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EV超急速充電

設備の出力と利用状況から、急速充電器の設置費用と採算を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

EV超急速充電ツール

計算式と考え方

初期投資は「充電器の価格 × 台数 + 受変電設備と工事費」で求めます。1台1,200万円×2台に工事費1,500万円で3,900万円です。月間の充電量は「1日の利用回数 × 1回あたりの充電量 × 台数 × 30.4日」で、14回×25kWh×2台なら21,280kWhになります。単価75円なら売上は約160万円、電力の調達費(22円/kWh)約47万円と基本料金(1,800円/kW×300kW)54万円を合わせた電力費は約101万円です。保守費を差し引いた月の粗利は約54万円で、投資回収には約6年かかる計算になります。基本料金が固定費として重くのしかかるため、1日の利用回数が10回を下回ると採算が取れなくなります。

採算を左右する要素

基本料金契約電力に応じて毎月発生。利用が少ないと重い固定費になる
利用回数1台1日10回以上が採算の目安。立地が決定的に重要
出力高出力ほど充電時間が短く回転が上がるが、設備費と基本料金も増える
補助金設備費と工事費に対する補助制度がある。活用が前提となる水準

EV超急速充電の詳しい解説

急速充電器の事業採算で最大の障壁となるのが、電力の基本料金です。契約電力に応じて毎月固定的に発生するため、利用が少ない設備では、電気を売らなくても大きな費用がかかり続けます。150kWの充電器を2台設置すれば契約電力は300kWとなり、単価1,800円なら月54万円の基本料金です。この固定費を回収するには相当な利用回数が必要で、立地の選定が事業の成否を決めます。この構造から、高速道路のサービスエリア、幹線道路沿いの商業施設、幹線上の道の駅といった、通過交通が多く滞在時間が数十分ある場所が適地とされます。逆に、住宅地や利用者の限られる施設では、採算を取ることが困難です。設置場所によっては、充電事業そのもので利益を出すのではなく、施設への集客手段として位置づけるという考え方もあります。滞在中に買い物や食事をしてもらうことで、間接的な収益につなげる設計です。出力の選択も重要な論点です。高出力にすれば1回の充電時間が短くなり、同じ時間により多くの車両に対応できます。150kWなら20〜30分で相当量を充電でき、待ち時間の短縮が利用者の満足度を高めます。一方、出力が上がるほど設備費と基本料金が増え、また車両側が受け入れられる電力にも上限があるため、過剰な出力は投資の無駄になります。想定する利用車種の性能に合わせた選定が必要です。この事業の採算性の低さから、公的な補助制度が設けられています。設備費と工事費の相当部分が補助され、これを前提としなければ多くの案件が成立しない水準です。補助の要件には、設置場所の公開、稼働時間、一定期間の運用継続といった条件が含まれることが一般的で、申請と報告の手続きも必要になります。今後の展望としては、電気自動車の普及に伴う利用回数の増加と、蓄電池を併設して基本料金を抑える手法の実用化が、採算改善の鍵になります。蓄電池から放電することでピーク時の契約電力を下げられれば、基本料金の負担を大きく減らせます。

業界・現場での使い方

事業性の検討

初期投資と収益から回収年数を試算します。

立地の評価

必要な利用回数を算出し、立地の妥当性を判断します。

設備の選定

出力と台数を変えた場合の採算の違いを確認します。

よくある間違い・注意点

  • 基本料金を計算に入れない — 契約電力に応じて毎月発生します。利用が少ないと最大の負担要因になります。
  • 出力を過剰に設定する — 車両側が受け入れられる電力に上限があります。設備費と基本料金の無駄になります。
  • 補助金なしで採算を検討する — 多くの案件が補助を前提としなければ成立しません。制度の確認が先決です。

関連する規格・法規

  • 経産省
  • IEA

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

採算に必要な利用回数は?

立地と条件によりますが、1台1日10回以上が一つの目安になります。

基本料金はどのくらいですか?

契約電力1kWあたり月1,500〜2,000円程度です。150kW×2台なら月50万円を超えます。

補助金はありますか?

設備費と工事費に対する補助制度があります。要件と申請手続きの確認が必要です。