計算ツール
air環境ESG脱炭素

空気清浄機CADR

部屋の広さと天井高から、空気清浄機に必要なCADR(清浄空気供給率)を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

空気清浄機CADRツール

計算式と考え方

必要CADRは「部屋の容積 × 目標の換気回数」で求めます。容積は面積×天井高です。30㎡・天井高2.4mなら容積72m³で、換気回数4回/時を目標とするなら必要CADRは288m³/hという計算になります。CADR(Clean Air Delivery Rate)は、その機器が1時間あたり何立方メートルの空気を清浄化できるかを示す指標です。日本のカタログでは「適用床面積」という表記が主流ですが、これは30分で規定濃度まで清浄化できる広さを示すもので、天井高2.4mを前提としています。天井が高い部屋や吹き抜けでは、この表記より小さい部屋にしか対応できない点に注意が必要です。

用途別の目標換気回数

2回/時一般的な居室での基本的な空気清浄
4回/時花粉症やハウスダスト対策。アレルギー症状がある場合の目安
6回/時以上喫煙環境やペットのいる部屋。強い対策が必要な場合
日本の適用床面積表記30分で清浄化できる広さ。天井高2.4mが前提のため、高天井では割り引いて考える

空気清浄機CADRの詳しい解説

空気清浄機の選定では、部屋の広さだけでなく天井高を含めた容積で考える必要があります。日本のカタログに記載される「適用床面積」は、天井高2.4mを前提に30分で規定の清浄度に達する広さを示したもので、吹き抜けや天井の高い部屋ではこの数字より狭い空間にしか対応できません。またこの表記は最大風量での運転を前提としているため、静音運転では性能が大きく下がります。実際の使用では就寝時に静音運転にすることが多く、その場合の風量で必要能力を満たすかを確認しておくと期待外れになりません。表示より広めの機種を選ぶ考え方が実務上すすめられるのはこのためで、余裕があれば弱い運転でも必要な清浄能力を確保でき、結果として静かで消費電力も抑えられます。必要な能力は用途によっても変わります。一般的な居室であれば1時間に2回分の空気を入れ替える程度で足りますが、花粉症やハウスダスト対策では4回、喫煙環境やペットのいる部屋では6回以上を目標とするなど、目的に応じて必要CADRは倍以上に変わります。フィルターの種類も重要で、HEPAフィルターは0.3μmの粒子を99.97%以上捕集する性能規格ですが、これは花粉やハウスダストには有効な一方、ガス状の化学物質やにおいには活性炭フィルターが必要です。加湿機能付きの一体型は便利ですが、加湿フィルターの手入れを怠ると雑菌の温床になるため、定期的な清掃が前提になります。設置場所も性能に影響し、壁際に密着させると吸気が妨げられます。空気の流れを考え、部屋の中央寄りかエアコンの対角に置くのが効果的とされます。広い空間や間仕切りの多い間取りでは、大型機を1台置くより中型機を複数配置したほうが効果が出ることがあります。処理できるのは本体まで届いた空気だけで、隣室や仕切りの向こう側の空気は循環しないためです。オフィスや店舗では在室人数が多いほど発生源も増えるため、床面積だけでなく人数を踏まえた台数の検討が要ります。費用の比較では、本体価格に加えて交換フィルターの価格と交換頻度、長時間運転した場合の電気代を合わせた数年分の総額で見ると、機種ごとの差が把握しやすくなります。なお空気清浄機は室内の空気を循環させて濾過する機器で、外気を取り入れる換気の代わりにはなりません。二酸化炭素濃度を下げるには窓開けや換気設備が必要になる点は分けて考えてください。

業界・現場での使い方

住宅

部屋の広さと天井高から必要能力を算出し、余裕を持った機種を選定します。

オフィス・店舗

在室人数と空間容積から、複数台配置の必要性を検討します。

医療・介護施設

感染対策として求められる換気回数を満たす機器構成を設計します。

よくある間違い・注意点

  • 適用床面積だけで選ぶ — 天井高2.4mが前提です。高天井の部屋では対応できる広さが小さくなります。
  • 最大風量の性能で判断する — 就寝時は静音運転が多くなります。実際に使う風量での性能を確認してください。
  • 壁際に密着させて置く — 吸気が妨げられ性能が落ちます。周囲に空間を確保し、空気の流れを考えて配置してください。

関連する規格・法規

  • 環境省
  • ISO 14001

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

CADRとは何ですか?

Clean Air Delivery Rateの略で、1時間あたりに清浄化できる空気の量を示します。海外製品でよく使われる指標です。

適用床面積の2倍の機種を選ぶべきですか?

広めの機種を選ぶと、静音運転でも十分な能力が得られます。実務上は1.5〜2倍を目安にする考え方が一般的です。

フィルターの交換頻度は?

機種により1〜10年と幅があります。交換フィルターの価格を含めたランニングコストも比較材料になります。