計算ツール
収入保険農業経営保険料積立金

農業収入保険の保険料計算

基準収入・補償割合・付保割合から、収入保険の補償限度額・自己負担・支払見込額を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

農業収入保険の保険料計算ツール

補償限度額は基準収入×補償割合で、既定値では1,000万円×80%=800.0万円です。うち積立方式が担う幅は1,000万円×10%=100万円、保険方式が担う上限は700万円。保険料は700×付保割合90%×保険料率2.3%=16.1万円で、国庫補助50%を差し引いた自己負担は7.2万円です。積立金は100×90%=90万円のうち農家負担が4分の1で22.5万円。自己負担の合計は29.7万円、基準収入に対して2.97%です。収入見込700万円なら下回った100万円に付保割合を掛けた90.0万円が支払見込となります。

補償の階層と負担の関係

収入の水準担う方式費用の性格
基準収入の90〜100%補償の対象外自己負担
基準収入の80〜90%積立方式使わなければ翌年に繰り越し
基準収入の80%未満保険方式掛け捨ての保険料
付保割合の未加入部分いずれも対象外自己負担

他の制度との違い

制度対象とする損失対象品目
収入保険価格低下を含む収入全体の減少青色申告者の農産物全体
農業共済自然災害による収量の減少品目ごとに設定
ならし対策対象品目の収入減少米・麦・大豆等
野菜価格安定制度指定野菜の価格低下指定された野菜

※参考計算です。単価・補助率・点数は地域や年度の改定で変わるため、実際の契約書や告示で確認してください。

農業収入保険の保険料計算の詳しい解説

収入保険の負担が読みにくいのは、掛け捨ての保険料と積み立てて戻る資金という性格の違うお金が同じ請求書に並ぶためです。保険方式の部分は使わなければ戻りませんが、国庫補助が保険料の半額に及ぶため実質の負担は小さく収まります。積立方式の部分は農家1に対して国3の割合で積み立て、支払が発生しなければ翌年に繰り越されます。請求総額だけを見ると重く感じますが、掛け捨てになるのは保険料部分だけだという構造を押さえると、加入の判断がしやすくなります。

判断が分かれるのは補償割合と付保割合をどこまで上げるかです。上げれば補償は厚くなりますが保険料も積立金も比例して増えます。価格変動の大きい品目や単一品目に依存した経営では上限に近い設定が合理的である一方、複数の品目や部門を持ち収入が平準化されている経営では、割合を下げて手元資金を厚くする選択もあります。過去5年の収入のぶれ幅を見て、どの水準まで下がると資金繰りが行き詰まるかを先に決めるのが順序です。

見落とされやすいのは基準収入の算定方法です。原則として過去5年の平均収入を基礎に、規模拡大などの見込みを加味して決まります。したがって前年に大きく落ち込んだ経営では基準収入自体が下がり、翌年以降の補償額も連動して下がります。青色申告の実績が必要な点、収入減少の原因が自然災害に限られない点、他の類似制度と重複して加入できない点も、加入前に確認しておく事項です。加入から支払までの時間差も資金繰りに影響します。

条件による違いも押さえておく必要があります。露地野菜のように天候で収量が振れる品目は保険方式の意義が大きく、契約栽培中心で価格が安定している経営では積立方式の比重を高めたほうが無駄が少なくなります。規模が大きいほど保険料の絶対額は増えますが、実質負担率は基準収入に対しておおむね3%前後で推移します。制度の詳細や税務上の扱いは年度で変わるため、加入の前に窓口と税理士の双方に確認してください。加入を続けるかどうかは単年の損得ではなく、数年単位で保険料の累計と受け取った支払を並べて判断するのが妥当です。無事故が続いた年でも積立部分は残るため、実際に消えた費用は見た目より小さくなります。

業界・現場での使い方

加入前の比較検討

補償割合を変えたときの自己負担と支払見込を並べ、加入水準を決めます。

経営改善計画の作成

収入が落ちた年の資金の入りを見込み、返済計画に反映します。

共済制度との比較

農業共済やならし対策との重複を避けつつ、どの制度が適するかを検討します。

資金繰り表の作成

保険料と積立金の支払時期を織り込み、年間の資金計画を組みます。

よくある間違い・注意点

  • 積立金を掛け捨てと同じに見る — 積立金は支払がなければ翌年に繰り越されるため、保険料と同列に費用と見ると負担を過大に評価します。
  • 補償限度額まで全額が支払われると考える — 実際は下回った額に付保割合を掛けた額であり、限度額そのものが支払われるわけではありません。
  • 基準収入を当年の見込みで置く — 基準収入は原則として過去5年の平均を基礎とするため、当年の目標値とは一致しません。
  • 国庫補助を積立金にも同率で当てはめる — 保険料と積立金では補助の割合が異なり、積立金は農家負担が4分の1です。
  • 他制度との重複加入ができると考える — 類似の制度とは選択制になっている場合があるため、加入前の確認が必要です。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

基準収入1,000万円だと自己負担はいくらですか?

補償割合80%・付保割合90%・保険料率2.3%の既定値で保険料7.2万円と積立金22.5万円、合計29.7万円です。

補償限度額とは何ですか?

基準収入に補償割合を掛けた金額で、これを下回った部分が補償の対象になります。既定値では800万円です。

付保割合を下げるとどうなりますか?

保険料と積立金は下がりますが、支払われる額も同じ割合で下がります。

積立金は返ってきますか?

支払が発生しなければ翌年に繰り越され、脱退時に精算されるのが基本の扱いです。

加入に条件はありますか?

青色申告の実績が求められます。詳細な要件は年度により見直されるため窓口で確認してください。

支払はいつ受けられますか?

収入が確定した後の申告を経て支払われるため、年度をまたぐのが通例です。つなぎ資金の制度も用意されています。

保険料は経費になりますか?

一般に必要経費として扱われますが、積立金の扱いは異なります。区分は税理士に確認してください。

農業共済と両方に入れますか?

対象が重なる部分は選択制となる場合があります。加入前に組合へ確認が必要です。