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outlier統計データ分析

Tukey外れ値検出

四分位数から外れ値の基準を求め、データに含まれる異常な値を判定します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

Tukey外れ値検出ツール

計算式と考え方

四分位範囲は「第3四分位数 − 第1四分位数」で求めます。190と120なら70です。上側の基準は「第3四分位数 + 係数 × 四分位範囲」で、係数1.5なら190 + 105 で295になります。下側の基準は「第1四分位数 − 係数 × 四分位範囲」で15です。この範囲を外れる値が外れ値と判定されます。最大値420は295を超えているため外れ値にあたり、さらに3倍の基準400も超えているため極端な外れ値に分類されます。最小値85は下側の基準15を上回るため範囲内で、データの範囲(最大値 − 最小値)は335です。正規分布に従う200件のデータなら、この基準で約1.4件が外れ値になると期待されます。

基準の考え方

四分位範囲データの中央50%が収まる幅。極端な値の影響を受けにくい
係数1.5一般的に用いられる基準。正規分布なら約0.7%が該当する
係数3.0極端な外れ値の基準。明らかに離れた値を特定する
箱ひげ図この基準を図示したもの。ひげの外側の点が外れ値

Tukey外れ値検出の詳しい解説

外れ値の検出には複数の方法がありますが、四分位数を用いる方法は、極端な値そのものの影響を受けにくいという利点があります。平均と標準偏差を用いる方法では、外れ値が平均と標準偏差の両方を引っ張るため、本来検出すべき値が基準の内側に入ってしまうことがあります。四分位数は順位に基づく指標であるため、この問題が生じません。係数1.5という値は、正規分布を仮定した場合に、データの約0.7%が基準を超えるという性質から選ばれています。この水準であれば、正常な変動の範囲にある値を誤って外れ値と判定することが少なく、かつ明らかに離れた値は検出できます。より厳しく判定したい場合は係数を大きくし、より広く拾いたい場合は小さくします。3.0という値は、極端に離れた値だけを特定する目的で用いられます。検出された値をどう扱うかは、慎重な判断が必要です。外れ値が測定の誤り、入力の誤り、機器の不具合によるものであれば、除外や修正が適切です。一方、実際に起きた事象を正しく記録した値である可能性もあります。この場合、除外すると重要な情報が失われます。特に、異常や事故の検知が目的である場面では、外れ値こそが分析の対象になります。したがって、機械的に除外するのではなく、その値が生じた背景を確認することが求められます。分布の形も判定に影響します。この方法は左右対称に近い分布を前提としており、もともと右に裾を引く分布では、上側で多くの値が外れ値と判定されます。収入、待ち時間、事象の発生間隔といったデータはこの性質を持つため、対数変換を施してから適用する、あるいは別の方法を用いるという対応が採られます。第1四分位数から中央値までの幅と、中央値から第3四分位数までの幅を比べることで、この偏りの程度が把握できます。複数の変数を扱う場合、それぞれ単独では基準の内側にあっても、組み合わせとしては異常という値が存在します。この種の外れ値は、変数ごとの判定では検出できません。変数間の関係を考慮した方法が必要になり、目的に応じた手法の選択が求められます。

業界・現場での使い方

データの点検

分析の前に異常な値が含まれていないか確認します。

基準の算出

外れ値と判定する上下の境界値を求めます。

分布の把握

四分位数の位置関係から分布の偏りを確認します。

よくある間違い・注意点

  • 検出した値を機械的に除外する — 実際の事象を記録した値かもしれません。背景の確認が必要です。
  • 裾を引く分布にそのまま適用する — 上側で多くが外れ値と判定されます。変換または別の方法を検討してください。
  • 変数ごとの判定で十分と考える — 単独では正常でも組み合わせとして異常な値は検出できません。

関連する規格・法規

  • 日本統計学会
  • ISO統計基準

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

なぜ係数1.5なのですか?

正規分布ならデータの約0.7%が該当する水準だからです。目的に応じて変更できます。

平均と標準偏差を使う方法との違いは?

四分位数は極端な値の影響を受けにくいため、外れ値が基準を歪める問題が生じません。

検出したら除外すべきですか?

測定や入力の誤りなら除外が適切です。実際の事象なら重要な情報である可能性があります。