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MRR/ARR成長率

月次の増減から、経常収益の成長率と1年後の到達水準を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

MRR/ARR成長率ツール

計算式と考え方

純増の月次経常収益は「新規 + 増額 − 減額 − 解約」で求めます。新規180万円、増額90万円、減額30万円、解約60万円なら純増は180万円です。当月の2,000万円に対する月次の成長率は9.0%になります。既存顧客の収益維持率は、新規を除いた増減で計算し、「(2,000 + 90 − 30 − 60) ÷ 2,000」で100.0%です。この維持率と新規獲得の伸びを前提に将来を計算すると、12か月後の水準が算出できます。新規獲得が月3%ずつ伸びる場合、複利で積み上がります。

収益の増減要因

新規契約新しい顧客からの収益。獲得の投資に比例する
増額既存顧客の利用拡大や上位プランへの移行
減額利用の縮小や下位プランへの変更
解約顧客の離脱。維持率を下げる最大の要因

MRR/ARR成長率の詳しい解説

継続的な契約による収益を扱う事業では、月次の経常収益とその増減が経営の基本的な指標になります。この収益は、新規の獲得、既存顧客の増額、減額、解約という4つの要素で変動し、それぞれ異なる施策によって影響を受けます。合計だけを見ていると、どの要素が効いているかが分かりません。既存顧客の収益維持率は、新規獲得を除いた増減を示す指標です。この値が100%を超えていれば、新規を獲得しなくても収益が増えることを意味し、事業の質の高さを示します。増額が解約と減額を上回っている状態で、既存顧客への価値提供が機能していることの表れです。この指標が高い事業は、獲得への投資を減らしても収益が維持されるため、経営の安定性が高くなります。成長率の解釈には、規模による違いを考慮する必要があります。収益が小さい段階では高い成長率を実現しやすく、規模が大きくなるほど同じ率を維持することが困難になります。同じ10%の成長でも、月次収益が100万円のときと1億円のときでは、必要な絶対額が100倍違います。したがって、成長率だけで事業を比較することには限界があり、規模と併せて見る必要があります。解約の管理が、長期の成長を左右します。獲得した顧客が短期間で離脱すれば、獲得への投資が回収できません。解約率が高い状態で新規獲得を増やしても、穴の空いた容器に水を注ぐような状態になります。この点から、解約の削減は新規獲得と同等以上に重要な取り組みとされます。解約の兆候を早期に捉え、対応する仕組みが求められます。増額による成長は、獲得の費用がかからないため効率が高くなります。利用量に応じた料金体系、上位機能の提供、追加の利用者数といった形で、既存顧客からの収益を拡大できます。この設計が事業モデルに組み込まれているかが、維持率を左右します。予測にあたっては、前提の妥当性が結果を決めます。新規獲得が一定の率で伸び続けるという前提は、市場の規模や競争環境によって成り立たなくなります。また、規模が大きくなるほど維持率も変化する可能性があります。複数の前提で試算し、幅を持って把握することが実務的な使い方になります。

業界・現場での使い方

成長の把握

月次の成長率と純増額を確認します。

質の評価

既存顧客の収益維持率から事業の質を測ります。

将来の予測

現在の水準が続いた場合の到達点を試算します。

よくある間違い・注意点

  • 合計の増減だけを見る — 新規、増額、減額、解約で施策が異なります。分解した把握が必要です。
  • 成長率だけで比較する — 規模により難易度が異なります。絶対額と併せて見てください。
  • 新規獲得の強化だけで対応する — 解約率が高ければ回収できません。維持の取り組みが同等以上に重要です。

関連する規格・法規

  • SaaStr
  • ChurnZero白書

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

収益維持率が100%を超えるとは?

新規を獲得しなくても既存顧客だけで収益が増える状態です。事業の質の高さを示します。

成長率の目安は?

規模により異なります。初期段階では月10%以上、規模が大きくなると数%が現実的です。

解約と減額の違いは?

解約は契約の終了、減額は利用の縮小です。いずれも維持率を下げますが対応が異なります。