生保必要保障額
家族構成と公的保障から、死亡保障として必要な保険金額を試算します。
生保必要保障額ツール
計算式と考え方
必要保障額は「遺族に必要な支出 − 見込める収入」で求めます。子育て世帯では末子の独立までを現在の生活費の70%として、年500万円×0.7×18年で6,300万円、独立後は50%として年500万円×0.5×30年で7,500万円、教育費1,200万円と葬儀費用200万円を加えて支出は1億5,200万円です。収入側は、遺族年金が末子独立まで月13万円で2,808万円、その後は中高齢寡婦加算等を見込んだ45%として2,106万円、配偶者の収入120万円×15年で1,800万円、準備済み資金1,500万円を合わせて8,214万円になります。差額の約6,986万円が必要保障額で、保険金1,000万円あたり月1,500円の定期保険なら保険料は月約10,479円という計算です。
必要保障額の構成要素
| 遺族の生活費 | 末子独立までは現在の70%、その後は50%が一つの目安 |
|---|---|
| 教育費 | 公立中心で1人1,000万円前後、私立が入ると2,000万円を超える |
| 遺族年金 | 子のある配偶者には遺族基礎年金、会社員なら遺族厚生年金が加わる |
| 準備済みの資金 | 貯蓄、既加入の保険金、死亡退職金、住宅ローンの団体信用生命保険 |
生保必要保障額の詳しい解説
必要保障額を求める考え方は、遺族が生きていくために必要な支出の総額から、公的保障と自助努力で賄える収入を差し引くというものです。この差額だけを保険で用意すればよく、収入や年齢から一律に決めるものではありません。同じ年収でも、持ち家で住宅ローンに団体信用生命保険が付いている世帯と、賃貸で家賃負担が続く世帯では必要額が大きく異なります。団体信用生命保険が付いていれば、契約者の死亡でローンは完済され、以後の住居費は管理費と固定資産税だけになります。この効果は数千万円に相当し、必要保障額を計算するうえで最も大きい変数の一つです。公的保障の理解も欠かせません。遺族基礎年金は子のある配偶者または子に支給され、年額約81万円に子の加算が付きます。ただし子が18歳到達年度末を過ぎると支給は終わります。会社員や公務員であれば遺族厚生年金が加わり、報酬比例部分のおよそ4分の3が終身で支給されます。子がいない妻や子が独立した後については、40歳から65歳の間、中高齢寡婦加算が付く仕組みがあります。これらを合計すると月10万円台になる世帯も多く、この金額を織り込まずに保険を設計すると過大な保障を買うことになります。逆に自営業者は遺族厚生年金がないため、公的保障は薄くなります。ライフステージによって必要額は大きく変わります。子どもが生まれた直後が保障の必要額のピークで、子が成長するにつれて残りの養育期間が短くなり、必要額は逓減していきます。この形に合うのが収入保障保険で、毎月一定額を残存期間だけ受け取る仕組みのため、保険金総額が時間とともに減り、その分保険料は定期保険より安く抑えられます。一方、相続対策や葬儀費用のように時期を問わず必要な資金には、終身保険が使われます。目的が異なる保障を一つの商品でまとめようとすると、割高になるか不足するかのどちらかになります。見積もりで見落とされやすいのが、遺族の生活費の設定です。世帯主が亡くなれば支出はある程度減るため、現在の生活費をそのまま使うと過大になります。子どもがいる期間は現在の70%、独立後は50%という係数がよく使われますが、住居費の内訳や配偶者の就労可能性によって調整すべきものです。配偶者が正社員として働ける見込みがあるかどうかで、必要額は数千万円変わります。試算はあくまで前提を置いた目安であり、実際の保険設計にあたっては家計の状況を踏まえた個別の検討が必要です。加入後も、子の成長や住宅の購入といった節目ごとに必要額を計算し直すことが勧められます。
業界・現場での使い方
保険金額の決定
公的保障を差し引いた不足額から必要な保障を決めます。
加入内容の見直し
子の成長に合わせて必要額が減っていないかを確認します。
保険料の目安の把握
必要保障額に対する保険料の水準を確認します。
よくある間違い・注意点
- 遺族年金を計算に入れない — 子のある世帯では月10万円台になることもあります。織り込まないと過大な保障を買うことになります。
- 現在の生活費をそのまま遺族の生活費とする — 世帯主が亡くなれば支出は減ります。子がいる期間は70%、独立後は50%が一つの目安です。
- 住宅ローンの団体信用生命保険を忘れる — 契約者の死亡でローンは完済されます。以後の住居費が下がる分、必要保障額は数千万円下がります。
関連する規格・法規
- 厚労省
- 日本アクチュアリー会
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
必要保障額はどのくらいが普通ですか。
子育て世帯では5,000万円から8,000万円という試算になることが多く、子の独立とともに減っていきます。
どの保険で備えるとよいですか。
必要額が逓減する子育て期は収入保障保険が保険料を抑えやすく、葬儀費用など時期を問わない資金には終身保険が使われます。
自営業でも同じ計算でよいですか。
遺族厚生年金がないため公的保障は薄くなります。遺族年金の月額を実際の見込みに合わせて入力してください。