計算ツール
health計算

子供予防接種費用

子どもの予防接種にかかる自己負担を、生まれてからその年齢までの累計で試算します。定期接種は公費で受けられるため、実際に家計から出るのは任意接種の分です。何が定期で何が任意か、自治体の助成で自己負担がどこまで下がるか、対象年齢を過ぎると何が起きるかを整理しました。

最終更新:2026-08-18/監修:計算ツールズ編集部

子供予防接種費用ツール

計算式と前提

定期接種は対象期間内であれば公費でまかなわれ、家計からの支出は生じません。そこで本ツールは任意接種を自費で受けた場合の累計を積み上げます。対象としたのは、任意接種のなかでも受ける方が多いおたふくかぜとインフルエンザの2つです。

累計 = おたふくかぜ + インフルエンザ
おたふくかぜ = 6,000円 × 2回(1歳で1回目・5歳で2回目)
インフルエンザ = 3,500円 × 年2回(0〜12歳)/年1回(13歳以降)
※ 生後6か月から毎年接種し、13歳以上は1回で済むものとして計算

既定値の2歳では、0歳・1歳・2歳の3年分のインフルエンザ21,000円に、1歳のおたふくかぜ6,000円を加えて27,000円と表示されます。単価は助成のない場合の一般的な水準で、自治体の補助があれば実際の負担はこれより下がります。定期接種の費用、初診料や診断書の実費、接種を受けなかった年の分は含みません。年齢は0〜18歳の範囲で扱います。

年齢別の累計と接種の一覧

本ツールに年齢を入力したときの表示です。生まれてからその年齢までに、上の前提どおり任意接種を受けた場合の合計になります。

年齢その年に受ける任意接種その年の費用累計(本ツールの表示)
0歳インフルエンザ2回7,000円7,000円
1歳インフルエンザ2回+おたふくかぜ1回目13,000円20,000円
2歳(既定値)インフルエンザ2回7,000円27,000円
5歳インフルエンザ2回+おたふくかぜ2回目13,000円54,000円
6歳インフルエンザ2回7,000円61,000円
12歳インフルエンザ2回7,000円103,000円
13歳インフルエンザ1回3,500円106,500円
18歳インフルエンザ1回3,500円124,000円

定期接種(公費)と任意接種(自費)の主な区分

区分主なワクチン費用備考
定期接種ロタウイルス、B型肝炎、ヒブ、小児用肺炎球菌、五種混合(または四種混合)、BCG、麻しん風しん混合、水痘、日本脳炎、二種混合、子宮頸がん予防対象期間内は0円市区町村が実施。予診票が送付される
任意接種おたふくかぜ、インフルエンザ、髄膜炎菌、就学前の三種混合・不活化ポリオの追加、渡航用のワクチンなど全額自己負担自治体独自の助成がある場合あり
定期の対象期間を過ぎた場合上記の定期接種と同じもの全額自己負担要件を満たせば特例で定期扱いになる場合あり

任意接種の費用の目安(1回あたり・助成なし)

ワクチン1回あたり回数の目安
おたふくかぜ5,000〜8,000円2回(1歳・小学校入学前)
インフルエンザ3,000〜4,500円13歳未満は年2回、13歳以上は年1回
三種混合・不活化ポリオの追加4,000〜6,000円各1回(就学前)
髄膜炎菌20,000〜25,000円1回(寮生活や渡航の前など)
A型肝炎8,000〜10,000円3回(渡航先による)

子供予防接種費用の詳しい解説

同じ注射なのに0円と数千円に分かれるのは、ワクチンの値段が違うからではありません。予防接種法が対象疾病・対象年齢・回数を定めたものを定期接種と呼び、市区町村が実施主体となって医療機関に委託料を支払う仕組みになっているためです。窓口で払わないだけで、費用は税と保険者の負担でまかなわれています。逆に言えば、法律に位置づけられていないワクチンは、医学的な重要性とは別の理由で全額自己負担になります。おたふくかぜのように、2回接種で難聴などの合併症を減らせるとわかっていても定期接種になっていない例があるのは、制度と医学的な推奨が一致していないからです。

実務で判断が分かれるのは、任意接種をどこまで受けるかです。おたふくかぜは、かかったときの合併症の重さを考えると2回接種の価値が高いという意見が優勢ですが、1万円以上の自己負担を各家庭が引き受けることになります。インフルエンザは毎年の出費が続くため、集団生活の有無や受験の年かどうかで判断が変わりやすい項目です。髄膜炎菌は発生頻度こそ低いものの進行が速く重篤化しやすく、寮生活や海外渡航の予定があるかで優先度が動きます。判断に迷うときは、かかりつけの小児科に相談するのが確実です。

見落とされやすいのは期限と手続きです。定期接種は対象年齢を過ぎると全額自己負担になり、1回1万円前後のものもあるため、遅れの影響は数万円に及ぶことがあります。長期にわたる疾病で接種できなかった場合の特例や、自治体独自の救済措置があるので、期限が近いと気づいた時点で窓口に相談してください。里帰り出産などで住所地以外の医療機関を使う場合は、事前の申請が必要だったり、いったん全額を立て替えて後から払い戻す方式になることがあります。もう一つは救済制度の違いで、健康被害が生じたときの窓口と給付水準が、定期接種と任意接種で分かれている点も知っておく価値があります。

実際の負担額は住んでいる場所で大きく変わります。おたふくかぜに1回2,000〜3,000円、子どものインフルエンザに1回1,000〜2,000円といった助成を設けている市区町村は多く、その場合の自己負担は本ツールの表示の半分前後になります。反対に助成がない地域では表示額に近い金額がそのままかかります。年齢による違いもあり、インフルエンザは13歳未満が年2回、13歳以上は年1回なので、13歳を境に年間の負担が半分程度に下がります。なお、子ども医療費助成は保険診療の自己負担を対象とする制度のため、予防接種には原則として使えません。金額を見積もるときは、お住まいの自治体の予防接種の案内を先に確認してください。

よくある間違い・注意点

  • 定期接種の対象年齢を過ぎてしまう — 1日でも過ぎると原則として全額自己負担です。母子健康手帳の記録と自治体の案内で、次の期限を先に押さえておいてください。
  • 子ども医療費助成が使えると思い込む — 予防接種は保険診療ではないため、医療費助成の対象外です。負担を下げる仕組みは予防接種を対象にした自治体独自の補助になります。
  • 自治体の助成を確認せずに自費で受ける — おたふくかぜやインフルエンザに補助を出している市区町村は少なくありません。申請方法や指定医療機関が決まっている場合もあり、受けた後では適用できないことがあります。
  • 住所地以外の医療機関で手続きなしに受ける — 里帰り先などで接種する場合、事前申請が必要だったり、いったん全額を立て替える方式になることがあります。接種前に市区町村へ確認してください。
  • 費用だけで受けるかどうかを決める — 価格の高低と医学的な優先度は一致しません。集団生活の有無、持病、渡航予定などで必要性は変わります。判断はかかりつけ医と相談してください。

参考資料・公的情報

※本ツールは一般的な相場に基づく参考試算です。助成の有無と金額、対象年齢、接種の要否は、お住まいの市区町村の案内とかかりつけ医の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

定期接種と任意接種は何が違いますか?

予防接種法で対象疾病・対象年齢・回数が定められているものが定期接種で、市区町村が実施主体となり、対象期間内であれば原則として自己負担なく受けられます。法律に位置づけられていないものが任意接種で、全額自己負担です。ワクチンそのものの重要性の順位ではなく、制度上の位置づけの違いだと考えてください。

本ツールの金額には定期接種の費用が入っていますか?

入っていません。定期接種は対象期間内なら公費でまかなわれるため、家計からの支出としては0円として扱っています。表示されるのは、おたふくかぜとインフルエンザという代表的な任意接種を標準的に受けた場合の累計です。実際に受ける種類が違えば金額は変わります。

自治体の助成で安くなりますか?

多くの市区町村がおたふくかぜや子どものインフルエンザに独自の助成を設けており、1回あたり1,000〜3,000円程度が補助される例があります。助成の有無と金額は自治体ごとに大きく異なるため、本ツールの金額は助成なしの上限に近い目安です。お住まいの市区町村の予防接種の案内で必ず確認してください。

対象年齢を過ぎたらどうなりますか?

定期接種は対象期間を過ぎると全額自己負担になります。1回1万円前後かかるものもあり、期限切れの影響は小さくありません。長期にわたる疾病で接種できなかった場合など、一定の要件を満たせば期間後でも定期接種として受けられる特例があります。自治体によっては独自の救済措置を設けていることもあるため、まず窓口に相談してください。

予診票をなくした、転居したときはどうしますか?

予診票は住民票のある市区町村から送付されます。紛失した場合や転入した場合は、転入先の市区町村で再発行を受けてください。里帰り出産などで住所地以外の医療機関で受ける場合は、事前の手続きが必要だったり、いったん立て替えて後日払い戻す方式になることがあります。接種前の確認が確実です。

子ども医療費助成は予防接種に使えますか?

原則として使えません。子ども医療費助成は保険診療の自己負担分を対象とする制度で、予防接種は病気の治療ではないため保険診療に当たらないからです。任意接種の費用を下げる仕組みは、医療費助成ではなく予防接種を対象とした自治体独自の補助になります。

接種後に体調を崩したときの補償はありますか?

定期接種と任意接種で窓口が分かれます。定期接種で健康被害が生じた場合は予防接種法に基づく救済制度、任意接種の場合は医薬品副作用被害救済制度が窓口となり、給付の内容にも差があります。いずれも申請が必要ですので、接種した医療機関と市区町村に相談してください。医学的な判断は医師にゆだねてください。