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教育無償化奨学金世帯年収

教育無償化 計算ツール|幼保・高校・大学の年間支援額を世帯年収別に即算出

日本の教育無償化は、①幼児教育・保育の無償化(2019年10月〜)、②高等学校等就学支援金私立高校授業料実質無償化(2020年度〜)、③高等教育の修学支援新制度(大学無償化・2020年度〜)の三本柱で構成されています。本ツールは世帯年収・子どもの人数・進学先種別から、住民税非課税〜年収910万円までの各区分の年間支援額を即算出。2025年度からの子ども3人以上世帯の大学無償化(所得制限撤廃)を含む最新制度を反映しています。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

教育無償化 年間支援額 計算機

3つの無償化制度の全体像

制度の基本式

支援額 = 授業料減免(学校納付金)+ 給付型奨学金(生活費)

日本の教育無償化は「授業料等の減免」+「給付型奨学金」の2階建て構造が基本です。特に高等教育(大学・専門学校)の修学支援新制度は、住民税非課税世帯を軸に第Ⅰ〜第Ⅳ区分で段階的に支援額が変わります。

3制度の対象と支援上限

制度対象年齢所得制限年間支援上限
幼児教育・保育の無償化3〜5歳(0〜2歳は住民税非課税のみ)原則なし(3〜5歳)幼稚園25,700円/月+認可保育所全額
高等学校等就学支援金(公立)公立高校生世帯年収 約910万円未満118,800円/年(授業料相当)
私立高校 実質無償化私立高校生世帯年収 約590万円未満で満額396,000円/年
高等教育 修学支援新制度大学・短大・専門・高専4-5年住民税非課税〜年収380万円私大自宅外で91万円+給付奨学金91万円
3子以上世帯 大学無償化(2025〜)大学・短大・専門・高専4-5年所得制限なし授業料等相当額(国公立53〜54万円/私立70万円)

幼児教育・保育の無償化(2019年10月〜)

3〜5歳児クラスの認可保育所・認定こども園・幼稚園の利用料が無償になります。0〜2歳児は住民税非課税世帯のみ対象です。

施設種別3〜5歳0〜2歳(非課税世帯)
認可保育所・認定こども園利用料 全額無償利用料 全額無償
幼稚園(新制度)利用料 全額無償
幼稚園(旧制度)上限25,700円/月
認可外保育施設上限37,000円/月上限42,000円/月(非課税)
企業主導型保育標準的な利用料 無償
預かり保育(幼稚園)上限11,300円/月

給食費・行事費・通園バス代・教材費などは無償化の対象外で保護者負担が残ります。副食費は年収360万円未満・第3子以降は免除される仕組み。

高校(公立・私立)の授業料支援

高等学校等就学支援金(公立)

公立高校の授業料相当額118,800円/年を国が支給。世帯年収約910万円未満(正確には住民税所得割額+市町村民税所得割額の合算が304,200円未満)が支給対象です。所得を超えると自己負担となります。

私立高校の実質無償化

私立高校生には所得に応じて上乗せ支給があります。

世帯年収 目安公立私立
〜約590万円118,800円/年396,000円/年(実質無償)
〜約910万円118,800円/年118,800円/年
910万円〜0円(対象外)0円(対象外)

2020年度から私立の支援上限が39.6万円に引き上げられ、平均的な私立高校授業料(約40万円)に相当する水準となりました。東京都・大阪府・愛知県などは独自上乗せ制度で60万〜75万円の授業料を実質無償化している例もあります。

高等教育の修学支援新制度(大学無償化)

2020年4月開始。①授業料等の減免②給付型奨学金の2つで構成されます。対象は大学・短期大学・高等専門学校(4〜5年)・専門学校で、「機関要件」を満たした学校のみ対象です(全大学の98%程度がクリア)。

授業料等減免の上限額

学校種別入学金 上限授業料 年間上限
国公立 大学282,000円535,800円
国公立 短大169,200円390,000円
国公立 高専84,600円234,600円
国公立 専門70,000円166,800円
私立 大学260,000円700,000円
私立 短大250,000円620,000円
私立 高専130,000円700,000円
私立 専門160,000円590,000円

給付型奨学金の月額(第Ⅰ区分:住民税非課税世帯)

学校種別自宅通学 月額自宅外 月額
国公立 大学・短大・専門29,200円66,700円
国公立 高専17,500円34,200円
私立 大学・短大・専門38,300円75,800円
私立 高専26,700円43,300円

支援区分(第Ⅰ〜第Ⅳ)の判定

高等教育の修学支援新制度は世帯所得により4段階の区分に分かれます。区分ごとに支援割合が変わります。

区分世帯年収 目安(4人世帯)支援割合
第Ⅰ区分約270万円未満(住民税非課税)満額(100%)
第Ⅱ区分約270万〜300万円2/3(67%)
第Ⅲ区分約300万〜380万円1/3(33%)
第Ⅳ区分(多子・理工農系)約380万〜600万円私立理工農系または子3人以上で1/4

正確な判定は「支給額算定基準額」=課税標準額×6% − 調整控除額で行われ、家族構成・給与所得か事業所得か・障害者控除の有無などで変わります。JASSO「進学資金シミュレーター」で自世帯の正確な区分を確認できます。

2025年度〜 3子以上世帯の大学無償化

2025年度から、扶養する子どもが3人以上いる世帯は世帯年収に関係なく大学・短大・高専・専門学校の授業料・入学金が減免されます(多子世帯授業料無償化)。

  • 対象: 扶養する子どもが3人以上いる世帯の学生(1・2・3子いずれも対象)
  • 支援額: 国公立大学 授業料年額約53.6万円まで/私立大学 年額約70万円まで+入学金相当
  • 所得制限: なし
  • 要件: 3人目が扶養から外れる(就職・独立)と2人分の扱いに戻る
  • 給付型奨学金: 従来の第Ⅰ〜Ⅲ区分に該当する場合のみ別途支給

「3人目の子どもの大学進学時に上の子が既に社会人・扶養外れ」の場合は対象外となる点に注意。同時に3人が扶養下にある期間のみが対象です。

こんな家庭が使える

年収500万円の会社員・私立高校進学

年収590万円未満の第2子が私立高校に進学するケースなら年396,000円の私立高校授業料相当支援を受けられ、実質無償化。学校納付金(施設費・PTA会費等)は自己負担が残る点に注意。

住民税非課税・母子家庭で大学進学

第Ⅰ区分に該当し、私立大学・自宅外なら年70万円の授業料減免+年91万円の給付奨学金=合計161万円が支給。実質、授業料と生活費の相当部分がカバーされます。4年で約644万円。

子ども3人・共働き夫婦

2025年度以降、扶養する子どもが3人以上いれば所得制限なしで大学無償化。年収1,000万円超の高所得世帯でも私大なら年70万円の授業料減免が受けられます。中間層への大きなメリット。

幼保無償化+保育所利用

認可保育所・認定こども園に通う3〜5歳児は所得制限なしで全額無償。0〜2歳児クラスは住民税非課税世帯のみ全額無償。共働き世帯の保育料負担が実質ゼロに。

理工農系学部進学の中間層

2024年度から、私立理工農系学部進学者向けの多子世帯支援が拡充。子ども2人以上の世帯(第Ⅳ区分)でも授業料が1/4減免。文系学部より高額な理工系授業料の負担軽減を狙った制度。

専門学校で国家資格を目指す

看護・調理・美容・自動車整備等の専門学校も修学支援新制度の対象。私立専門なら授業料年59万円+入学金16万円+給付奨学金75.8万円/月(第Ⅰ区分自宅外)と支援が手厚く、高卒後の資格取得ルートを大きく後押し。

よくある勘違い・注意点

  • 「大学無償化=全額タダ」は誤り — 修学支援新制度でも授業料上限(国公立53.6万・私立70万)を超える分は自己負担。生活費・教材費・実験実習費・課外活動費等は原則対象外。
  • 「所得だけで決まる」は誤り — 支給額算定基準額は「課税標準額×6%−調整控除額」で計算されます。給与所得か事業所得か、扶養家族数、障害者控除、生命保険料控除の有無で変わり、同じ年収でも区分が違う場合あり。
  • 「JASSO貸与奨学金と併給できない」は誤り — 修学支援新制度の給付型奨学金は、JASSO第一種・第二種貸与奨学金と併給可能(第一種は減額調整あり)。返還不要の給付を最大化し、不足分を貸与で補うのが定石です。
  • 「機関要件を満たさない大学は対象外」は事実 — 全大学の約2%が要件を満たしていません。特に留学生比率が非常に高い一部大学、実務家教員が少ない大学、経営状況が悪化している大学は対象外の場合があるため、志望校が対象校か文科省サイトで必ず確認。
  • 「学業成績不良で打ち切り」は本当 — GPA下位1/4、単位取得数が標準の6割未満、出席率5割未満などで警告→廃止となります。特に「連続2年連続下位1/4」は原則廃止。学業要件を軽視しないこと。
  • 「途中で家計変わっても支援継続」は誤り — 前年所得で毎年見直され、年収910万円を超えると翌年度から対象外に。逆に途中で家計急変(失業・災害)した場合は年度途中でも申請可能です。
  • 「一人暮らし=自宅外区分」は自動ではない — 「自宅外」区分は、独立した生計を営み、住民票を移し、家賃を実際に負担している必要があります。実家近くの学生マンションでも認められないケースあり。

関連する法令・制度

  • 子ども・子育て支援法 ― 幼児教育・保育の無償化の根拠法。2019年10月施行改正で3〜5歳無償化を規定。
  • 高等学校等就学支援金の支給に関する法律 ― 公立・私立高校授業料支援の根拠。所得制限・支給額の枠組みを定める。
  • 大学等における修学の支援に関する法律 ― 高等教育の修学支援新制度の根拠法(2019年成立、2020年4月施行)。
  • 独立行政法人日本学生支援機構法 ― JASSOによる給付型・貸与型奨学金の運営根拠。
  • 教育基本法第4条(教育の機会均等) ― 教育を受ける権利の基本理念。
  • 私立学校法 ― 私立学校授業料減免措置と支援金の位置付け。
  • 都道府県独自の授業料支援制度 ― 東京都私立高校特別奨学金、大阪府私立高校授業料補助等、都道府県が上乗せする制度。

参考資料・公的機関の情報

正確な支給額・対象校・申請方法は以下の公的機関の情報を参照してください。

※本ページの計算結果は代表的な支給上限による概算であり、実際の支給額は世帯構成・所得の内訳・在籍校の授業料・成績要件で変動します。特に「支給額算定基準額」の計算には課税標準額と調整控除額が必要で、給与所得のみの世帯と自営業世帯では判定が異なります。正確な区分と支給額はJASSO進学資金シミュレーター、在学校の学生課、市区町村の子育て支援窓口でご確認ください。

よくある質問(FAQ)

申請はいつ、どこで行う?

大学無償化は高校3年在学中に予約採用(毎年6月頃)+大学入学後の在学採用(4〜7月)、高校授業料支援は入学時(4月)と6月〜7月に所得確認、幼保無償化は自動適用(保育所入所時に手続き済み)。JASSOはインターネット申請、高校授業料は学校経由、保育所は市区町村役場が窓口です。

給付型奨学金と貸与型奨学金は併給できる?

できます。修学支援新制度の給付奨学金はJASSO第一種・第二種貸与と併給可能。ただし第一種は給付奨学金の支給を受けた分だけ月額が減額調整されます。返還不要の給付を優先し、不足分を貸与で補うのが定石です。

成績要件はどのくらい厳しい?

高校授業料支援に成績要件はほぼありません。大学無償化はGPA下位1/4、単位取得標準の6割未満、出席率5割未満で警告→廃止。連続2回警告で原則廃止となります。留年・大量の単位不足に注意。

世帯年収はどう計算する?

正確には「支給額算定基準額」=課税標準額×6%−調整控除額で判定。同じ年収でも扶養家族数・障害者控除・給与所得か事業所得かで変わります。目安として給与所得のみの4人世帯なら第Ⅰ区分は住民税非課税(約270万円)、第Ⅲ区分の境界は約380万円が目安です。

幼稚園と保育所で無償化額は違う?

認可保育所・認定こども園・新制度幼稚園は3〜5歳児で全額無償(利用料)。旧制度幼稚園は上限25,700円/月まで補助。認可外は上限37,000円/月(0〜2歳非課税は42,000円)です。給食費・行事費等は原則対象外。

私立高校の授業料が支援上限を超えたら?

上限(39.6万円/年)を超える授業料は自己負担となります。私立高校の平均授業料は約40万円ですが、都心の私立や国際バカロレア校は60〜100万円のケースも。東京都・大阪府など都道府県独自の上乗せ制度で60〜75万円までカバーする自治体もあります。

2025年からの3子以上世帯無償化は何が変わる?

扶養する子どもが3人以上いる世帯は所得制限なしで大学・短大・高専・専門学校の授業料が減免されます。国公立53.6万円/年、私立70万円/年が上限。ただし上の子が扶養から外れる(就職)と対象外になるため、3人同時扶養期間のみが対象です。

浪人生・社会人学生は対象?

大学無償化は高校卒業後2年以内の進学が原則対象。3年以上のブランクがある場合は「初めての大学進学」であれば例外的に対象になる場合あり。社会人学生は「学び直し」制度として別枠の支援があります。

大学院は無償化の対象?

修学支援新制度の対象は学部・短大・高専・専門学校のみで、大学院は対象外です。ただし日本学生支援機構の「返還免除制度」(大学院修士・博士課程で特に優れた業績で全額または半額免除)があります。

途中で家計急変したら?

家計急変(保護者失業・死亡・災害・離婚等)は年度途中でも申請可能です。予約採用に間に合わなかった場合も救済されます。急変事由の確認書類(離職票・被災証明・戸籍謄本等)を添えて在学校の学生課に申請します。

すべての大学が対象?

「機関要件」を満たした大学のみです。全大学の約98%が対象ですが、一部の大学・専門学校は要件未達で対象外の場合があります。志望校が対象校かは文部科学省の対象校リストで確認可能。

自宅通学と自宅外通学で支援額はどう違う?

給付型奨学金の月額が異なります。私立大学の第Ⅰ区分なら自宅通学38,300円/月、自宅外75,800円/月と約2倍。自宅外区分の要件は「独立した生計」「住民票を移す」「家賃を実際に負担」の3点。実家近くの学生マンションでも認められないケースがあります。