集団の用量予測に利用。
PIP(Pediatric Investigation Plan)
EU医薬品庁の小児開発計画。小児適応追加の枠組み。
GFR
糸球体濾過量。腎機能指標。新生児は成人の1/4-1/3、生後1年で成人比80%。
CYP3A4
肝代謝酵素。多くの薬剤代謝に関与。生後2-4週で発達開始。
APLS体重推定式
(年齢+4)×2で概算。1-10歳の緊急時体重推定に使用。
Broselow tape
身長ベースの色分け救急蘇生用テープ。小児救急必携ツール。

投薬安全のダブルチェック体制

6R原則の徹底

投薬安全の基本は6R(Right patient/drug/dose/route/time/purpose)の確認。小児では特にRight dose(正しい用量)の重みが大きく、電子カルテ・処方支援システム・調剤機・保護者確認の4層チェックが理想です。

散剤・シロップ調製のリスク

散剤の希釈率(1%/2%/10%/20%等)、シロップの濃度(mg/mL)の誤読が調剤事故の主因。「原薬mg量」と「製剤g/mL量」を分けて記載する処方箋書式の徹底が推奨されます。

ハイリスク薬の管理

抗癌剤・免疫抑制剤・抗てんかん薬・強心配糖体(ジゴキシン)・オピオイドはハイリスク薬に分類。専用処方監査プロトコル・血中濃度モニタリング(TDM)・保護者教育が必須です。

保護者への服薬指導

スポイト・シリンジの実物を使った実演、写真・動画教材、投薬記録アプリの活用で服薬アドヒアランス向上。特に慢性疾患児(喘息・アレルギー・てんかん)は保護者理解が治療成否を左右します。

まとめ・実務ポイント

小児薬用量は「安全域の狭い最重要臨床計算」で、①添付文書小児用量→②体重ベース→③BSA比→④経験式(Augsberger/Young/Clark/von Harnack)の優先順位で判断します。単一式に頼らず複数式を並列表示し、最も低い値(安全側)を初回投与とするのが実務の基本です。

新生児・乳児は薬物動態の未熟性からAugsberger式適用外で、専門書・NEOFAX・小児科ハンドブックに基づく個別評価が必須。学童・思春期は成人量に近づきますが、体重・BSA・肥満度による個別化が推奨されます。抗癌剤・免疫グロブリンはBSAベース、抗菌薬・解熱剤は体重ベースが主流です。

本ツールは経験式に基づく参考計算です。実際の処方は医師・薬剤師が添付文書・診療ガイドライン・患者の個別状況を総合判断のうえ実施してください。本ツール単独の判断根拠使用は避け、必ず二重チェック体制と組み合わせて活用してください。

参考文献・公的リソース

  • 日本小児科学会「小児科診療ガイドライン」jpeds.or.jp
  • 厚生労働省「医薬品添付文書」mhlw.go.jp
  • PMDA「小児医薬品開発推進」pmda.go.jp
  • 日本病院薬剤師会「小児医療における薬学的管理指針」jshp.or.jp
  • 日本薬剤師会「調剤指針」nichiyaku.or.jp
  • ICH「E11 Pediatric Clinical Trials Guideline」ich.org
  • WHO「Model Formulary for Children」who.int
  • American Academy of Pediatrics「Red Book & Pediatric Drug Handbook」aap.org