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企業年金

掛金と加入年数から、企業年金の受取時の資産額と税の軽減額を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

企業年金ツール

計算式と考え方

受取時の資産額は「毎月の拠出額の将来価値+現在残高の将来価値」で求めます。企業型確定拠出年金のみの場合、拠出限度額は月55,000円です。会社が20,000円、本人が10,000円を拠出すると合計30,000円で、限度額の約54.5%にあたります。想定利回り3%で25年、300か月積み立てると約13,380,235円、現在残高1,500,000円は約3,172,529円に増え、合計は約16,552,764円になります。拠出元本は10,500,000円なので、運用による増加分は約6,052,764円です。本人拠出は全額が所得控除の対象となり、税率20%なら25年で600,000円の税軽減になります。

企業年金制度の種類と拠出限度額

企業型確定拠出年金のみ事業主掛金の限度は月55,000円。運用の指図は加入者本人が行い、給付額は運用結果で変わります。
確定給付企業年金と併用企業型確定拠出年金の限度は月27,500円。確定給付側の給付は会社が約束する仕組みです。
マッチング拠出本人の掛金は事業主掛金以下、かつ合計が限度額以内という条件が定められています。
個人型との併用規約の定めにより個人型確定拠出年金を併用できます。合計が限度額を超えない範囲での拠出になります。
税の扱い本人拠出は全額が小規模企業共済等掛金控除の対象、運用益は非課税、受取時は退職所得控除または公的年金等控除の対象とされています。

企業年金の詳しい解説

企業年金は退職金制度の一部として設計されており、確定給付型と確定拠出型で会社と従業員のどちらがリスクを負うかが根本的に異なります。確定給付型は給付額を会社が約束するため、運用が不調なら会社が不足分を補填する義務を負います。これが企業の財務に与える負担が大きいため、確定拠出型への移行が進みました。確定拠出型では拠出額が確定する代わりに、給付額は加入者本人の運用結果で決まります。制度の名前は似ていますが、退職後に受け取る金額の確実性という点では性質が正反対です。拠出限度額は制度の組み合わせで変わり、企業型のみなら月55,000円、確定給付企業年金と併用する場合は月27,500円が上限とされています。マッチング拠出には、本人の掛金が事業主掛金を超えてはならないという条件があり、会社の拠出額が小さい企業では本人が増やせる余地も小さくなります。実務で判断が分かれるのは、拠出を増やすかどうかという点です。本人拠出は全額が所得控除の対象になるため、税率20%の人なら拠出額の2割が実質的に戻る計算になり、これは運用利回りとは別の確実な効果です。一方で、拠出した資金は原則として60歳まで引き出せません。住宅取得や教育費の支出が近い時期にある場合、目先の流動性を失う影響のほうが大きいこともあります。手元資金の余裕と支出予定を確認したうえで拠出額を決める順序が現実的です。見落とされやすいのは運用商品の選択です。企業型確定拠出年金では、加入時に商品を指定しないと元本確保型の商品に自動的に配分される仕組みが多く、そのまま20年以上放置されている例が少なくありません。定期預金型で25年運用しても増加分はほとんど生じないため、拠出元本と受取額がほぼ同じという結果になります。制度の税制優遇を活かすには、運用商品の配分を自分で決める必要があります。受取方法の選択も総額に効きます。一時金で受け取ると退職所得控除、年金形式で受け取ると公的年金等控除の対象とされており、勤続年数や他の退職金の有無、受給開始時期によって手取りが変わります。会社の退職一時金と同じ年に受け取ると控除枠が重複して使えないため、受取時期をずらす判断が必要になる場合もあります。この部分は個人の状況で結論が変わるため、退職の数年前に税理士や社会保険労務士に確認しておくと選択肢を整理できます。転職時の資産移換も重要で、手続きを行わないまま6か月が過ぎると国民年金基金連合会に自動移換され、運用されないまま手数料だけが引かれる状態になります。

業界・現場での使い方

マッチング拠出の増額を検討する

拠出額を増やしたときの受取見込み額と税軽減の合計を確認できます。

退職までの資産形成を見通す

現在の残高と拠出額から、定年時にどれだけの資産になるかを把握できます。

運用利回りの前提を変えて比べる

元本確保型と分散投資型で受取額がどれだけ変わるかを比較できます。

よくある間違い・注意点

  • 運用商品を選ばないまま放置する — 指定しないと元本確保型に配分される仕組みが多く、税制優遇の効果が活かせません。配分は自分で決める必要があります。
  • いつでも引き出せると考える — 確定拠出年金は原則60歳まで引き出せません。住宅取得や教育費の予定がある場合は拠出額を抑える判断が必要です。
  • 転職時に移換手続きをしない — 6か月を過ぎると自動移換され、運用されないまま手数料が引かれます。転職後は早めに手続きを行ってください。

関連する規格・法規

  • 厚労省
  • 日本アクチュアリー会

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

マッチング拠出はいくらまでできますか。

本人の掛金が事業主掛金以下で、かつ合計が拠出限度額以内という条件が定められています。会社の掛金が小さいと本人分も制限されます。

受取時に税金はかかりますか。

一時金は退職所得控除、年金形式は公的年金等控除の対象とされています。他の退職金との受取時期によって手取りが変わるため、事前の確認が必要です。

運用が不調でも元本は保証されますか。

確定拠出年金では給付額は運用結果で決まり、元本は保証されません。元本確保型商品を選ぶこともできますが、増加はほとんど期待できません。