計算ツール
koureisha保険年金社会保障

後期高齢者医療

医療費と所得から、後期高齢者医療制度における窓口負担と保険料の年間負担を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

後期高齢者医療ツール

計算式と考え方

窓口負担は「医療費総額 × 自己負担割合」で求め、高額療養費の限度額を超える分は払い戻されます。医療費が月12万円で1割負担なら12,000円となり、限度額18,000円には届かないため全額が自己負担です。12か月では144,000円になります。保険料は「(年金収入 − 公的年金等控除110万円 − 基礎控除43万円)× 所得割率 + 均等割額」で計算し、年金収入180万円なら課税所得27万円に9.5%を掛けた25,650円と均等割50,000円で年75,650円です。窓口負担と保険料を合わせた年間の総負担は219,650円、医療費総額144万円に対する実質負担率は約15.25%となります。

負担割合の区分

1割負担一般所得の区分です。制度の加入者の大半が該当します
2割負担一定以上の所得がある人が対象で、令和4年10月から導入されました
3割負担現役並み所得の区分です。課税所得と収入の基準が定められています
高額療養費区分ごとに月の限度額が定められ、超えた分は申請により払い戻されます

後期高齢者医療の詳しい解説

後期高齢者医療制度は、75歳以上の人と、65歳以上で一定の障害がある人を対象とする独立した医療保険制度です。財源は公費が約5割、現役世代からの支援金が約4割、加入者本人の保険料が約1割という構成で成り立っています。窓口での自己負担が1割に抑えられているのは、残りの9割をこの三者で分担しているためであり、負担割合の見直しが議論されるときは、この分担比率をどう変えるかが焦点になります。自己負担割合の判定は、世帯単位で行われる点が見落とされがちです。本人の所得が低くても、同じ世帯に一定以上の収入がある被保険者がいれば、負担割合が上がる場合があります。判定は課税所得と収入の両方の基準で行われ、課税所得が基準を超えていても収入が一定額未満であれば、申請により低い区分が適用される仕組みが設けられています。世帯構成が変わったときや、確定申告の内容が変わったときには、判定が変わる可能性があるため確認が必要です。高額療養費の存在は、負担の上限を考えるうえで欠かせません。医療費が高額になっても、月ごとの自己負担には区分に応じた上限が定められており、それを超えた分は払い戻されます。さらに、外来のみの場合と、入院を含む世帯合算の場合とで上限額が別に定められている点、直近12か月に一定回数該当すると上限が下がる仕組みがある点も、実際の負担を大きく左右します。入院が見込まれる場合は、事前に限度額適用認定証にあたる手続きを済ませておくと、窓口での支払いを上限額までに抑えられます。保険料の計算は、所得に応じた所得割と、加入者全員が負担する均等割の二階建てです。所得割率と均等割額は都道府県ごとの広域連合が定めるため、住む地域で金額が異なります。所得が低い世帯には均等割の軽減が適用され、世帯全体の所得に応じて7割、5割、2割の区分が定められています。この判定は世帯主と世帯の被保険者全員の所得を合算して行われるため、本人の年金だけで判断すると実際と食い違うことがあります。見落とされやすいのが、保険料が窓口負担とは別にかかるという点です。医療をほとんど受けない年でも保険料は発生し、年金からの天引きという形で支払われることが多いため、負担していること自体が意識されにくくなります。年間の総負担を把握するには、窓口で払う額と保険料を合わせて見る必要があります。制度全体では、加入者の増加と1人あたり医療費の上昇で給付費が増え続ける一方、支える現役世代は減っています。窓口負担や保険料の見直しが繰り返し議論されるのはこのためです。制度は改正が続いているため、具体的な負担額と手続きは自治体や広域連合の最新の案内で確認する必要があります。

業界・現場での使い方

家計の見通し

医療費と保険料を合わせた年間の負担を把握します。

入院前の備え

高額療養費の限度額を踏まえて必要な資金を見積もります。

負担割合の確認

区分が変わった場合の負担の増減を試算します。

よくある間違い・注意点

  • 窓口負担だけで負担を考える — 保険料が別にかかります。医療をほとんど受けない年でも発生するため合算で見てください。
  • 負担割合を本人の所得だけで判断する — 判定は世帯単位で行われます。同世帯に一定以上の所得がある人がいると区分が上がります。
  • 限度額の手続きをせずに入院する — 事前の認定手続きがないと窓口でいったん高額を支払うことになります。入院前に申請してください。

関連する規格・法規

  • 厚労省
  • 日本アクチュアリー会

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

負担割合はどう決まりますか?

課税所得と収入の基準により世帯単位で判定されます。基準は制度で定められ、見直されることがあります。

保険料は地域で違いますか?

所得割率と均等割額は都道府県ごとの広域連合が定めるため、住む地域で金額が異なります。

高額療養費は自動的に戻りますか?

自治体により申請が必要な場合があります。初回の案内に従って手続きを確認してください。